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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu256.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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福島住民の被ばくを招いたと批判されているが、SPEEDIによる試算結果を、
事故後の3月14日に、米軍や米政府には試算内容が伝わっていた。
2012年1月17日 火曜日
◆拡散予測、米軍に提供 事故直後に文科省 1月16日 共同通信
http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012011601002390.html
東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月14日、放射性物質の拡散状況を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による試算結果を、文部科学省が外務省を通じて米軍に提供していたことが16日、分かった。
SPEEDIを運用する原子力安全委員会が拡散の試算結果を公表したのは3月23日。公表の遅れによって住民避難に生かせず、無用な被ばくを招いたと批判されているが、事故後の早い段階で米軍や米政府には試算内容が伝わっていた。
◆平成23年6月17日 参議院 東日本大震災復興特別委員会 森まさこ議員(自民)の質疑に関する国会議事録
http://gra.world.coocan.jp/blog/?p=2464
森まさこ君 自民党福島県選出の森まさこです。
質問に先立ち、お亡くなりになった方と御遺族、被災者の皆様にお悔やみとお見舞いを申し上げます。
震災後に亡くなった方もいます。資料十三、十四の南相馬市の衰弱死八名。テレビで報道されましたが、水も食料も届かずに痩せ細って死んでいった痛ましい事例です。先週、相馬市の酪農家が原発さえなければと書いて自殺しました。補償がもらえないと言っていたそうです。政府の出荷制限の翌朝、須賀川市の農家も自殺しました。福島県の自殺者は増えています。政府の施策は、遅い、足りない、心がないと指摘させていただきます。
私は、先週、第一原発のすぐ近く一キロ地点に行きました。防護服とマスクを着けて高台まで登り、三号機のぼろぼろの状態を間近で見ました。線量は百マイクロシーベルト毎時、線量計のベルは鳴りっ放し、こういった現場で命を懸けて復旧作業に当たる作業員の皆様に心から敬意を表したいと思います。そして、今なお避難生活を送る全ての方、放射線の不安と苦しい経済にあえぐ中、毎日暮らしている福島県民の思いを総理にお伝えしたいと思います。
私は、原発の安全対策について自民党にも大きな責任があると思います。私自身、大きな十字架を背負ったと思っています。しかし、事故後の処理に問題が多過ぎます。これは過ぎたことだと言って済ませられない問題だと思います。後手後手の施策の象徴として、またもや新たな避難区域が昨日設定されました。
特定避難勧奨地点、伊達市霊山町石田地区などが指定濃厚と言われています。五種類の区域が指定されたり解除されたり、分かりにくいです。今度の区域は、希望すれば避難してよいが、希望しなければ住んでよい。避難の場合の補償金額は不明。住民に判断をさせる、指定されるかどうか分からない、隣の人が指定されても自分は指定されない場合は不安になる。パニックです、精神的苦痛ですと住民から昨晩メールが来ました。もっと早い決断、さらに、政府が補償の支払も避難も明確に責任を持つ形で指定をすべきです。指定されずに自主避難した方は補償されない、おかしいと思います。本日、質問させていただくのは、こういった問題が全て政府の初動から招いた混乱だということです。
六月三日の予算委員会で、SPEEDI予測図の隠蔽と福島県民の被曝について質問しました。パネル一を御覧ください。(資料提示)菅総理が本部長である政府の原子力災害対策本部が指示して出させたSPEEDIの試算図です。
SPEEDIとは、正式名称が緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムといいまして、その名のとおり、原発事故があった場合に大気中に放出される放射性物質の拡散状況や線量を気象状況や地形を基に予測して、避難指示に有効に活用することのできる機械です。財団法人原子力技術安全センターにあります。
