http://www.asyura2.com/11/senkyo124/msg/887.html
Tweet |
消費税の疑惑の正体 反対する小沢と強行する野田の正否を判定
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-4789.html
2012/1/18 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
それは資本主義国の堕落の道ではないのか
解散権を振り回し、消費税引き上げに狂奔する野田首相。109人の議員を集め、戦闘モードの小沢一郎元代表。民主党内の消費税引き上げを巡る対立は抜き差しならなくなってきたが、さて、どちらに正義があるのか。口を開けば「やり抜く」「逃げない」とひとりでコーフンしている野田だが、実は国民に説明してないことがある。
国の借金が多いのは認めるとして、なぜ、その穴埋めに消費税増税なのか。なぜ、所得税や法人税をもっと上げようとしないのか。消費税増税には絶対反対の立場のジャーナリスト・斎藤貴男氏はこう言った。
「取りやすいからですよ。まず、消費税であれば、所得税のようなゴマカシはできないので、取りっぱぐれがない。払う方にも妙な公平感があるので抵抗が少ない。それと、所得税や法人税は利益にかかる税金なのに対し、消費税は取引にかかる税制で、景気に左右されずに安定した財源を見込めるのです。財務省が消費税にこだわるのは、この先、日本経済に上がり目がないとみている証拠。だからこそ、消費税しかないのでしょう」
景気が良くならないから消費税――とは恐ろしい発想だ。裏を返せば、増税で景気が悪化しようが、「想定済み」ということだろう。国の経済や国民がどうなろうとも、屁のカッパ。彼らにしてみれば、国庫の方が大事なのだ。
野田が正しいのか、小沢が正しいのか。この議論はどこに立つかによって決まる。国庫が大事なのか、国民なのか。答えは言うまでもない。
◆物品税廃止の裏に業界の陳情と圧力
それでなくても消費税は悪魔の税制と呼ばれるものだ。税の重要な役割は所得の再分配なのに、消費税は弱者に重くのしかかる逆進性があるからだ。
消費に税金をかけるのであれば、ぜいたく品にだけかければいい。そうすれば、所得の再分配につながる。実際、今もたばこ税、酒税などの間接税があるし、消費税が導入される前は自動車などのぜいたく品には10〜30%の物品税がかけられていた。それが1988年の消費税導入と同時に廃止となって、一律課税になったのである。
この間、一体何があったのか。そこを検証するのも大事だ。元静岡大教授(税法)で税理士の湖東京至氏はこう言う。
「物品税で一番大きな税金をかけられていたのは自動車で、普通乗用車は23%でした。これを撤廃させて、ヨーロッパ型の付加価値税を導入するのが自動車業界の悲願だったのです。政府は業界の陳情を受け入れたわけですが、業界が付加価値税にこだわった裏にはさまざまな思惑がある。単に税金分を安く売り、購買欲を高めようという狙いのほかに、輸出の際の還付金狙いの側面もあった。自動車を輸出した場合、外国が相手だと消費税を取れないので、自動車メーカーには仕入れや下請けに払った消費税分が還付されるのです。物品税には還付がないので、業界は消費税導入を働きかけた。トヨタクラスで年間2000億円くらいの還付金があると想定されますが、消費税が10%に跳ね上がれば、還付金も倍の4000億円になる。もちろん、トヨタに限らず、輸出企業は同じ恩恵を受ける。経団連を中心に大企業が消費税に賛成するのは、それだけ有利な税制だからです」
なるほど、これでカラクリがよく分かった。だとすると、ますます、消費税引き上げなんて、賛成するわけにはいかないのだ。
◆すでに始まっている下請けイジメの凄惨
大企業が輸出の還付金でおいしい思いができるのは、裏で下請け、孫請けに値引きを迫り、叩きまくっているからだ。これは輸出産業に限らない。
公正取引委員会は13日、「東京靴流通センター」を経営する靴販売大手「チヨダ」に対し、下請法違反で勧告を出した。下請け20社に支払うべき代金、総額約1億200万円を不当に値引きさせた上、下請け18社に在庫品を引き取らせ、約5000万円を返還させていたという。
