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http://www.labornetjp.org/news/2011/1225kobe
神戸市教育委員会と兵庫県警・生田警察署が言論弾圧
取材中のフリージャーナリストを有無を言わさず逮捕・拘留(レイバーネット日本)
フリージャーナリストの角田裕育(すみだひろゆき)さんが神戸の教育委員会を取材にいったところ逮捕・拘留されるという事件が起きた。まさに、ありえない逮捕・言論弾圧である。
角田さんによれば、11月17日に神戸市役所3号館にある神戸市教育委員会事務局8階総務部庶務課で顔見知りの職員と話しあった後、階段で下りて7階にある生徒指導課に入室すると、いきなり4・5人の職員にはがい絞めにされエレベーターに連れ込まれ、その際に職員たちは少し私の手が触れただけで、「アイタタタ!」等とオーバーアクションを行い。そして、その度「メモ、メモ」と言って。1階のロビーに降ろされた、という。
さらに、1階ロビーに着くとすぐに兵庫県警生田警察署の巡査たちが到着したので、「警察手帳を見せろ」というと、内2名しか応じず、こちらも身分証を見せないでいると、そのうち約10人の警察官が到着して手錠を掛けられた、という。
逮捕されたときに抵抗したので、暴行容疑から公務執行妨害になったようだ。そして20日間拘留された後、12月7日に不起訴で釈放された。
なぜ取材先が逮捕を準備していたのかについて、角田さんは、一カ月半前の9月末に神戸市教育委員会事務局に教員不祥事を隠蔽するかのごとき趣旨を述べた職員に対して論駁するメールがあるのだが、それが巡り巡って兵庫県警本部を経由して神戸市役所を所管している生田警察署から神戸市教委事務局に届いてしまったので、向こうが警戒して私が神戸市教委事務局指導部生徒指導課に入室した段階で神戸市教委事務局生徒指導課の職員が逮捕拘束)したのではないか、と語る。
また、神戸市教委事務局指導部生徒指導課の渡辺係長が、「この事件をブログや記事などで報道するな」と弁護士に圧力をかけ、弁護士からは「今は報道しない方がいい」とも言われたという。
具体的には「本件に関する神戸市教育委員会の事柄については、公にすることは致しません。今回の神戸市教育委員会の対応は問題が無いと思っております」という誓約書なのだが、拘留中で萎縮効果を狙って圧力をかけてきたのだろう。
角田さんは、「私の側に突撃取材という非があったとしても神戸市教育委員会事務局という公的機関が事件を報道するなという強迫行為は、言論弾圧に他ならないのではないでしょうか。憲法の精神を遵守すべき公務員。しかも教育公務員がこのような要求をするのは異常であり、戦前の戦前の治安維持法での弾圧下を神戸市の行政体質は想起させます」と語る。現在角田さんは周囲の仲間、弁護士などと相談して対策を協議中だ。
裁判所前で抗議行動を展開していた大高さんの逮捕・裁判や、デモでの不当逮捕・拘留など権力の弾圧が続いている。権力はこちら側が従順であったり、弱気でいたり、圧力を受け入れたままであったりするとつけあがる、権力に図に乗らせないために、力を合わせて反撃していこう。(T.A)
*写真は神戸市役所と生田警察署(右)
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