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予算編成:基礎年金、一息つくも…
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120102k0000e010061000c.html
毎日新聞 2012年1月2日 9時17分(最終更新 1月2日 10時33分)
「予算編成で一番苦しかったのは基礎年金の国庫負担でした」。消費増税案を了承した12月29日の民主党税制調査会などの合同総会で野田佳彦首相が語った言葉は、厚生労働省幹部が深くうなずく内容となった。
厚労省が財務省主導の税と社会保障の一体改革に乗った最大の理由は、基礎年金の国庫負担割合を2分の1とするのに必要な恒久財源(2.6兆円、消費税率1%分)の確保にあった。「2分の1」は04年年金改革の決定事項なのに、今も安定財源を得ていない。12年度は埋蔵金も底をつき、増税実現まで換金できない交付国債でしのぐ。2分の1が崩れたら20年代に国民年金積立金が枯渇するといい、厚労省幹部は「極論すれば一体改革は『2分の1』のめどさえつけばいい」と言う。
増税が実現すれば、年金財政は一息つく。だが、今回デフレ下で年金を減額する制度の導入を見送ったことで、今後も設計時の想定より高い年金を払わねばならない。民主党案の全額税による最低保障年金の実現には、さらに数%の税率アップが不可欠となる。
少子化に加え、所得の目減りが社会保障に影を落とす。00年に平均616万9000円だった年間の世帯所得は09年、549万6000円へと70万円近く減った。09年の相対的貧困率は16.0%と過去最悪を更新した。
このため一体改革では3.8兆円を投じ、低所得者の年金加算や国民健康保険料の軽減などに取り組む。ただし、同時に「1.2兆円の効率化」にも着手するのが基本の枠組みだ。なのに負担増案を軒並み先送りした民主党の抵抗は激しく、5%の税率アップでも社会保障制度を賄えなくなる可能性が高い。
「無理ですか」。12月9日、民主党の厚労関係議員数人を前に、前原誠司政調会長は医療費の自己負担を軽減する高額療養費拡充案の成否を尋ねた。拡充財源には、増税分でなく患者の窓口負担に100円を追徴する新制度で浮く1300億円を充てる想定だったのに、同党内の反発で「100円」の導入が不可能となっていたためだ。しかし長妻昭元厚労相が「厚労省の試算に沿って話していることが問題だ」と訴え、高額療養費拡充は財源未定のまま実施が決まった。出席者の一人は「消費増税分を充てれば可能」と主張する。
「後世にツケ回しをしないこと」。小宮山洋子厚労相は一体改革の意義をそう指摘する。それでも当初の枠組みを超えて増税分の「バラマキ」に走れば、社会保障制度維持への不安が消えることはない。【鈴木直】
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