「ヒドイ話」だが、日本型ピラミッド社会では、よくある商慣行だ。今回はたまたま公取が乗り出したが、自動車や電機、建設、土木……と至るところで、こうした下請けイジメが日常的に行われている。
◆ハゲタカ資本主義の最後の悪あがき
「立場の弱い下請けは、発注元の大企業から『消費税分をまけろ』といわれれば、抵抗できな
い。応じなければ、切られてしまうからです。しかし、税務署には消費税分を支払わなければならない。105万円の請求書に対し、100万円しかもらえなかったのに、5万円分はきっちり税務署に取られてしまう。手元に残るのは95万円で二重の被害になるのです。こうなると、下請けは損を取り戻すために孫請けを叩く。こうやって、弱い者にどんどん、しわ寄せが行く。これが消費税の恐ろしいところで、弱者への無間地獄になる。すでに、ある外食チェーンでは下請けイジメが始まっています。デフレの進行で、どこもかしこも値引き合戦をしていますが、利益が薄くなるのは困るので、仕入れ先やパートの従業員、下請けを叩くのです。今、叩いておけば、消費税引き上げの時の予行演習になるし、今、ついてこられない下請けは切って他にかえた方がいい。こういう発想なんです。消費税が上がれば、こうしたイジメが加速することになる。だから、消費税引き上げは絶対に認めるわけにはいかないのです」(斎藤貴男氏=前出)
すでに崩壊しつつある弱肉強食のハゲタカ資本主義の最後の悪あがきが、消費税引き上げみたいなものだ。そうまでして、大企業は生き残りたいのか、と言いたくなるが、増税は結局、自分の首を絞め、資本主義の破綻を加速化させることになる。
今でも中小・零細企業はどんどん追い詰められているし、今後、増税が現実になれば、ますます、イジメが横行する。倒産件数は激増し、失業者が巷にあふれるのは必然だ。
そこに世界恐慌が襲い掛かってくるのである。社会は大混乱になるのではないか。次の倒産は「大企業の番」ということになる。
◆いくら消費税を上げても「焼け石に水」になる
小沢グループが109人を集めた勉強会で講演した元財務官の榊原英資氏は「経済状況を考えれば増税ではない」と言い切った。米の著名エコノミストのアレン・サイナイ氏も「増税は経済成長を損ないGDPを押し下げるため、政府債務の対GDP比率引き下げは一層困難になる。増税では問題を解決できない」と断言した。
財務省は二言目には政府債務の対GDP比が「先進国で最悪」とかホザくが、肝心のGDPがどんどん下がってしまえば、いくら消費税を上げたところで、比率は改善しないわけだ。
日本のGDPは2000年には510兆円あった。税収は51兆円。それが今や、470兆円に目減りし、税収は40兆円以下のありさまだ。元経企庁審議官で筑波大名誉教授の宍戸駿太郎氏は復興増税関連だけで、5年後のGDPはマイナス19兆円とはじいている。そこに消費税だから、もっと下がる。ヘタすりゃ400兆円かつかつになる。税金をいくら上げて債務を減らしても、これじゃあ、危機は存続する。税金を上げた分だけ、バカみたいなことになる。
◆小沢は一刻も早く野田を叩き潰せ!
加えて、消費税引き上げには政治的な意味もないのだ。野田は最後は国民が理解してくれるとタカをくくっているようだが、大バカだ。野田が消費税引き上げにのめりこめばのめりこむほど、内閣支持率は下がり、増税反対派が増えている。野田はきのうも解散をにおわせていたが、「やれるものならやってみろ!」だ。
「党内対立をあおるだけでなく、それで選挙になれば、民主党は壊滅的に負ける。私は今年の初め、現有300議席から160議席に半減するとはじきましたが、状況はもっと悪化しています」(政治評論家・野上忠興氏)
それなのになぜ、野田は増税に血道を上げるのか。財務官僚に完全に乗せられているのだが、彼らは増税のためには内閣の一つや二つ、吹っ飛んでも構わないと思っている。野田をたきつけ、後ろで舌を出しているのにアホな野田は気づかない。民主党政権は潰れ、民主党が消滅して初めて自身の愚かさに気づくのだろうが、国民も道連れではかなわない。
亡国首相は今すぐ、小沢に引きずり降ろしてもらわないと困るのだ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK124掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。