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「羽毛田長官発言報道の異常さ」(EJ第3150号){Electronic Journal}
http://www.asyura2.com/11/test23/msg/451.html
投稿者 メジナ 日時 2011 年 10 月 01 日 17:49:41: uZtzVkuUwtrYs
 

「羽毛田長官発言報道の異常さ」(EJ第3150号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/227995310.html
 2011年09月29日 :{Electronic Journal}


 日本の現在の政治状況は、異常な状況の渦中にあります。このことが顕著になったのは、民主党が政権交代をしてからです。もう少し正確にいうと、自民党時代には目立っていなかったことが民主党政権──とくに鳩山政権時において次々と起きていることです。なぜ、鳩山政権時かというと、小沢一郎氏が与党の幹事長として民主党を動かしていたからです。

 それは対官僚機構との問題です。小沢氏は彼が自民党を離党したときから、明治維新以来続いている官僚主導政治を国民の手に取り戻し、政治家が主導する政治を行うことを目標にして、長い年月をかけて政権交代を成し遂げたのです。

 なぜ、自民党時代には目立たなかったのかというと、政治家が官僚機構と融合し、棲み分けができていたからです。しかし、その実態は自民党が官僚機構にうまく使われていただけなのです。
政治改革を目指す小沢一郎氏が自民党を見限ったのは、政と官の癒着があまりにもがっちり噛み合っていて、自民党の中からでは改革できないことがわかったからです。

 官僚機構から見ると、その当時民主党を動かしている小沢幹事長の存在は危険であり、何とか民主党の中枢と小沢氏を引き離す必要があると考えたのです。そこで、官僚機構は彼らの配下の記者クラブメディアを総動員して、民主党政権がスタートする以前から、執拗に小沢潰しをやってきており、それはここまでかなり成功してきているといえます。

 まず、鳩山政権を潰し、小沢氏を幹事長から外しています。そして、菅政権を擁立し、その自民党化を強引に進めたのです。その中心になっているのは財務省であると考えられます。彼らは、自分たちこそが国家の中枢であり、それを邪魔するものは何者といえども排除するという強い姿勢なのです。しかし、菅政権はあまりにも政権運営が稚拙であり、内閣の支持率は低下の一途をたどったので、官僚機構は別の手を考えたのです。

 そこで官僚機構は野田氏を担ぎ、首相に据えることに成功したのです。菅氏にしても野田氏にしても財務相から首相に上がっているのがポイントです。そして、菅と野田の2つの政権で、鳩山政権のとき小沢氏が手がけた諸改革を次々と元に戻しているのです。もはや、民主党の反小沢勢力は完全に自民党化されており、もはや政権交代時の民主党ではなくなっています。

 しかし、国民の多くはそう見ていないのです。彼らは記者クラブメディアの報道により、事実を真逆にとらえている傾向があります。彼らは小沢氏は政治とカネに汚い悪の政治家としてとらえており、小沢がからむと、すべて小沢が悪いと考えるのです。

 その象徴的出来事が2009年12月12日に起きています。
この日、羽毛田信吾宮内庁長官は中国の習近平国家副主席と天皇の会談に関して問題発言をしたのです。それは、外国首脳と天皇の会見は1ヵ月前に申請するというルールを破るのものであったとして羽毛田長官はおよそ次のようなことをいったのです。


 習近平国家副主席と天皇陛下との会見は、1ヵ月ルールに違反しており、最初は天皇の体調不良を理由に断ったが、官邸の強い要望により、陛下に心苦しい思いでお願いした。二度とこういうことがあってはならない。天皇の政治的利用じゃないかといわれれば、そうかなという気もする。現憲法下の天皇のお務めのあり方や役割といった基本的なことがらにかかわることである。   
  ──羽毛田信吾宮内庁長官/ウィキペディア

 この羽毛田長官の発言は、とんでもないものなのです。なぜなら、天皇の憲法上の地位を定めた日本国憲法第1章第3条には次のように明記されているからです。


 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣がその責任を負う。
  ──日本国憲法第1章第3条

 つまり、天皇のすべての国事行為は内閣の責任の下に行うということであり、内閣が必要と判断した場合は、慣例を破っても問題はないからです。法律ではないからです。

 国の大きな外交は、1ヵ月以内の直近になって起きることが多いのです。習近平国家副主席は2012年秋に国家主席になることが確定しており、中国が天皇との会見を要請している以上、国益のためにも天皇との会見は行うベきであるという官邸の判断は間違っていないのです。

 しかし、小沢幹事長が羽毛田長官の発言を強く批判し、宮内庁は内閣の一組織であり、内閣の方針に従うのが嫌ならば、退任してからいうべきであると発言したところ、記者クラブメディアは「小沢幹事長は天皇を政治利用している」として一斉に批判したのです。これが異常なことでなくて何でしょうか。

 この羽毛田長官の発言については、ネットでは小沢幹事長が正しいという論調が圧倒的です。北村隆司氏のブログでは、次のように羽毛田長官の発言を批判し、羽毛田長官の適格性と宮内庁のあり方を徹底的に追及すべきと問題視しています。


 羽毛田長官には、これまでにも彼の記者会見には「自分が作った基準で天皇家の言動をある意味牛耳りたい」という気持ちが見え隠れしているように思うのは私だけでしょうか?

天皇陛下の特例会見騒動に思う - 北村隆司
 
 これは議論の余地はなく、明らかに羽毛田長官は間違っていますが、メディアは小沢氏がからんでいると矛盾していることでも平気で批判し、国民をミスリードしようとしています。記者クラブメディアが官僚機構の配下にあるというのは、これによって明らかであるといえます。なお、羽毛田長官は何の反省もなく、現在も地位にとどまっています。
  ── [日本の政治の現況/76]


≪画像および関連情報≫
 ●ブログ「もりのくま」の意見/羽毛田長官発言

茶「何といいますか」
 宮内庁によれば、「1カ月ルール」が設定された95年以降守られなかったケースは22件もありました。これらについても羽毛田長官が知らないはずはありません。もし、知らなかったとしたら、それこそ長官失格です。1昨年12月の特例会見が、まるで有史以来の出来事のように騒ぎ立てた羽毛田長官の発言はあまりに悪質でした。「文句があるなら辞表を出してから言うべきだ」と言った小沢幹事長の見解はもっともで、羽毛田長官自身が天皇の了解を得たのだから、決まった後でゴタゴタ言うなという話です。

羽毛田宮内庁長官

                 羽毛田宮内庁長官.jpg
 

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