二度視察をしてきましたが、このようにパネルのオレンジ色に塗られている部分が放射性物質が拡散している部分です。これが福島県民に知らされず、子供たちを含む避難民、ここに人型を付けておきましたが、子供たちを含む避難民がむざむざと被曝してしまいました。浪江町の一部の例を挙げますと、この人の印が付いているところに子供二百五十名を含む約七百名がいました。
菅総理、このSPEEDIの予測図を公開しなかった、なぜですか。避難民に教えなかったのはなぜですか。
○国務大臣(高木義明君) 森まさこ委員にお答えをいたします。
今回の事故では、原子力発電所から放出されたいわゆる放射線情報、どのような放射性物質がどのくらいの量で出たかと、こういう情報が電源の喪失などで分かりませんでした。そういう状況の中で、私たちとしては、あくまでもこれは内部資料の参考として、まずは、そういう状況でありましたのでモニタリングをしなきゃなりません。そのモニタリングの方面をしっかりこれを参考にして決める、そういうことに対して十分活用されたと思っております。
私どもとしましては、こういう事実経過をもって、これはこれとして、また活用については今後十分検証しなきゃなりませんが、そのような実際の放出源じゃなかったものですから、内部資料として参考にさせていただきました。元々公開の想定はいたしておりませんでした。
○森まさこ君 総理に質問したんですけれども、文科大臣がお答えになりました。私、何回も文科大臣には同じことを聞いているんです。
では、技安センターの数土理事長に来ていただいていますので、当時のことを質問します。
まず、パネル一は資料四、五によって指示された図面です。資料四は保安院のホームページにありますけれども、資料五は私が保安院に要求して入手したSPEEDIの計算指示書です。
数土理事長、資料四と五を御覧になっていただいて、保安院は当時、このとおり、原子力技術安全センターに対しSPEEDIの計算を指示しましたか。イエスかノーかで簡潔にお答えください。
○参考人(数土幸夫君) ただいま紹介いただきました数土であります。
簡潔にお答えいたします。そのとおりであります。
○森まさこ君 数土理事長、その指示に従って、資料一の試算図を含む計算図を保安院へ送りましたか。
○委員長(柳田稔君) 挙手の上。数土理事長。
○参考人(数土幸夫君) 済みません、慣れないものですから。
お答えいたします。そのとおりであります。
○森まさこ君 数土理事長、では文科省についてお伺いします。
資料六を御覧になってください。資料六は文科省のホームページに載っておりますが、文科省は原子力技術安全センターへ、資料六のとおり、SPEEDIの計算を指示しましたか。そして、その指示に従って、資料二を含む試算図を文部科学省へ送りましたか。
○参考人(数土幸夫君) お答えいたします。そのとおりであります。
○森まさこ君 ありがとうございます。
今の答弁で分かるとおり、保安院、対策本部と文部科学省は、自ら指示をしてSPEEDIの予測図を作らせていたのです。自分で注文していたんです。漫然と自動的に送られてくるものを気付かなかったという言い訳は通用しないんです。今まで政府は、SPEEDIの情報は自動的に出されるもの、そのうち一枚が官邸に送られてきたが、総理と官房長官は見ていないと説明してきました。ところが、違う事実が発覚したのです。
この予測図、これがいかに正確かは、資料三、パネル三の実際の積算線量マップと比較すると、SPEEDI予測図のオレンジ色の部分が実際の汚染箇所とほぼ一致をしていることから、いかに正確性が高いか分かると思います。
資料四を見ると、保安院内にある原子力災害対策本部事務局が指示してパネル一の予測図を作らせたことが分かります。何のためにSPEEDIの図面を取り寄せたかも書いてあります。資料四を御覧ください。一号機ベントによる影響確認のためと理由が示されています。
また、文部科学省も技安センターに指示してSPEEDI予測図を作らせていましたが、それが資料六です。パネルにもなっています。パネル六です。驚くべきことに、一号機の爆発の前に、爆発を予想して七枚もの予測図を作らせています。
例えば、?の解説部分の赤いアンダーラインを読みますと、一号機の仮想事故時の放出量の十倍の量が十三時から連続して二時間放出される場合について計算と書かれています。この後の十五時三十六分に現実に爆発しており、資料二の予測図?のオレンジ色は現実の汚染状況と先ほど示したようにかなり一致しております。つまり、ベントをしている状態です。ベントがなかなかできない状態ですね、この仮想事故をですね、七枚出しているのは、ベントがなかなかできない、ベントが遅れて爆発するかもしれないと思って予測図を出していること、ベントを実施した後も爆発するかと思って予測図を出していたこと、これがうかがえます。
