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株式日記と経済展望
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語学のできない外務官僚が普通なら、経済政策を立てられない経産
官僚も普通です。要するに現状に対応する思考力がないんです。
2012年1月16日 月曜日
◆国を食いつぶす「霞が関 という病」 古賀茂明×佐藤優 1月12日 現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31495
佐藤 先だって、防衛省の田中聡沖縄防衛局長が不適切発言で更迭されましたが、いくらオフレコ懇談の場とはいえ、あんなレイプを想像させる発言をしたことに愕然としました。
あれは官僚の劣化が極まったということに他なりません。特に防衛省の文化の問題です。はっきり言って財務省や警察庁からの出向ではない防衛省プロパーの幹部クラスはレベルが低い。もともと国家公務員試験の成績が良くないし、その一方で競争もないから、よほどの異常性癖の持ち主でもないかぎり局長になれる。古賀さん、通産省(現経産省)の同期は何人ですか。
古賀 僕のときは25人ですね。局長ポストは外局も入れて10くらいありますが、このうち同期で上がれるのは5~6人です。
佐藤 外務省もそのくらいの競争がある。ところが防衛省は競争が非常に少ないうえに日常的に使われているボキャブラリーの問題があると思う。外務官僚だって上品ではないですが、少なくとも日常的にレイプだとか買春だとか、そんな話はしない。防衛官僚はいつもそういうボキャブラリーで話をしているから、記者懇談の場でああいう発言が出てしまうんですよ。
古賀 まあ、昔はどこの省庁も似たり寄ったりでしたけど、時代が変わってそういうのが許されなくなった。そのなかで防衛省だけがそれに気づかないというのは、やはりお粗末極まりないですね。
佐藤 いずれにしても、あの防衛局長の不適切発言は日本の官僚史に残る官僚の劣化事件だと思いますよ。
古賀 そうですね。ただ、官僚の劣化という場合にはふたつ問題があって、ひとつは能力そのものの問題、もうひとつは何のために働いているのかという問題。能力についていえば絶対的レベルでも低下しているし、民間の人たちとくらべても相対的に落ちている。国際的な比較においては目も当てられない状況です。
佐藤 同感です。能力問題というのは官僚にとってタブーで、傲慢だとかツラ構えが悪いと批判されても平気ですけど、能力がないと指摘すると官僚の逆鱗に触れる。外務省の役人は、語学の話をされると怒るんですよ。外務官僚は語学ができるという世間常識は大ウソ、大誤解ですからね。
古賀 少なくとも英語だけは達者なんじゃ・・・・・・。
佐藤 とんでもない。私が入省した当時は公電などの書類に日本語訳なんか一切ついてなかったですけど、10年くらい前から抄訳がつくようになった。それも、新聞記事にですよ。
古賀 じゃあ、ロシア語はもっとひどい?
