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自民離党し資金は”財布”に 政治資金報告書/党支部から資金管理団体へ移動
「しんぶん赤旗」 2011.12.26 日刊紙 15面
2010年に自民党を離党した与謝野馨前経済財政政策担当相、鳩山邦夫元総務相(無所属)、「たちあがれ日本」の園田博之幹事長の3氏が、離党届提出前後に、みずからが支部長を務める自民党の政党支部から自身の資金管理団体に政治資金を移動させでいたことが、政治資金収支報告書などでわかりました。政党支部は国民の税金である政党助成金の受け皿となっており、疑問の声もあがっています。
昨年4月18日に「たちあがれ日本」を、平沼赳夫元経済産業相らとともに結党した与謝野氏は、4月5〜7日の間、5回にわたって、自民党東京都第1選挙区支部から計1億9627万3784円を「駿山会」に寄付しています。
駿山会の2010年の政治資金収支報告書によると、4月l・2日に「たちあがれ日本」に、結党資金ともいえる2000万円を寄付。12月27日には逆に「たちあがれ日本」から100万円の寄付を受けています。
与謝野氏は、その後、{たちあがれ日本」から離れ、民主党の菅直人内閣で入閣しました。
自民党を「賞味期限切れ」と批判して、新党結成を目指した鳩山氏は、離党届を提出した昨年3月l5日、自民党福岡県第6選挙区支部から「新声会」に2218万8863円を寄付しています。
同氏は、離党の際、「自民党は古くさいしがらみを持っている」などといっていましたが、21日、地元経済界から「もう一度、自民党に戻り活躍しててほしい」と要望されたなどとして、自民党に復党願を提出しました。
園田氏も「たちあがれ日本」結成2日後の昨年4月12日に自民党熊本県第4選挙区支部から1793万7200円を「園田博之後選会」に寄付しています。
2009年の政党交付金使途等報告書によると、3氏が支部長だった自民党支部は、いずれも自民党本部から1950万円の政党助成金を受け取っています。
自民党や民主党の議員が支部長を務める政党支部は、企業・団体献金と、税金である政党助成金を受け取る「財布」になっています。この政党支部にためこんだカネを離党とともに、もう一つの「財布」である資金管理団体に移動させる―。政治資金のあり方を問うものとなっています。
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