なぜこれを避難民に教えてくれなかったんですか。パニックを心配したとおっしゃる方がいましたけれども、少なくとも首長や消防に教えて避難誘導に役立てるべきです。
これが正確だということは、資料三のパネルを御覧になれば積算量とほぼ一致していることから分かります。高木大臣、先ほど何ですか、正確なものが出ないというふうにおっしゃいましたけど、ひどいじゃないですか。爆発まで予測していた、あなたの文部科学省ですよ。七枚も出させて、爆発直前のものはぴったり一致しているものが出ています。爆発まで予測していたのに福島県民に知らせてくれなかった。しかも、爆発の後もその影響を調べていますよね。郡山など線量が高い地域についても、校庭の土問題を事前に軽減する工夫を地域でできたかもしれないんです。文科省の責任は重大じゃないですか。
郡山の小学校、中学校では、校庭の土が除去されて片隅に山のように盛られています。教室の窓も開けずに授業をしています。循環式クーラーを設置してください、夏の間だけでも林間学校やサマースクール制度を国で支援する考えはないんですかと何回もお願いをしてきましたけれども、この事実を知ってなお、文科省が自分で作らせて、予測していて、その図面を避難民に知らせていなくて、被曝した事実を知ってもこういった問題について国で積極的に乗り出さないんですか。どうですか、クーラーの問題、あなたの責任の問題、お答えください。
○国務大臣(高木義明君) 先ほども申し上げました。私は、放射能の影響、これはそのリスクは決して甘く見てはいけないと、もう従来そのとおり考えております。
そういう中で私どもとしましては、先ほども申し上げましたが、実際の放出源情報、これは元々SPEEDIがそのようなものを一つの大きな要素として計算をしていくというものでございました。私どもとしましては、そういう情報が得られない、あくまでも実際とは違う、仮定なものですから、この点については、内部の参考資料、特に緊急モニタリングの地域を決めなきゃなりません。そのために大いに参考にさせていただきました。
○森まさこ君 今の文科大臣の意見に、総理、それを考えて、同じ考えですか。(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 分かりましたか、質問の趣旨は。
済みません、委員長から申し上げます。質問の内容が私にも聞こえませんでした。審議の進行に御協力をお願いいたします。
いいですか、菅総理大臣。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私もちゃんとここで座って資料を見ながら話を聞いていますが、時々聞こえる言葉が途切れるぐらいに残念ながらやじが大きいわけであります。
今お聞きになったのは、高木大臣と同じような認識かということを言われましたね。
この問題は、文科省として今、森さんが言われた形で指示されて、文科省が内部の資料として把握されたということでありますから、それは文科省としてそういう扱いをされたと。文科省としてそういう扱いをされたと当事者が言っておられるわけでありますから、そういう認識は、御本人がといいましょうか、文科省がそう言われているんですから、そうだと思います。
○森まさこ君 総理、あなたは対策本部長なんですよ。まあ文科相と同じ考えということで。
では、海江田大臣にお伺いしますけれども、高木大臣は、これを避難民に見せなかった、避難に有効に使わなかったのは現実に現地の放出源情報がなかったからだという趣旨のことをおっしゃいました。同じ考えですか。
○国務大臣(海江田万里君) 森委員にお答えをいたします。
これは考えというよりも事実といたしまして、残念ながら私や総理や官房長官がいたところに、その官邸に送られたというSPEEDIの試算の結果が来なかったわけでございます。
○森まさこ君 それでは、総理、また今の二人の大臣の御答弁を聞いた上でお伺いしますけれども、当時この予測図を保安院と文科省が持っていたのに避難民に見せなかった、又は避難指示に有効に使わなかったことは法律にのっとった正しい処分であったというふうにお考えになりますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、経産大臣からも話がありましたように、当時、私のところあるいは経産大臣のところにはこういうことの、ある意味で仮の設定を置いて、仮の設定を置いてこういうものが出たということそのものが伝わってきておりませんので、私はどういう性格のものが出ているかいないかを知りませんから、そのものがそういうことに必要であるのかどうかということは、当時も知らないことは判断がしようがなかったということであります。
○森まさこ君 大変なことをおっしゃっています。