佐藤 私が知る範囲でロシア語で外交交渉ができる駐露大使は一人しかいませんでしたね。忘れられないのは、ユジノサハリンスク日本総領事館が開館したときのことです。総領事がロシア語で挨拶をしたんですが、私の隣にいたロシア人に、「ロシア語で通訳してくれないか」って頼まれたんですよ。それくらいデタラメなロシア語だった(笑)。
古賀 語学のできない外務官僚が普通なら、経済政策を立てられない経産官僚も普通です。とくにいまはあらゆることを根本から見直さなければならない時代なのに、まったく対応できない。たとえば東京電力をどうするかについても、彼らはまず過去の大企業破綻の例を探すわけです。それこそ何十年もさかのぼって、チッソの例があったと。
佐藤 チッソ?時代も状況も全然違うのに。
古賀 そのチッソの事例を当てはめてどうか、次にダイエーはどうか、JALは・・・・・・というように過去の破綻例を集めて一覧表をつくり、それを眺めてウーンと唸っているんですね。
まず東電をどうするのかを決めて過去の例を参考にするならわかりますけど、最初から過去の例に答えを見つけようとしてもうまくいくはずがない。これは結局、役所に入ってくる人の勉強の仕方が参考書を覚えて過去問をやって、というパターンだからです。
佐藤 理解しなくても、覚えさえすればいい。
古賀 いまは原発事故やら何やらで、以前とは前提が違っていて白紙から新しい答えを考えないといけないのに、それには何の知恵もない。要するに現状に対応する思考力がないんです。(後略)
(私のコメント)
外務省では英語すら話せない外務官僚や。経済政策が立てられない通産官僚などが、古賀氏や佐藤氏などの元官僚たちから指摘されていますが、官僚の質的な低下によって最近の内閣がいくら内閣改造しても大臣が満足に務まらない政治家が続出している原因なのだろう。
大臣が官僚に政策を丸投げしても、その官僚自身の質的な低下で、東日本大震災が起きても政府の動きが鈍く機能していないのは、官僚の質的低下とモラルの低下だ。霞ヶ関も典型的な年功序列社会だから、能力よりも組織に忠実な人間が出世するようだ。
野田内閣は勝内閣と言われるくらい勝財務事務次官の影響力が強まっていますが、政治家は実務が分からないから事務官僚に仕事を丸投げしてしまう。官僚が優秀なら上手くやってこれたのでしょうが、官僚の質的な低下はそのやり方が通用しなくなってしまったと言うことだ。勝事務次官にしても消費税増税で財政再建が出来る状況でもないのに、一生懸命だ。
外務省のキャリア官僚が外国語が出来ないことは佐藤氏が指摘していますが、仕事に直接関係のあることだから問題だ。公的な情報を集めたり日本の立場を宣伝広報するのが外務省の役割ですが、現地の人との会話で現地語が出来なければ情報が集められない。もっぱら現地語はノンキャリ任せでパーティー三昧の日々を送っている。
「株式日記」でも、このような事は何度も書いてきましたが、官僚たちは一度入省してしまうと勉強しなくなり、都心の高級マンションのような官舎を5万円で借りて優雅な生活を送るようになる。そのような状況ではやり手の政治家が大臣になってこき使われたらたまらないから、大臣は数カ月おきに交代してお客様でいてくれたほうが何もやらなくて済む。
このような状況では、公務員制度改革を行なって官僚の質を高めなければなりませんが、競争原理が働かない。民間からも優秀な人材をスカウトして幹部に当てることは欧米では当たり前のことなのでしょうが、日本の官庁の組織は年功序列でガチガチに固まっているから、仕事がモジュール化しておらず役割担当もはっきりしないのでは外部から人間が入ってきてもはじき出されてしまう。
オリンパスにしても外人社長は結局ははじき出されてしまいましたが、日本では組織防衛が第一であり、異物が入り込んで来る事は強力な拒否反応が起きる。東京大学ですら外国人は教授になれなかったそうですが、このように万事が組織防衛には官僚は一生懸命になる。彼らにとっては年功序列が絶対的な常識であり、戦中には軍隊ですら年功序列で司令官人事が行なわれた。
鳩山内閣では政治主導ということで政治を行なおうとしましたが、官僚組織の壁は厚くて跳ね返されてしまった。官僚一人一人は無能であっても組織には忠実な人間ばかりだから、一致団結されると強固な組織となってしまう。官僚の人事権は総理や各大臣にあるはずですが、実際には各省の事務次官が人事を行なっており、大臣よりも事務次官の顔を見ながら部下は仕事をしている。
このような状況では、英語の出来ない外務官僚でも、経済政策が立てられない通産官僚でも組織に忠実な人間なら出世が出来るのは当然なのだろう。かえって有能でも組織に忠実でない人物は排斥されるのであり、古賀氏や佐藤氏は排斥された官僚の見本のようなものだ。大阪の橋下市長のように独裁者的な権力者が出てきて、組織ごと再編成しなおさないと日本は立ち直れないだろう。
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