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(回答先: 投稿者 ダイナモ 日時 2011 年 8 月 29 日 21:53:55)
トリポリ(CNN) リビアのカダフィ大佐の息子らが使っていたとみられる首都トリポリ西部の邸宅にCNNの取材班が28日入った。そこには快楽の限りを尽くし、使用人に残忍な暴力を振るい続けた生活の痕跡が残っていた。ある元使用人は、一家の飼い犬の方がましな扱いを受けていたと話す。
敷地内にいくつかある建物のうち、取材班が最初に足を踏み入れたのは海辺の豪華コンドミニアムだ。中には黒と白で統一したしゃれたデザインのパーティールームが並ぶ。海を見渡す部屋の床には、高級スコッチやシャンパンのボトルが散乱していた。寝室には円形ベッドとジェットバス。室内は反体制派に荒らされ、電気製品はほとんど持ち去られていたが、高級ステレオコンポの説明書が残っていた。外にはホットタブとバー、バーベキュー設備の付いたプライベートビーチが広がる。
別の棟には白いグランドピアノと高価なステレオ機器がそろい、その隣には屋内プールやジム、大理石のサウナを完備した棟もあった。
敷地内では、反体制派のメンバーが大量の酒をこっそり分け合う姿も見かけた。今月はイスラム教のラマダン(断食月)で、カダフィ政権下では酒が禁じられていたはずだ。手にしたシャンパンに何百ドルもの価値があるとは、だれも知らないように見える。
取材班がその場を去ろうとした時、1人が声をかけてきた。カダフィ大佐の五男ハンニバル氏の子どもたちの世話係としてここで働いていた女性が、取材に応じてくれそうだという。
案内された部屋で、シウィガル・ムラーさん(30)に会った。ムラーさんの顔には生々しいやけどの跡が残っていた。1年前にエチオピアからリビアへ来て、ハンニバル氏の幼い息子と娘の世話係をしていたと話す。
カダフィ大佐の息子らが使っていたとみられる首都トリポリ西部の邸宅にCNN取材班が入った。退廃と暴力の痕跡が残る現場をカメラが目撃した
ムラーさんは3カ月前のある日、ハンニバル氏の妻、アリーン夫人から泣きやまない娘をたたけと命じられた。ムラーさんが拒否すると夫人は逆上。バスルームでムラーさんの手足を縛って口にテープを張り、頭から熱湯をかけたという。
ムラーさんが体にかけていた布を取ってみせると、胸や胴体、脚も傷だらけだった。人目につかない場所に隠されたため、傷口からうじ虫がわいたこともある。ある時、警備係の男性が気付いて病院へ連れて行ってくれたが、それを知ったアリーン夫人はこの男性に、再び手を貸すようなことがあれば監禁すると言い渡した。ムラーさんは「あの時は3日間眠らせてもらえずに寒い中で立たされ、水も食事も与えられなかった」と振り返る。
ムラーさんとともに働いていたバングラデシュ出身の男性も、日常的にたたかれ、ナイフで切りつけられていたと語る。男性は匿名を条件に、ムラーさんの話は本当だと述べ、「一家の飼い犬の方がましな扱いを受けていた」と話した。
ムラーさんは「1年間働いたのに一銭ももらえなかった。病院へ行きたくてもお金がない。私には何もない」と訴え、静かに涙を流した。
http://www.cnn.co.jp/world/30003826.html
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