総理、あなたは防災訓練にも出ているんですよね。法律にはこう書いてあるんです。原子力災害対策基本法により定められた国の防災基本計画の指針にこう書いてあるんです。前回の予算委員会でも指摘しましたよ、聞いていなかったのかもしれませんけれども。事故発生直後の初期段階においては現地の放出源情報を把握することは困難であるため、単位放出量又はあらかじめ設定した値による計算を行うと、これ書いてあるんです。防災基本計画です。
防災基本計画に基づいて国民の生命と、命と財産を守るのが総理大臣の仕事なんですよ。それが原子力災害対策措置法に書いてあるんです。法律違反じゃないですか。資料に書いてありますけれども、小佐古参与も、関連省庁が遂行すべき震災後早期の活動は災害対策基本法などの法令や指針に明確に定められていると述べています。それに違反しているんですよ。
資料七の図を皆さん御覧ください。この資料七の図が分かりやすいんです。十条事象、十五条相当の場面では単位放出量の図形を使うことになっているんです。つまり、一ベクレルと入れた図形ですよ。別に現地の値が来なくていいんです、文科大臣、海江田大臣。これ、防災訓練でやっているんです。防災訓練で使うこのマニュアルに書いてあるんです。
そして、その後の段階でも予測図形を使う。予測図形というのは、海江田大臣と高木大臣のところであなたたちの部下が作った、さっき七枚も作っていた、仮想事故と入れて、十倍ぐらい爆発したらどうしよう、その図形を使うことになっているんです。その図形で避難の対策をすることになっているじゃないですか。どこに現地の情報を使うと書いてあるんですか。初期の段階で現地の情報を使うことなんか書いてないですよ。
この予測放出率というところ、そこがまさにパネル一や資料二の予測図です。これを使わなくてどうするんですか。これを使わなかったことは法律違反です。原子力災害対策基本法違反です。国が法律に違反して国民に損害を負わせたら、国賠法の対象になりますよ。原賠法で一義的には東電の責任だなんて言っている場合じゃない、国の責任で国家賠償しなきゃいけない、そういう場合じゃないですか。子供たちに対して責任を取ってくださいよ。
総理、どうですか。御自分の責任、お認めになりますか。(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 御静粛にお願いをいたします。
指名をいたします。まず、高木文部科学大臣、御答弁願います。
○森まさこ君 総理にお願いします。委員長、総理にお願いします、時間がないので。
○国務大臣(高木義明君) もちろん、SPEEDIは、いわゆる一時間当たりに一ベクレルという放射性物質が出たときにはどうなるかと、地域の特性やそのときの気象状況に応じてそういうシミュレーションをすることは可能でございます。私たちはそれも含めて、私たちとしては内部の参考資料にさせていただいたと、このように考えております。(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 御静粛にお願いします。
菅内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げていますように、文科省としては文科省として、あるいは保安院は保安院として、こうした形の対応をされていたことは、その当時はそういうことが行われてこういう結果が出ているということは残念ながら私のところには伝わっておりませんでした。そういう意味で、こういう情報がきちんと伝わっていなかったということは、原災本部の本部長として、私も全体の責任者という意味では責任を感じております。
こういうことがないように、今後きちんと対応してまいりたいと思っております。
○森まさこ君 シミュレーションをできるのは当たり前なんです。そのシミュレーションで避難指示を行うというふうにちゃんと防災基本計画に書いてあるんですよ。それで防災訓練もしているんですよ。菅総理は昨年防災訓練に参加しているんですよ。
海江田大臣、保安院が自ら指示して試算図を作らせていた、そこまではお認めになりますね。
○国務大臣(海江田万里君) 今の森委員とそれから参考人とのお話の中でそういう事実が判明しております。
○森まさこ君 理事長が答弁なさってくださって確かになりましたけれども、保安院のホームページに載っておりますので、大臣、それ御確認くださいね。これを指示したことは間違いないんです。
それでは、海江田大臣が月曜日にウィーンに行って各国閣僚の中でトップバッターで演説をなさるというIAEAの報告書、資料十一、御覧ください。
