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岡田副総理で「消費税増税ダマシ絵」野田内閣 暫くはダマシ絵継続か?
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2012年01月15日 世相を斬る あいば達也
野田改造内閣の評判はことのほか悪いようだ。まぁ人材払拭が露呈し、続々戦犯が巣鴨から出所したような惨状なのだから、当然の評判だ。それでもマスメディアは多少の機密費薬効があるのか、支持率29%(朝日)、37%(読売)と出ているが、実体は既に20%を割っているような気がする。岡田の副総理評価で読売が52%なんて腰の抜けるような数値を出しているが、国民がアホなにか、捏造したのか、どちらかだろう。岡田が社会保障と税の一体改革の責任者になった時点で、この法案は宙に舞ったも同然である。
ネットの調査などでは、80%以上が反対の消費税増税。記憶では朝日の調査で一時6割上が理解を示しているような世論調査を報じていたようだが、増税が現実的になるに従い、アホな国民も生活直撃のムチ打ちの刑の怖さを自覚し始めたのかもしれない。否、マスメディアが野田民主の梯子外しに走りだしたと云う想像も可能だ。賛成34%(朝日)、39%(読売)反対が過半数に達している。反対の%は日毎当然の如く増える事になる。
昨日の拙コラムで「最終的に何も出来ない内閣と云う疑念」を語ったが、どうも最近の民主党を包んでいる雲行きが奇妙なのである。宗男の新党の成立も変だったし、松木、石川の小沢離れ?にも違和感がある。内川と云う議員の新党結成も、なんだか妙に唐突、党首に突然なるような器ではあり得ないのだ。内川の裏に誰かいるのかも?16日の小沢の発言が待たれるが、空気としては、小沢一郎の動きがぎこちない。仮に、野田民主が、社会保障と税の一体改革に先行する形で、行政改革、政治改革を行う腹を決めた、と小沢に打診した可能性も疑われる。鈴木宗男の新党結成で協力と非協力を抱き合わせにした辺り、何かがあるのだろう。この辺は、未だ闇である。
このように筆者自身、現在の民主党を取巻く状況に迷いがあると云う事は、野田内閣の面々含め、主だった民主党政治家が既にカオスの世界に迷い込んでいる可能性がありそうだ。カオスといっても、決して何も見えない、何も考えない菅直人のような個人的欲望の為ではないのだろう。本気で世界情勢における日本の国益を睨みながら、どっちに行くべきかと云うカオスに突入しているような気がする。
ユーロ各国の国債の格付けが、予想通りに引き下げられた。日本の財政規律に対する態度如何では、更なる国債の格下げも想定内になってきている。ハゲタカのようなファンドにだぶついた金(日本の長期金融緩和から排出されるジャパンマネー)が巡り巡って、格下げの現実と、日本国債空売り圧力が現実味を増してきただけに、“財政再建”は国際市場に対し、叫び続ける必要がある。嘘でも良いから、叫び続ける政権と、それに真っ向反対する庶民の叫び。多分、日々増えてマスメディアも70%台を捏造するかもしれない。
財政再建の叫びを続け、財務省やIMFの目を欺き、刀折れ矢尽きる疲弊の姿を晒しながら、ヒイヒイ命からがらでも政権を維持し、最終的に政治改革、行政改革をそこそこに打ち出し、その実施を霞が関にぶつけ、財政再建とのバーターを暗に示す。さもなければ、世論を味方には出来ない。地方主権を標榜するトレンドな政治勢力との提携も致し方ない、と云う流れを模索する結果になると云う脅しは、霞が関にとって、それなりに厄介なパラダイムの危機である。野田佳彦を持ち上げ過ぎる想像である事は百も承知だが、こういう流れもゼロではない雲行きだ。
最近の世界経済が、何故此処まで“国家財政”にスポットを当てているのか、マクロ経済学上、納得出来る解には出会っていない。おそらく、このような現象は、筆者が常々主張している経済成長市場主義の破綻を示しているわけで、トドの詰まり“資本主義の崩壊”に根差していると考えるのが、回答として早々に納得可能だ。故に、筆者はフライング気味に“鎖国準拠論”を語っているのである。まぁ沈みゆく太陽ってのは気分も悪かろうが、どんなに足掻いても抜けられない人類の進化や文明の進歩にも限界あると云う事だ。限界を超えた時、そこには破滅があるわけで、破滅の一歩手前で立ち止まり、シンキングする先進諸国が存在しても、それ程の損にはならない筈である。足掻いても、結果は同じか、それ以下なのだから。
石原慎太郎が、産経新聞に筆者と似て非なる“地球は滅びるだろう”と云うエッセイ?を書いたようだが、彼は地球温暖化で滅びると言い、筆者は資本主義の限界を超えた経済謳歌主義が地球を滅ぼすと主張する。いずれにせよ、人類の限界点は限りなく沸点に近づいているのだろう。今なら、人類の英知によっては、立ち止り、貧困の地域の引き上げと云う、原始的資本主義の効用が残されて負の遺産部分の救済が人類を生き永らえさせる決め手のような気がしている。多くの人々から賛同を得られる思考ではないが、多分間違いではない。
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