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小沢の「表舞台」復帰に恐れおののく朝日社説
新恭ブログ 2012年01月10日(火)
http://ameblo.jp/aratakyo/entry-11131936079.html
朝日新聞は小沢一郎復権によほど恐怖を感じるらしい。
小沢一郎氏の被告人質問について書いた1月9日の社説は、わなわな震えるような筆致で、書き手に同情をおぼえるほどである
「私たちは小沢氏に対して繰り返し、国会で説明責任を果たすよう求めてきた。ところが、氏は国会に出ていくことも、記者会見での突っ込んだやり取りも拒み続けた」
まことにみごとな恨み節からはじまった。「私たち」という何者かが求めた通りにしない小沢氏はけしからん、というのである。
小沢氏はフリージャーナリスト、外国人記者らにも開放してたびたび記者会見を開き、説明してきたと思うが、何が不足なのだろう。記者クラブ員だけの特権的密室記者会見に応じないのに腹が立つのだろうか。続く記述に移ろう。
「土地取引の原資になった4億円は、どんな金なのか。支援者からの浄財だ、銀行融資だ、個人資産だと説明が二転三転したのは、なぜなのか」
4億円ものカネがどういう流れで小沢氏のもとにやってきたのかを一括りに語れという。おそらくその中には「支援者からの浄財」もあれば、「銀行融資」もあれば、「個人資産」も含まれているのだろう。
カネが口座に入金するたびに全額引き出して、これはどういうカネか色か印でもつけてタンス預金しておけば、区分けができ、どの種類のカネが残っていたかも確認できる。
しかし、それを使うさいに、どの色のついたお札を使ったか記録しておかねば、朝日新聞や検察当局のご要望に応えられないのではないか。
そういう考え方をしない理由があるとすれば一つしかない。4億円全額が、どこか1か所からこっそり手渡されたはずだと邪推する場合である。
つまり、小沢氏が4億円の裏献金をもらったと思い込んでいるか、そう思いたいか、どちらかだ。
人の先入観とか希望的観測というのは脳内からちゃんと文章となって出てくるから面白い。…いやまてよ、そうではないかもしれない。ちと人が好すぎる解釈をしてしまったのかもしれぬ。
裁判で小沢氏が被告人質問を受けるのにさいして、その直前に、さんざんこれまで吹聴してきた小沢悪玉論をいまいちど蒸し返し、ぶち上げることで、裁判官に圧力をかける効果を狙ったのかもしれぬ。
だとすれば、朝日新聞、おぬしも相当ワルじゃのう、ということになる。しかし、次の部分はあきらかに小沢復権恐怖症候群がみてとれる。
「このところ小沢氏には、4月に予定される判決の『その後』を見すえた動きが目立つ。本人の刑事責任の有無は裁判所の判断をまつほかないが、忘れてならないのは、元秘書3人がそろって有罪判決を受けているという重く厳しい事実である。 その政治責任、監督責任を棚上げにしたまま表舞台に立とうとしても、多くの有権者が納得するはずがない」
これは何を言わんとしているのだろうか。「4月に予定される判決の『その後』を見すえた動きが目立つ」「表舞台に立とうとしても、多くの有権者が納得するはずがない」。
どうやら朝日も、無罪判決が出ることを予想し、「だからといって復権できると思うなよ」とクギを刺しているようにみえる。
その理由として、証拠もなく裁判官の「推認」「推測」だけで小沢の元秘書3人を有罪にした判決を持ち出し、「重く厳しい事実」とその裁判史上の汚点ともいうべき出来事を賛美しているのである。
小沢氏への恨み節からはじまって、4億円一色論でなじり、金権政治家イメージをふりまいたうえ、奇怪な元秘書有罪判決をもって、小沢の「表舞台」復帰はまかりならぬと、上から目線で断じてはばからない。
この感情過多で空威張りの過ぎる論説に、再販制や記者クラブ制度などに守られた大商業新聞の特権が、小沢という危険な男にぶち壊されないかと恐れおののく守旧的新聞人や経営者らの姿が浮かび上がってくる。
新 恭 (ツイッターアカウント:aratakyo)
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