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深沢明人 http://blogos.com/article/28584/
政府・与党が6日、消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革大綱の素案をようやく決定した。
これに対して同日、自民党の大島理森副総裁が次のように発言したという。
ウソつく政権に協力しない…自民・大島副総裁
自民党の大島理森副総裁は6日午前、社会保障・税一体改革の素案に関する与野党協議に応じない考えを改めて強調し、早期の衆院解散・総選挙を求めた。
大島氏は「民主党は政権公約で消費税率を上げないと言っており、上げるのなら国民との再契約が必要だ。ウソをついている政権に協力することは、民主主義をないがしろにすることになる」と語った。
よくそんなことが言えるなあ。
消費税が導入されたのは1989年4月。これを定めた税制改革関連法案は1988年11月に衆議院本会議で可決、続いて12月に参議院本会議で可決され成立した。
この衆参両院の議席は、1986年7月の衆参同日選挙によって得られたものだった。当時の首相は中曽根康弘。自民党は衆議院で結党以来の大勝を誇った。
中曽根はこの選挙に際し、「国民・自民党員が反対する大型間接税をやる考えはない」「包括的に投網をかけるような大型間接税は導入しない」と明言していた。「この顔が嘘をつく顔に見えますか」とまで言ったという。しかし選挙後には税率5%の「売上税」の導入を図った。多数の非課税品目を設けており「投網をかけるような大型間接税」ではないと弁明したが、実質はどう考えても大型間接税であった。野党、世論は激しく反発し、中曽根は嘘つき呼ばわりされた。1987年4月の統一地方選で自民党は大敗し、売上税法案は廃案となった。
同年11月に成立した竹下内閣は、当初から税制改革を目標としており、翌年発覚したリクルート事件による逆風に苦しみながらも、税率3%で消費税の導入にこぎつけた。
つまり、大型間接税をやらないと言って獲得した議席によって成立した政権が、大型間接税を導入したのである。消費税の税率が3%から現在の5%に引き上げられた時もそうだ。
引き上げられたのは1997年4月だが、これが決められたのは村山内閣(自社さ連立政権)での1994年11月のことである。この直近の国政選挙は衆議院が1993年8月(自民党が初めて下野)、参議院が1992年7月(自民大勝、社会大敗)だった。もちろんこれらの選挙で税率引き上げなど全く争点になっていない。
大島流に言うなら、国民は消費税導入や税率引き上げについて自民党と「契約」などしていないし、自民党は「民主主義をないがしろに」してきたということになる。
1983年から連続9回衆議院議員に当選し続けている大島が、こうした歴史を知らぬはずはあるまい。
自民党だって昨年の参院選では消費税10%を掲げたのだし、今回の素案にしても内容自体を問題視しているわけではないので、税と社会保障改革の方向性は野田政権とおおむね一致しているのだろう。
同じ嘘つき同士、協力できる点は協力すべきではないだろうか。
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