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野田首相は妄想患者だ 消費増税で確実視される国民の悲惨
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2012/1/10 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
なぜそんな根拠のない理屈でこの大不況時に消費増税を強行しようとしているのか
よりによって、どうしてこの大不況の時に増税が必要なのか。消費税増税にシャカリキの野田首相を見ていると、クビをかしげることばかりだ。
イトーヨーカドーやセブンイレブンの経営トップである鈴木敏文会長は月刊誌「文芸春秋」1月号でこう語っていた。
〈政府はいまだに消費者心理の機微を弁えず、机上の計算で財政赤字を埋めようとしている。消費者の生活実態から遊離し、頭ごなしに出てくる「消費税10%」案はその最たるものではないか。増税で財政再建をなしえた国はありません〉
そういうことだ。大事なのは、消費者が財布のヒモを緩める景気回復や給料アップにつながる政策なのに、そこが分かっていない。税率を5%から10%に引き上げれば13兆円の税収増だと勝手に財務省はソロバンをはじいているが、そんな机上の計算通りになったケースは古今東西ないと鈴木会長は注文をつけているのだ。景気が悪く、給料は下がり、就職口もないデフレ不況の中で消費増税をやったら、ますますモノを買わなくなり、不況は悪化するだけだ。
だが、こうした不況加速論に耳をふさぎ、野田首相や安住財務大臣はこう強調している。
「消費税を上げないと日本の国債が格下げされ、金利が上がってギリシャと同じように財政が破綻する」――。
大新聞も御用学者もテレビコメンテーターも同じことを言うが、そもそもこの言説がテンでおかしいのだ。
◆ギリシャ説は国民への悪質な脅し
そんなに日本の国債が危ないのなら、なぜ金利が上がらないのか。銀行や生保はなぜ競って国債を買い込んでいるのか。2002年当時も日本の国債は格下げされ、「アフリカのボツアナやギリシャと同じ水準」とバカにされたものだが、その後10年、何も起きていない。野田首相の言説など大ウソばかりで、説得力ゼロなのである。
経済評論家の三橋貴明氏は「国内で94%が消化されている日本の国債と、海外に買ってもらっているギリシャとでは全然違う。ギリシャは消費税を21%まで上げたが、結局破綻した」と語っている。消費増税と財政再建は別物だし、そもそも横浜市の財政と同規模にすぎず、2兆円の援助で一息ついたギリシャ財政と日本を比較すること自体がナンセンスなのだ。神奈川大名誉教授の清水嘉治氏(経済学)がこう言った。
「“ギリシャの二の舞いになる”というのは悪質な脅しですよ。1000兆円といわれる日本の巨大借金は今に始まったことではありません。5年前、10年前から今日の事態は予想できたし、だからこそ、財政や歳出の構造的欠陥を見直し、改善策を国民に示す必要があったのです。しかし、政治家や財務省は無策を続けてきた。自分たちの身を切ろうともしない。その揚げ句、ギリシャの財政破綻につけ込んで、脅しで危機をあおって、自分たちの不始末の借金を国民に背負わせてしまう魂胆なのです」
ギリシャ説なんぞにダマされたら、国民はバカを見るだけなのだ。
◆消費増税こそが後世に大借金を残す天下の愚策
それだけに、根拠のない理屈で大増税に突っ走る野田首相の頭がイカれているのは疑いようがない。「パラノイアの妄想患者」と断言するしかないのだが、本人がそれでもギリシャの二の舞い説にイレ込むのなら、15年前を思い出せばいい。
当時の橋本内閣が消費税を3%から5%に上げて、何が起きたか。9兆円の国民負担増で税収増になったのは1年限りのこと。翌年からは税収減と急速な景気後退を招き、拓銀と山一証券が破綻し、自民党政権は参院選で歴史的大敗を喫したものだ。その次の小渕内閣は不況穴埋めの景気対策に追われ、40兆円もの国債を増発させたのである。これで債務危機構造ができてしまった。9兆円の国民負担増を強いたために、その何倍もの財政赤字をこしらえるハメに陥ったのだから、バカというしかない。
野田首相は「子や孫の世代にツケを先送りさせてはならない」と念仏を唱え、大新聞、御用学者も唱和しているが、消費増税こそが大借金を後世に残す天下の愚策であることは歴然なのだ。
「97年の増税をきっかけに日本は15年越しのデフレ不況に突入してしまった。現在よりもずっと景気がよかった15年前でこの衝撃ですから、大不況のいま増税などやったら日本経済は終わりです。アメリカのフーバーという大統領が不況の中で連邦税に消費税を導入し、大恐慌を引き起こしましたが、あれと同じことになりますよ」(経済アナリスト・菊池英博氏)
◆成り上がりの権力ボケの大バカ
大新聞には、消費税アップで年収700万円家庭の負担増は「11万円」といった試算が報道されている。その横の記事では「低所得者は救済」「年金破綻回避」とか「絆で被災地を助けよう」とやっているが、そういう問題じゃない。経済そのものが潰れてしまい、消費税を負担する給料さえもらえるか分からない悲劇が待っているのだ。
こうなると消費増税にシャカリキのパラノイア首相の存在が不思議でならない。何を考えているのか、正気なのか。何が狙いなのか。疑問と疑惑が尽きないのだ。
「どこの馬の骨かも分からない野田首相は、そもそも総理の器ではないが、消費増税をやることで財務省に総理にさせてもらった。望外の出世を助けてもらった恩返しをするしかないし、それが一日でも長く総理の椅子にしがみつけることなのです。財務省としては単細胞の松下政経塾議員は操りやすい。国税当局を通して弱みを握っているといううがった見方もあります。ただ冷静に考えれば分かるように、野田首相が消費増税で突き進んで解散・総選挙になれば、民主党は大敗して崩壊です。それが分かっていて政権崩壊を早める野田首相の頭が正常じゃないことだけは確かです。財務省は野田首相と民主党が潰れようと、どうでもいい。ここで消費増税の路線を確定させ、それでまた自民党政権が復活なら万々歳。その駒に使われているのが野田首相なのです」(政治評論家・本澤二郎氏)
千葉の成り上がりが権力におぼれ、舞い上がり、破滅の道を突っ走る。これじゃあ、単なる大バカだ。この程度のヤツに振り回されていて、国民は納得できるのか。
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