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軍事戦略は絶えず変化するものだ。
2012/01/02 :(日々雑感)
米国の軍事戦略が兵士による肉弾・接近戦からテレビゲームのようなピンポイントを叩く戦略ミサイル・トマホークやステルス・戦闘機による個人殺傷などから更には衛星からミサイルを発射して相手国を叩く戦略などへと軍事構想をシフトしている。つまり敵の国境線近くに人的軍事力を貼りつけて脅威を与えるやり方は第二次世界大戦で「通常兵力」と呼ばれた核兵器を除く当時の軍事力による戦闘を想定したものだった。しかし今では大量の兵士を投入して闘う戦闘を想定するのは現実的ではない。
そうした兵器の進歩に伴い沖縄が中国の最前線というには余りに近くなった。中国が発射する米国本土を標的とする大陸間弾道弾を用いれば沖縄は不要なものだ。すでに沖縄の軍事基地を飛び越えた戦いを想定せざるを得なくなっている。
米国にとって沖縄が必要だとするなら、それはレーダーサイトの設置程度のものではないだろうか。中国が沖縄を占領し日本本土へ進攻するとするなら、それは大量の兵士を投入して戦う通常兵器によるものだ。それなら米国本土には直接的な脅威はない。日本と中国の問題であって、その当時に米国にとって中国と日本とどちらと戦いどちらと同盟を結ぶ方が米国の国民の安全に寄与し国益に適うのかを判断するだろう。必ずしも日本を助けるとは限らない。
軍事専門家でもない私が想像してもその程度の予測はできる。だから自衛隊のOBが将来的に日米安保条約が(米国から)破棄される事態がありうる、と考えても何ら不思議ではない。米軍は米国の国民と米国本土を守るためにある。何も世界を露国や中国の戦略的野心から守る正義のヒーローを演じるために存在するのではない。日本が米国の核の傘の下にいれば『安心だ』としていたのは米国に肩入れしている軍事専門家の偏った見方でしかないだろう。
このブログで何度も書いてきたことだが、本来的に日本を守るのは日本国民でなければならない。そのためには日本が単独で中距離ミサイルを開発して、中国や北朝鮮や露国のミサイルサイトやレーダーサイトや軍事基地に照準を合わせ、射程に捉えてなければならない。そうした攻撃力を敵対する隣国に「抑止力」として見せることが必要だし、敵が通常兵器と大量の兵士を投入して進攻してきた場合に、国家と国民を守るために十分に撃退できる装備・兵器と兵士を全国に配備していなければならない。自衛隊24万人態勢が適切だとは決して思えないし、近隣諸国すら攻撃して帰還できない短距離しか航続距離のない航空機では滝に脅威を与えることは出来ないだろう。
攻撃は最大の防御という。攻撃力を伴わない防衛力はあり得ない。どんなに強いチャンピオンでもガード一方でパンチを繰り出さなければ間違いなく倒されるだろう。そうした簡単な理屈すら分からない能天気な「9条の会」などの存在は徹底して批判すべきだろう。なぜなら、この国を敵の脅威にさらすのかこの国を無防備に導こうとするこの国の内に存在する勢力たちだからだ。いかに相手国に理解を示し友好関係を結んでいても、相手国の国内事情により簡単に反日になり得る捏造した反日教育を国民に義務教育で教え込んでいる国が信用できるだろうか。
自衛隊OBから近い将来日米安保が(米国から)破棄されるかもしれない、との危惧が示されているとしても、何ら驚くべきことではないし、それを以て民主党鳩山政権による辺野古沖移設に対する異議申し立て(一年もしないうちに徹底した官僚たちの謀略で撤回したが)が引き起こした不協和音のせいではない。米国が民主党政権の政策に苛立って撤退を考えている、と考えるほど軍事戦略は情緒的なものではない。厳粛な国益の立場に立った投資対効果を軍事面から経済性と人的損耗を評価した結果でしかない。
日本も何が何でも米国ありきの自衛隊ではなく、そうした冷徹な経済的な側面と軍事的な側面を重視した純粋な軍事理論から自衛隊のあり方を戦略的に構築しなければならない時期に到っている。
元記事リンク:http://km2295.iza.ne.jp/blog/entry/2556526/
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