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混沌とした世界における政治の方向性 不況下で株価上昇の企業に学ぶ
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/d21a9e3ffd0b69eb09c0f40296235ed5
2012年01月06日 世相を斬る あいば達也
以下は、現代ビジネスに載っていた、藤野英人氏の投資に関するコラム。デフレ不況を反映して、株式市場も低迷中なわけだけど、幾つかの元気印企業の特長が書かれている。このコラムのような状況が、どことなく瓜二つのような分野があるよな〜と気づいた。政治だ。先ずは、同氏のコラムをざっと目を通していただこう。
≪ ふっしーのトキドキ投資旬報
みなさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。ふっしーのトキドキ投資旬報は今年も少しでも皆様に役に立つ情報や意見を お伝えしたいと思います。
2011年は振り返ってみれば大変な1年でした。東日本大震災、原発の事故、欧州債務危機、円高、タイの洪水などどれ一つをとっても信じられないようなことが起きました。マクロ環境だけみれば2012年はそれほど期待できないでしょう。いまだくすぶる欧州債務危機、日本の膨大な債務の膨張と日本国債に対する不安、消費税増税論議、日本企業の国際競争力の低下などは年が変わったくらいで水に流してくれるほど簡単な問題ではありません。
ここで今回もひとつのデータをお示しします。リーマンショックの真っ最中の2008年9月末から2011年9月までの3年間のTOPIXの騰落率は−30%です。3割も下がってしまっています。今年になって2006年から6年連続新しい首相で年を迎えているそう です。政治的リーダーシップがないから経済が体たらくなのか経済が安定していないから政治が不安定なのかはわかりません。鶏と卵の関係のように私には思い ます。
震災の直後の東京電力の対応、オリンパスの粉飾事件など日本を代表すると思われていた会社がそのブランド価値を毀損していきました。しかし驚くことに、リーマンショック、東日本大震災という2つのショックを乗り越えて株価が上昇をしている会社がなんと1,217社もあるのです。これは全上場企業の約3割にも達します。3社に1社もの会社がこの2つの大ピンチを切り抜けて株価が上昇をしているのです。意外な結果ではありませんか?
そこで実際の企業業績の数字を見てみましょうか。株価が下落をした3分の2の会社のグループ全体の営業利益は2007年度から2010年度まで-32%です。すなわち約3割もの営業減益だったのです。株価が3割下がるというのも合点がいきます。では、株価が上昇をした3分の1の会社のグループではどうだったのでしょうか?実は+16%もの増益でした。
株式市場というのはきちんと企業の業績を反映しています。長期的には業績があがれば株価は上がるし、業績があがらなければ下がる。株価が企業の経営の通信簿といわれるのも納得がいきます。さらにこの中で上昇をした会社をさらに見てみましょう。この3年間で上昇をした会社の数が1,217社。その中で何社の企業が5割以上、上昇したのでしょうか。なんと332社もあります。上場している企業の10社に1社は50%以上も株価が上昇しているのです。ちなみに時価総額が3,000 億円以上の大型株で50%以上上昇したのはたった4社。大東建託、住生活グループ、ソフトバンク、 楽天です。この4社に共通するのは社長のリーダーシップが強力なところです。
このような話をするといつも言われるのは、こういうデータは都合のよい時期を設定して話をするのだから信用できないという反論ですが、もう一度前提を振り返ってみてください。
TOPIXが3年間で30%下落をしているのです。つまり、市場がよかった時期ではなく悪かった時期をスタートラインにしているのです。市場が3 割も下がる中で10社に1社が5割も株価を上げているのです。これは驚くべきことではありませんか。
宝くじに対してよいイメージを持っている人は少なくありません。しかし宝くじはほとんど当たらないし、当たったとしてもなんの努力も伴わないあぶく銭です。一方で、日本の経済を支える大事な仕組みであり、日本の重要な資産のひとつである株式に対して投資をすることに対しては、ダーティーなイメージを持っている人が多く、それも専門家や評論家と言われる人にも普通にみられます。しかし、きちんと利益の上がっている会社を見定めて、厳選して投資をすれば最悪の環境でもリターンを出せる可能性があるのです。さらにそのような会社を応援することには社会的意味もあります。
では、なぜこのように市場環境が最悪の中でも5割も上昇をする企業が出てきたのでしょうか。それは、このような環境下でどうしてこれらの企業が利益を出していくことができたのかと言い変えることもできます。
その答えは2つあります。
ひとつには小さな会社の方が大きな会社よりも環境変化に機敏に対応ができ、マクロ経済の影響を受けにくいニッチな市場で勝機を見いだせるということです。
もうひとつは強いリーダの存在。売上が利益の拡大にコミットしている経営者がいて、強いリーダーシップのもとにこの厳しい環境の中でも結果を出すことができたといえるでしょう。
