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http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=110871
青森県の三村申吾知事は13日に菅首相が表明した「脱原発」の方向性について、「一定の考えの下で発言しているのか、思いつきの発言なのか分かりにくい。」
東京電力柏崎刈羽原子力発電所がある新潟県柏崎市の会田洋市長は、菅首相の発言について、14日午前、市役所で記者団の取材に応じ、「退陣を表明した首相の言葉で、具体的施策としてどう実行されていくかが、明確になっていない。論評しようがない」と話した。
菅首相は、ここで脱原発を表明すればポイントが取れると踏んだから会見したに過ぎない。
いつお辞めになるのかは与り知らないが、退陣表明した現職首相が「未来の政策を語る」意味は無い。
一方、困難を極める復興は自治体に丸投げ、原発は東電に丸投げである。
つまり菅首相は、自らのポイントになることは前に出るが、そうでない場合は前線に丸投げし消耗を減らす作戦である。
しかしながら、その結果、東日本一帯は放射能汚染が広がり、その地域で採れた農産物、畜産物、水産物が放射性物質に侵されたまま全国に広がり、今や日本全国一億放射能総特攻の情勢である。
市民は、放射能汚染度や産地が信頼できないので、まさに竹やりで戦うが如きの生活を余儀なくされている。
だがここにきて、市民が自ら本件原子力発電所事故を重く見て、東電や政府関係者を告発するケースが増えて来ている。
恐らく今後も多数の告訴、告発が出されるものと予測している。
小紙のところには、ブログやツイッターを経由し、沢山の資料が寄せられており、東電、政府の公開資料を合わせると1メートル近い。
現在は、6月24日深夜に公開された東電10条15条通報を精査している。
そこに05年に検討された「原子力発電所における全交流電源喪失事象について」との100ページ近い資料が届いた。
所謂、SBO(ステーションブラックアウト)に関するケースを想定したものである。
ネットでは、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)、田中三彦氏(元日立原子炉圧力容器設計者)、後藤政志氏(元東芝格納容器設計者)といった人たちが積極的に事故解析を公表している。
そのような中、原子炉本体の冷却材喪失に伴う炉心溶融事故要因とは別に、津波に対しては、非常に分かりやすい指摘がされているので本日はそれを解説したい。
なお本日の解説において、なぜSBOが生じたのか、については明解な結論が与えられているものと考えている。
(一方、SBO後の原子炉挙動並びに伴う過酷事故経過の分析には更なる時間を要する。)
資料1=福島第一第二原発の周辺地図
その指摘とは、原子力安全・保安院は「津波が原因」と結論付けたが、殆ど近距離(11キロしか離れていない)にある福島第二原発1号機〜4号機も14メートルの津波に被災したのに冷却材喪失事故にならず、一方福島第一原発1号機〜6号機のうちなぜか1号機〜4号機だけが炉心溶融事故に至ったのかというものだ。
もし本当に「14メートルの津波」が事故原因なら、同じように14メートルの津波を被った福島第二も、冷却材喪失事故に至るハズと云うものである。
この指摘は、原子炉本体の構造的原因を論じるものと較べて、極めて分かりやすい。
テレビは殊更に福島第一原発に襲い掛かる巨大津波を放送していたが、同じように福島第二を放送していれば、まことに滑稽な話となったであろう。
そこで、なぜ福島第二の1号機〜4号機は事故に至らず、福島第一の1号機〜4号機が事故に至ったのかということが争点になる。
その「結論」は実は、原子炉建屋を含む設計そのものにあった。
(東電は、勿論、知っていた。)
福島第一原発は、1号機〜5号機までが旧型のGE-MARK1型であり、同原発6号機及び福島第二原発1号機〜4号機は改良型のGE-MARK2型となっている。
GE-MARK2型と旧GE-MARK1型は、格納容器の構造自体が大きく異なるが、枢要な設備を建屋内に収容できるようになった。
◎今般の事故では、タービン建屋に置かれていた配電盤(通称メタクラ)が詰まるところ事故の正否を分けた。
GE-MARK2型では、非常用DG(予備ディーゼル発電機)やこの配電盤は、耐震レベルが高い原子炉建屋内に収容されたのである。
一方、福島第一原発1号機〜5号機の非常用DGは電源喪失を想定し、2号機と4号機において、過去高台に設置された。
(1号2号が共用、3号4号が共用、5号6号は6号が新型だから)
事実、津波に被災した際、この非常用DGが起動し動いていたが、依然としてタービン建屋に置かれていた1号機〜4号機の配電盤は見事に津波で冠水してしまったのである。
従って、原子炉に非常用電力を送ることができない。
一方、同型の5号機は新型の6号機の配電盤から電力をもらい、救命したのである。
勿論のこと、福島第二の1号機〜4号機は一命をとりとめ、なんとか冷温停止に至っている。
そして配電盤が冠水し、電源を失った福島第一原発1号機〜4号機は、最後の命綱である非常用復水器(IC)と隔離時冷却系(RCIC)で自律冷却を続けたが、最後は力尽き、炉心溶融に至ったというのが本件事故の真相である。
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