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[CML 013578] 九軍神にならなかった男
donko at ac.csf.ne.jp donko at ac.csf.ne.jp
2011年 12月 8日 (木) 23:05:25 JST
坂井貴司です。
転送・転載歓迎。
1941年12月8日早朝、ラジオの臨時ニュースでたたき起こされた多くの日本人はその内容に驚きました。ハワイの真珠湾を攻撃し、アメリカ海軍太平洋艦隊を壊滅させたというのです。人々は大勝利のニュースに狂喜乱舞しました。
バンザイの叫び声が日本全土を覆い尽くしました。
そして次に流れたニュースでさらに驚き、感動の涙を流しました。
航空部隊が攻撃したと同じころ、超小型潜水艇「甲標的」5隻が真珠湾内に突入して戦艦アリゾナを撃沈し、壮烈な最期を遂げたというのです。
この攻撃で「壮烈なる戦死を遂げた」20代から10代の若者9人が、九軍神として大々的にマスコミで取り上げられました。九軍神ブームが巻き起こりました。
しかし、熱狂しながらも疑問を抱いた人もいました。
「潜水艇は2人乗りだという。5隻ならば乗組員は計10人になるはず。どうして9人なのか?」
もちろん口に出す人はいませんでした。
敗戦後になって真相が明らかになりました。
5隻の「甲標的」は戦果を上げる前に撃沈されたか、漂着したのです。アリゾナ撃沈は航空隊の戦果を「譲ってもらった」ものでした。
そして、一人だけ生存者がいたことを知りました。その名は坂巻和男。太平洋戦争最初の捕虜になりました。日本海軍は、坂巻の記録をすべて抹消しました。存在そのものを消しました。
捕虜第1号となった坂巻の知られざる戦いを描いたドラマが12月10日放送されます。
NHK総合
「真珠湾からの帰還」
http://www.nhk.or.jp/nagoya/shinjyuwan/index.html
放送日:12月10日
放送時間:21時〜22時30分
坂井貴司
福岡県
E-Mail:donko at ac.csf.ne.jp
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