ここの線を引いたところですけれども、事実と違うんじゃないかと思うんですよ。だって、自分たちで指示してもう推測図を作らせていたのに、この世界最高の権威の国際会議で報告する報告書にはこう書いてあります。SPEEDIにより放射性物質の拡散傾向等を推測し、避難行動の参考等として活用すべきであった。しかし、これはおかしいですね。推測はもうしていたんです。推測して活用すべきであったじゃないんです。推測していたのに活用しなかったと書かなきゃいけないんです。これ、報告違うんじゃないですか、海江田大臣。(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 御静粛に、御静粛にお願いいたします。
○国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお話をいたしましたけれども、この時点でこの災害本部長たる総理、災害副本部長たる私、そして、官邸に情報が届きながら私どものところに届かなかったということは、これは反省をしなければいけないわけでございますけれども、それを活用できなかったということは事実でございますので、そのことをここに書いた次第でございます。
○森まさこ君 ちょっと大臣がごまかしていますけれどもね。私が言ったのは、推測をしていたんじゃないですかということなんですよ。
これ、国際会議に行って、福島県民に予測図を隠蔽していた、そして被曝をさせた、しかも推測していたことまで隠蔽するんですか、国際会議で。正確に書いてくださいよ、推測図を自分たちでは作っていました、保安院で何枚も何枚も作っていました、文科省では仮想事故として七枚も作っていました、官邸にも届いていました。これは、官邸が指示しなきゃ官邸に届かないんですから、自分で注文したんですよ。
それなのに、こんな、虚偽報告じゃないですか。これ、国際会議でこんな虚偽報告しないでくださいよ、世界に向けて。恥ずかしくないんですか。訂正してください、訂正して報告してください、海江田大臣。
○国務大臣(海江田万里君) ですから、先ほどもお話をしました、そういう情報が正確に入ってこなかったということは、私どもの責任は大いにございます。ですから、そういうことを書けということであれば、それはいかようにもお書きをいたします。
ただ、いろんな事情が、私どもの報告というのは、これは最終的にまた正確な報告を取りまとめをいたしますし、今の時点で分かっていることを正直にお話をしてくるつもりでございます。
○森まさこ君 総理、この報告書は総理の名前で書いてありますね。対策本部長の総理、いかがですか。これ、もう公開されているんですよ。インターネットで公開されている報告書ですけれども、このような虚偽の報告がされていることについて責任をお感じになりませんか。訂正をされますか。お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私、今ここで読んでおりますが、推測し、避難行動の参考等として本来は活用すべきであったという反省が書かれているわけです。ですから、今、森さんが言われたようなことをちゃんとやるべきではなかったかということだと思います、今経産大臣がおっしゃったように。そういう点での表現はありますけれども、何か方向性で違っているでしょうか。今言われているのとほぼ同じことが書いてあるんじゃないでしょうか。
○森まさこ君 問題点が全く分からないので、福島県民はばかにされたような気持ちですよ。
予測図を出していた、推測していたのに知らせなかったことを反省したらいいじゃないですか。推測もしていなかったかのように報告書に書いてごまかしているんですよ。
訂正を求めます、総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 何を、私がということですか、森さん。(発言する者あり)私がということですか。私が何かしろということですか。どういうことですか。
○委員長(柳田稔君) 総理、ちょっとお待ちください。
総理の答弁が全然聞こえませんので、審議の進行に御協力をお願いいたします。
菅総理、お願いします。
○内閣総理大臣(菅直人君) このIAEAに対する報告書は、私が本部長で、現実にはこの連絡室の事務局長をやりました細野補佐官に実務を担っていただきました。できるだけ分かっている範囲のことはしっかりと公開するようにということを指示して作られたものでありまして、今言われたところで、どこがその、私は、間違っているという御指摘だとすれば、どこがどう間違っているのか、もう一度御指摘をください。
○森まさこ君 テレビのインタビューでも、班目委員長が人災であったと述べています。また、資料十二の小佐古参与も、官邸の強いリーダーシップと適切な判断は残念なことになされてこなかった、文科省、安全委員会の不適切な初動により、SPEEDIの運用による放射性物質の拡散予測の活用が十分になされず、余分な被曝を住民に与えるなどの事態を招いている。これが正しい記載なんですよ。推測をしたのに住民に公開しなかったということは書かれていない。
