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●「谷垣総裁と勝財務次官の会談」(EJ第3181号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/235210016.html
2011年11月15日 :(Electronic Journal)
脱官僚依存を掲げて政権交代を成し遂げた民主党ですが、民主党政権になって2年が経過して、なぜか、財務省の存在が異常なほど目立つようになっています。
夕刊フジに『鈴木棟一の風雲永田町』という政治コラムがあります。鈴木棟一氏は毎日新聞の政治記者出身の政治評論家です。
このコラムの4328号(2011年11月10日付)に興味ある話が出ています。
11月8日(火)のことです。財務事務次官の勝栄二郎氏が自民党の谷垣総裁を訪ねたというのです。勝事務次官は「呼びつけの勝」といわれるほど、誰でも呼び付けて命令する人として知られており、本人がわざわざ出向くことは珍しいことです。
自民党の谷垣禎一氏は小泉内閣時代に財務相を経験しており、勝事務次官とは旧知の間柄です。そのときの勝事務次官の用件は次のような要請だったのです。
野田首相が消費税引き上げを決断したので、自民党はぜひ協力をお願いしたい。 ──勝財務事務次官
勝事務次官は、そのとき自民党は2010年の参院選において「消費税10%」を掲げて戦っており、消費税の引き上げには賛成のはずだといって谷垣氏に協力を迫ったといいます。
これに対して谷垣総裁は「民主党は消費税増税をマニュフェストに掲げていない」といって反対したのです。谷垣氏は次のように述べています。
2年前の衆院選で民主は300議席、自民は100議席。ウソのマニュフェストで民主が圧勝し、自民は死屍累々だ。この怨念が残っている。自民党の協力を求めるなら、改めて消費税増税を看板にして選挙すべきだ。あなたは野田に選挙をさせてほしい。協力するのはそのあとだ。私を甘く見ないでほしい。
─「鈴木棟一の風雲永田町」 2011年11月11日付夕刊フジ
勝事務次官が野党第一党の党首を訪ねて、それが増税の件であるとはいえ、民主党の政策の根回しに動くというのは、異例のことであるといえます。野田政権がいかに財務省主導の政権であるかの証明でもあります。
財務省主導といえば、こんな話もあります。野田佳彦氏が首相に指名された8月30日のことです。財務省主計局から各省の会計課に次のような内々の指示が出されているのです。
来年度予算の概算要求の作業を急ぐように ──財務省主計局
いうまでもなく予算案は各省がどのような政策を行うかの基本になるものです。しかし、この指示は本来とんでもないことなのです。なぜなら、野田氏は首相に指名されたものの、各省の大臣はまだ決まっていなかったからです。
勝事務次官は、大臣なんかどうでもいいから、役人だけで予算を作ってしまえと命令したことになります。野田氏は財務副大臣のときから何かと面倒をみてきているので、勝事務次官としては自分が野田氏を総理にしてやったぐらいに考えていると思われます。彼にとって首相もひとつのコマに過ぎないのです。
財務省にとって「消費税増税」は悲願なのです。1989年に竹下内閣で消費税が創設されたときも大変でしたが、1997年に橋本内閣で税率が3%を5%に引き上げられたときも、直後の経済低迷で経済失政との批判を受け、橋本内閣は参院選で大敗し小渕内閣に代っているのです。
消費税率が5%になってから14年が経過しています。財務省としてはどうしても税率を上げたいのです。そのためには「増税やむなし」の環境を作る必要があります。そうしているうちに、2011年3月に東日本大震災と福島原発事故が起きたのです。
財務省はこの震災ですら利用して、増税キャンペーンを展開しています。キャンペーンの訴求ポイントは次の3つです。
―――――――――――――――――――――――――――――
1.日本の財政は危機的状況にある
2.復興には増税以外の方法はない
3.社会保障の財源がピンチである
―――――――――――――――――――――――――――――
