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無党派が67%、既存政党はすべてあわせてわずか30%ーー「石原慎太郎・橋下徹新党」誕生なら「無党派層の反乱」が起きる
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31526
2012年01月09日(月) 田崎 史郎「ニュースの深層」 :現代ビジネス
「無党派層は宝の山」−と呼んだのは元首相・小泉純一郎だった。その無党派層は時事通信の世論調査で昨年12月、67.2%と調査開始以来最高の水準に達した。この無党派層を民主、自民両党はあまりに軽視しているのではないか。
昨年11月の大阪市長選で前大阪府知事・橋下徹が無党派層で7割近い支持を得て圧勝すると、民主、自民両党など既成政党はあたふたして橋下に接近。「大阪都構想」の検討を始めた。だからといって、無党派層を意識して取り込もうとする姿勢、政策はなく、消費増税をめぐる攻防に明け暮れている。その攻防の結果、衆院解散・総選挙に至った場合、東京都知事・石原慎太郎や橋下らの動向によって、民自両党は世論から手痛いしっぺ返しを受けるのではないか。
■民主党政権の誕生で40%台にまで減った無党派層が60%台に
無党派層の動向は国民の政治意識を見事に映し出している。時事通信社の世論調査を基に分析してみよう。同社の世論調査は1960年6月、読売新聞とほぼ同時期に開始され、日本では最も古くから行われている。毎月1回定例、電話による調査が主流となる中で、面接方式で行われ、定評がある。
支持政党がない、という無党派層は調査開始当初ヒトケタ台だったが、62−70年に10%台、71−75年に20%台、76−94年前半に30%台とじょじょに増えてきた。94年6月末に自民、社会、新党さきがけ3党連立による村山富市政権が発足すると、一気に50%台に上昇した。細川、羽田と2代続いた非自民政権を倒して、自民、社会という対立してきた両党が組んだことによって、国民がいかに政治に失望したかを物語っている。
その後、おおむね50%台で推移したが、小泉政権下の2002年4月から03年9月の間、60%台に乗り、61.2−67.0%になった。小泉内閣の支持率はおおむね支持が不支持を上回る安定した状況だったが、自民党の支持率は20%前後、民主党支持率は一ケタ台に低迷した。
これに変化をもたらしたのは03年10月の民主党と自由党の合併だった。この合併によって無党派層は50%台に縮小した。そして、09年9月に民主党政権が発足すると、10月に無党派層は43.9%にまで下がった。この時の民主党支持率は過去最高の29.4%だった。無党派層の一部が民主党支持に動いたとみられる。
しかし、無党派層は昨年2月、65.4%とふたたび60%台に乗った。調査直前の同月4日、民主党元代表・小沢一郎の秘書ら3人が資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で東京地検特捜部に起訴された。
同月から12月までの間、無党派層の最低は62.3%(4月)、最高は67.4%(7月)だった。言い換えると、既成政党は合計で30%台の支持しか得ていない。この現状に各党はどう対処するのか。
■「今年は何が起こるかわからない」という石原都知事
自民党の選対関係者はこう見る。
「いざ選挙となれば、無党派層はどこかの政党に投票せざるを得ない。時事通信の調査でも、昨年12月、自民党の支持率は13.1%でも『次期衆院選でどの党に投票しますか』と聞かれると、25.3%となる。民主党の場合は支持率10.1%、衆院選の投票先では17.1%にとどまっている。自民党の方が無党派層の受け皿となりやすい」
たしかにそうだろう。しかし、新党が結成された場合にどうなるか。注目されるのは都知事・石原慎太郎や大阪市長・橋下徹の動きだ。石原は最近、次のように語り、新党結成をほのめかすようになった。
「民主党は同床異夢の連中が集まっているし、自民党の中にもいろいろ考え方もある。思想的な統一を図って連帯して新しい政党をつくることが必要だ」(昨年12月22日)
「今年は何が起こるか分からない。政界の再編成も当然あるだろう」(今年1月5日)
一方、橋下は自分の出馬を否定しながらも、地域政党「大阪維新の会」が国政に進出する可能性を否定していない。
大阪市長選最終日、石原と橋下が街頭宣伝車の上でそろって支持を訴えた。このような政党が結成されたら、どうなるだろうか? 新党には候補者を全国で立てられるかという難関はあるが、既成政党が国会内の攻防に明け暮れていると、無党派層が今年、反乱を起こすようになるかもしれない。
(敬称略)
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