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この投稿は以下の情報に基づいています。
「チェルノブイリ原発事故後のセシウム汚染地帯でがんの過剰発生が確認されている」
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/cherno_tondel_rep110406.pdf
チェルノブイリ原発事故後のスウェーデンで100万人以上を対象にした疫学調査を行なったトンデル氏(Martin Tondel )らの調査結果が公表されています[*1]。この調査では1988年から1999年の期間のがんの発症例が調べられました。その結果、調査対象となった人のセシウムによる最大被ばく線量は10ミリシーベルト以下でしたが、汚染の程度が高いほど全がんの発症率が高くなっていることが有意な精度で確認され、低線量でのセシウムによる被ばくの影響が明らかになりました[*2]。
この調査によると、セシウム137による土壌汚染が70,000Bq/㎢の地域では相対ガン発生率が約1.1倍に、140,000Bq/㎢の地域では約1.2倍となったことが示されています。土壌汚染レベルと相対ガン発生率の関係は次の通りです。
この図では、
X=1平方メートルあたりのセシウム137の放射能量[Bq]
Y=相対がん発生率
Y=1+X/700,000
としています。
文部科学省が発表した「文部科学省及び米国DOEによる航空機モニタリングの結果」によると、福島市の東部地域はセシウム134とセシウム137の合計の汚染レベルが300,000Bq/㎢から1,000,000Bq/㎢に達しています。セシウム134は半減期が2年と短いため、長期的な影響では汚染レベルはいくらか低下しますが、それを考慮に入れても福島市の少なくない地域で100,000Bq/㎢以上の汚染レベルであると考えられます。さらに70,000Bq/㎢以上の汚染レべルでは福島市の過半が含まれている可能性があります。
最初に述べた通り、今後10年間で土壌汚染が70,000Bq/㎢の地域では相対ガン発生率が約1.1倍に、130,000Bq/㎢の地域では約1.2倍となることが分かっています。福島市は避難区域に指定しなければならない汚染レベルにあります。また同じく避難区域となっていない伊達市、二本松市、本宮市の全域および郡山市、須賀川市、白河市、丸森町の一部も避難区域に指定しなければならない汚染レベルです。
[*1] Martin Tondel, Peter Hjalmarsson, Lennart Hardell, Goersn Carlsson, Olav Axelon, “Increse of regional total cancer incidence in north Swesen due to the Chernobyl accident? Journal of Epidemiology & Community Health, 58, pp. 1011-1016. (2004)
[*2] “Increased Incidence of Malignancies in Sweden After the Chernobyl Accident―A Promoting Effect?” AMERICAN JOURNAL OF INDUSTRIAL MEDICINE, 49, pp. 159- 168 (2006)
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