こんな話があります。2011年3月13日のことです。菅直人総理と自民党の谷垣総裁が復興増税について話し合っているのです。大震災の2日後のことであり、多数の死者が出ると予想されており、総理と野党第一党の自民党の党首が会って話すことといえば、超党派で被害者の救命・救援対策を練ることであり、直ちに着手すべきことが多くあったはずです。
しかし、そのとき2人が話し合ったのは「震災増税」の話だったというのです。ここにも財務省の影があります。肝心の復興構想会議がスタートしたのはそれから1ヵ月以上経過した4月14日のことだったからです。1923年9月1日に起こった関東大震災のときは、その翌日に帝都復興院の設立が検討され、同じ月の27日には帝都復興院は設置されていたのです。
さらに5月30日には、内閣府と財務省はある報告書を作成しそれを基にして、社会保障と税の一体改革を検討する政府の集中検討会議の討議を本格化させています。震災対策、復興対策そっちのけで増税に関しては、他の問題に優先して着実に討議を進めているのです。
けしからんのは、財務省の増税キャンペーンです。明日からはそのキャンペーンのウソについて徹底的に検証していくことにします。 ── [財務省の正体/07]
≪画像および関連情報≫
●財務省による「増税キャンペーン」
1000兆円という数字は増税キャンペーンの産物 類稀なる数字の魔術師「財務省」
http://asahisyougun.iza.ne.jp/blog/entry/2167898/
2011/02/22 23:53 :(朝日将軍の執務室)
日本には1000兆円の負債は嘘 本当は300兆円と元財務省職員
週刊ポスト2011年3月4日号
いま日本は、1000兆円の負債を抱え、国民一人当たり800万円の借金を抱えている――。財務省はメディアでしきりにこう喧伝するが、「実際に財務省でその係」だった著者によれば、それは一面的な事実でしかない。「財務省がいうことは、発言の範囲では嘘はありません。ただし、全部はいわないのです。都合の悪いことはいわないでおくのですが、嘘はついていない。立派なものです」。
財務官僚たちが、あえていわない「都合の悪いこと」とは、特別会計の実像であり、そのさきにある特殊法人、つまり天下り制度のカラクリである。そのために彼らが使う強力な武器は、数字だ。したがって著者もまた、類稀なる数字のセンスを駆使し、建国以来初めて国家財政を「バランスシート」に載せるシステムを構築した。結果、国民の前に浮かび上がったのが、計18種類もある特別会計の不可思議な実態と、「埋蔵金」の存在である。
埋蔵金といっても、霞が関の地下に金塊や小判が隠されているわけではない。「特別会計ごとのバランスシートで……資産が負債を上回るとき」の「差額」を指したものだ。そこで顕在化した40兆円の埋蔵金の存在を、官僚らは「ない」というが「会計的には明らかに存在」している。
この埋蔵金も含め、特別会計が貯めこむ資産の中には、天下り先である特殊法人への「出資金や貸付金」がある。本社である国の財政はとてつもない負債を抱えているというのに、子会社である特殊法人は、内部留保がありながらも廃止を恐れ、この出資金を手放そうとしない。
ここで冒頭に話を戻すと、財務省がいわなかったこれら資産は、総額700兆円ある。つまり資産と負債のバランスでみると、実質的な負債は300兆円。1000兆円という数字は、一種の増税キャンペーンなのである。ほかにもデフレと少子化の相関性、円高の理由といった「ニュース記事も面白く読める」ようになる、知的で刺激的な“脳トレ本”である。
(引用終わり)
>「財務省がいうことは、発言の範囲では嘘はありません。ただし、全部はいわないのです。都合の悪いことはいわないでおくのですが、嘘はついていない。立派なものです」
財務官僚は、数字を武器に日本政府を事実上、支配するにいたった。本来であれば、議会が国家財政に目を光らせ、巨額の内部留保を吐き出させなければならない。
類稀なる数字の魔術師「財務省」を国会が支配しなければ、政治主導など砂上の楼閣に過ぎない。
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- Re: 「谷垣総裁と勝財務次官の会談」[財務省の正体/07](Electronic Journal) メジナ 2011/11/15 23:25:39
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