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地球上最大の粒子加速器・大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を使って「神の粒子」と呼ばれるヒッグス粒子の発見を目指しているCERN(欧州原子核研究機構)が、協力者を求めています。ある程度パワーのあるコンピューターを持っている人なら、誰でも参加可能です。
このたびCERNは、多数のマシンから計算能力をクラウドソースして仮想スーパーコンピューターを作れるプラットフォームBOINCを利用してLHC@Home 2.0のプロジェクトを開始しました。参加を希望する人は、ここからダウンロードできるふたつのソフトウェアをインストールすれば、コンピューターの余分な計算能力がCERNが理論上の物理モデルに沿ってデータをシミュレーションする際に使われるようになります。研究者の方々がこのプロジェクトで処理されたデータと従来のLHCでの実験データを比較することで探索の範囲を絞りこむことができ、神の粒子の発見を早めることをねらいとしています。
これまでも「LHC@Home」プロジェクトは行われていたのですが、それは物理学コミュニティにいる選ばれた少数の人たちだけが、その強力なマシンパワーを提供することで参加できるというものでした。でも今は、平均的な新しいパソコンでもCERNが行っているシミュレーションを処理する能力を持っています。LHC@Homeではシステム要件を最低512MBのRAMと9GBのハードディスク空き容量としています。
なお、BOINCのプラットフォームは、従来もがんの治療や地球外生命体の発見の目的などで活用されてきましたが、今回は物理学最大の謎のひとつの解明に役立てられようとしています。
日本では節電の折ではありますが、設定もいろいろ可能なようなので、夜間とか指定で参加するのもいいかもしれませんね。
[LHC@Home via DailyTech]
Adrian Covert(原文/miho)
http://www.gizmodo.jp/2011/08/lhc_7.html
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ヒッグス粒子を発見できればノーベル賞は確実といわれています。LHC@Home 2.0のプロジェクトはβテストの段階で、始まったばかりですが既に予想を大幅に上回る8000名以上の参加があり、今現在参加してもCERNのサーバからデータが送られてきません。今後徐々に受け入れ人数を増やしていくそうですから、それまでは他に興味深いプロジェクトがたくさんありますからそちらに参加しておくのもいいでしょう。
なお、LHC@Home 2.0のプロジェクトでBOINCのアプリケーションを走らせるには、仮想マシンソフトをインストールした上で、OSをインストールする必要があります。OSのインストールが必要なので手間がかかりますが、実マシン上で仮想マシンが稼働する瞬間は何度やっても感動するものです。仮想マシンソフトの VirtualBox は実によくできたソフトで有償の仮想マシンソフトとほとんど同じ使い勝手を実現しています。これが完全なフリーソフトですからたいしたものです。
仮想マシンとしてインストールするOSがMac OSの場合は、5万円以上する高価な Un Limited のServerバージョンに限られるので、Linuxをインストールした方がよいかもしれません。私はWindows XPが手元にあったのでそれをインストールしました。Winndowsマシンの場合は、Windows上の仮想マシンにWindowsをインストールすることになると思います。
ヒッグス粒子が存在したとしても、それを粒子加速器で検出することは非常に小さな確率でしかないため、今後数年間は陽子の衝突実験を繰り返す必要があるようです。
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