テレビや新聞だけをみていると、日本が暗くダメなように思えてきます。遠い国のギリシアなどの欧州の債務問題に不安になり、お金をタンスの深く深くにしまいこむような人が増えています。貯蓄から投資へ、という流れができたかに見えましたが、残念なことに今は投資から貯蓄へという逆の流れになっています。
確かに世界はつながっているし、安易な楽観論は危険です。とはいえ、日本の足元で頑張っている会社の経営者や社員がたくさんいます。ギリシアや中国や欧州の動向に悲観して、悪環境の中で知恵を絞って歯を食いしばっている人たちに注目をしないのは、それこそ本末転倒に私には思えるのです。
日本の機関投資家が中堅・ベンチャー企業にこぞって投資をし、日本の個人投資家が勇気を持って頑張っている企業を発掘し、そして日本の若者も大企業志向を捨ててこのような企業にこぞって進めば、日本の成長が再加速するのではないでしょうか。私は日々、日本の企業経営者や働いている人たちと会ってい ますが、日本の未来を強く信じています。投資でもっとも重要なことは未来を信じることなのです。≫(現代ビジネス:藤野英人)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31477
藤野氏のコラム全体の論調を支持するつもりはないが、不況下でも生き残り、尚且つ成長する企業の共通特長をあぶり出した点は、傾聴に値する。業績を伸ばしていると名指しされた企業(大東建託、住生活グループ、ソフトバンク、 楽天)のすべてが素晴らしいかどうか別にして、共通の特長は、政治行政の世界でもいえる、と筆者がピンときた部分である。
≪ ……では、なぜこのように市場環境が最悪の中でも5割も上昇をする企業が出てきたのでしょうか。それは、このような環境下でどうしてこれらの企業が利益を出していくことができたのかと言い変えることもできます。 その答えは2つあります。 ひとつには小さな会社の方が大きな会社よりも環境変化に機敏に対応ができ、マクロ経済の影響を受けにくいニッチな市場で勝機を見いだせるということです。 もうひとつは強いリーダーの存在。売上が利益の拡大にコミットしている経営者がいて、強いリーダーシップのもとにこの厳しい環境の中でも結果を出すことができたといえるでしょう。…… ≫ この部分だ。
筆者の僅かな知識と記憶によると、上記の共通特長以外にも、幾つか思い当たるものが、これらの会社にはある。第一は、政治との癒着体質が希薄であり、独自色を出しやすかった点も見逃せない。リーダーの存在が明確で、リーダーと社員、顧客の距離が短く、フットワークがよく、過去のしがらみが少なかった点である。第二に、時代性に富んでおり、顧客のニーズに見合うサービスを、速攻性を持って展開している点である。勿論、このような企業の特長には、行き過ぎと云うリスクも伴う事も忘れてはならない。
ただ、上記抜粋した部分のように、強いリーダーシップ。そして、マクロな市場の影響を受けにくいニッチな市場の開拓、という部分である。これを政治行政の中で、時代性と云う賦課をつけて落とし込むと、マクロな社会経済政治情勢から影響を受けにくい行政組織の単位が思い浮かぶ。ここに中央から地方へのシフトを想起する事が出来る。地域の特性を理解した地方のリーダーが、より距離の接近した住民(顧客)との会話出来る組織が、行政を主体的に行う、という話に結びつく。
地域のリーダーの微視的立場におけるリーダーシップ。そして巨視的(マクロ)な目線によるリーダーのリーダーシップ。この二つが、官僚組織とか経団連・連合等云う20世紀の遺物の枠を抜け出し、国・地方が棲み分けを行い、二重三重の中間搾取を排除するだけで、時代錯誤のような政策が打ち出される愚から逃れられる。風通しの良さは、地域の住民や企業の閉塞感を取り除く効果も表すだろう。経済成長が見込めない環境にあっても、仕組みそのものを変える(パラダイムシフト)には、それ相当の市場活性化を期待出来る。日本民族が得意とする、工夫、KAIZEN等の文化に頼るだけの時代は終わったのだろう。それであるなら、その民族の特性が、まだ残されている市場を掘り起こすことにもなる。その為には、どうしても、仕組みを変えてしまうパワーが必要だ。
それこそが、21世紀の政治家に求められる資質ではないのだろう。まったく、仕組みも変えず、“変える変える”の口癖だけ。議員削減だけは敵がいないからやれるけど、行政改革は霞が関コワイコワイ病だけに、三番目くらいにつけ足しで語る。厳しい日本の置かれている状況で、正当な判断力とリーダーシップが求められている時に、野田佳彦とは…、なんとも皮肉な巡り合わせだ。谷垣も消費税増税で、争点なき総選挙なら“話し合い解散に応じてもいい”などと言い出した。
「霞が関派(増税派)VS脱霞が関派(反増税)」と云う選挙構図を、いつ行われるか判らない解散に向けて、準備する必要が出てきているようだ。単に民主党の分裂という問題ではなく、官僚支配を維持し楽チン政治をするのか?それとも、血の小便流して走りまわる政治をするのか?正直、政治家は非常に重大な選択を迫られつつある、と認識すべき時期が来たようである。09年政権交代の別バージョンが始まった予感だ。
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