申し訳ないんですけど、私、英文もチェックさせていただきました。この報告書の英文も公開されているんですよ。英文の方を見ると、もう当初企図されたような適切な予測、できなかったと書いてある。だけど、当初企図されたのは、このマニュアルと法律に書いてあるとおり、仮の値を入れて、そして現地の情報がなくても避難民に知らせて被曝させないようにすると書いてあるんです。それができなかったことをどうして海外で報告できないんですか。隠すんですか。到底許されない。
被曝した福島県民と子供たちを代表して、こんな総理と内閣は認められないということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
(私のコメント)
昨日の共同通信のニュースによれば、SPEEDIによる試算結果を、昨年3月14日に文部科学省が外務省を通じて米軍に提供していたことが16日、分かったと報じています。つまり日本政府は水素爆発のあった2日後には米軍には即座に知らせて、福島の地元の住民には菅総理も枝野官房長官も海江田大臣も知らなかったとぼけています。
文部科学省も外務省も大臣や官邸を差し置いて勝手なことが出来るわけではないから、知らなかったという理由は通りません。おそらく日本中がパニックになる事を恐れて公表を控えさせたのでしょう。そうして福島の住民は被曝させられたのです。だから地元選出の森まさこ議員が怒るのも当然なのですが、菅総理や枝野官房長官や海江田経済産業大臣の責任追及がなされていない。
米軍には14日には知らせていたのだから政府として知らなかったという言い逃れは出来ません。私は当日の国会中継を見ていましたが、菅総理の開き直った態度は日本国の総理大臣とは思えません。枝野官房長官も海江田大臣も情報を隠蔽して福島県民を被曝させた責任は逃れられない。即座に公表していれば飛んできた放射能の灰を吸い込まずに済んだはずだ。
しかしこのような国会で行なわれた議事は新聞もテレビもニュースとしては報道されなかった。国会中継を見ていた人はわかりますが、日本国民の多くは国会中継を見る人は僅かでしょう。私はテレビ録画していたので何度でも見ることができますが、菅総理の開き直りには頭に来ます。本来ならば即座に責任を取って辞任すべきだったのですが、事故対策と称して居座り続けました。
その反面では、米軍には14日には知らせていたのだから、米軍は信頼していても日本国民は信頼していなかったのでしょう。政府は20キロとか30キロとかいった同心円状に避難区域を拡大していきましたが、SPEEDIを使えば北北西方向に放射能が広がっていたことが一目瞭然と分かる。今も政府は隠し続けている情報があるのですが、パニックを恐れて公表していないのかもしれません。
今月の2日にも大量のセシウムが降下しましたが、最近になってマスコミもようやく報道した。武田教授がブログで注意を呼びかけていますが、コメント欄には武田教授への誹謗中傷ばかりが書き込まれています。避難されるべきはこの事実お報道しないマスコミにあります。地上から風で舞い上がったものならば数年に渡って吸い続ける可能性が出てきます。
◆4号機とセシウムの基礎知識(3) 4号機の再臨界と危険性 1月17日 武田邦彦
http://takedanet.com/2012/01/44_7d07.html
地表に落ちてくるセシウムはこのグラフに示したように少し落ち着いて来ました。1月2日の400ベクレル(1平方メートルあたり)に比較すると、最近では100以下になってきたことが判ります。しかし、この値を落ち着いていた9月、10月、11月と比較してみると(次のグラフは11月のものですが、グラフの縦軸を1月のグラフと同じように500ベクレルを最高にしてありますので、同じ尺度で視覚的に見ることができます)、まだかなり高いレベルにあると言うことが判ります。
セシウムの降下量が急に高くなったことに注意しなければならないのは、1)もし、地表に落ちたものが舞い上がったとしたら、この状態が数年続く可能性があり、地表近くの空気を吸う子供は注意が必要なこと、2)もし、原発からなら東電の発表が必要であり、3)粒径、他の核種などの分析を政府が発表してくれれば原因が特定できる、などがありますが、いずれもハッキリしないからです。
風の向き、アメダスのデータなどを見ると、地表から舞い上がったにしては風の強さに関係がなく、原発からとすると風の向きで説明ができず、福島第一以外の原発からかという奇妙な結論になりますが、それも変です。もう少し、緩い警戒をするのが良いでしょう。
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