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現実はもっと厳しい 深刻になる来年以降の国民生活
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2011/12/24 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
この年末、小売業、サービス業の倒産が激増している
イルミネーションが一年で最も輝くクリスマスを迎えても、景気は明るさを失ったままだ。ボーナスがアップしたのは、政治のゴタゴタで給与関連法が維持されるという恩恵にあずかった役人ぐらい。民間企業のサラリーマンは、やり繰りに四苦八苦で、ロクに買い物もできないような状況である。
おかげで小売業やサービス業は厳しい年の瀬を迎えた。東京商工リサーチ情報部の関雅史氏が言う。
「今年1〜11月の倒産件数は、食品スーパーが前年の49件から57件と14%増えています。デフレが止まらず景気の減速が続いていて、消費はなかなか上向かない。そのため、地方や規模の小さなところからお手上げになっているのです。米穀屋も33%増、ドラッグストアは24%増、通販は9%増と軒並み悪い。年末になっても、こうした傾向は変わらないし、サービス業も震災以降はずっと冷え込んでいます。書き入れ時の忘年会シーズンを迎えても、例年ほど宴会が入らず、アップアップという飲食店は多い」
実際、忘年会のピークを迎えても、繁華街はタクシーの空車が目立つ。年末商戦も盛り上がらない。大きな買い物袋を抱えた人もまばらだ。繁忙期らしからぬ光景が広がっているのである。
厳しいのは、製造業も同じだ。東京商工リサーチによると、震災関連の倒産は、実質破綻を含めて551件(12月21日現在)。うち、製造業は123件と最も多かった。日本の強みとされるものづくりの会社が、全体の4分の1を占めたのである。
「震災直後は旅館や飲食店などサービス業が多かったのですが、今は製造業が増えています。なんとか踏ん張ってきたものの、頼みの実需が戻らず、とうとう息切れ倒産というケースが多い。とりわけ体力が弱い中小零細企業が追い込まれているのです」(関雅史氏=前出)
震災関連倒産を都道府県別に見ると、東京が114件と最多だ。静岡や愛知、大阪、福岡でも20件を超えている。苦しいのは東北だけではない。影響は全国に広がっているのだ。
◆円高、増税、電気料金値上げに耐えられない中小企業
来年はさらに深刻である。欧州危機は収束する気配が見えない。米国経済も冷え込んでいる。ユーロ、ドルとも地盤沈下で、それが円高に跳ね返るという流れは止まっていない。輸出に頼れない状況なのだ。
それでも上場企業は想定レートを1ドル=70円台に変更し踏ん張っているが、中小企業は対応力が弱い。
「今、日本の輸出は部品メーカーが中心です。対中輸出が増えたことで部品や素材の取引が増えている。かつてのように大企業が完成品を輸出する割合は減っています。ただ、こうしたメーカーは中小が多く、為替差損のヘッジが苦手で、モロにダメージを受けやすい。ドルを円に換金できず、給料が払えないという事態も起きています。追い打ちを掛けるように、東京電力が企業向けの電気料金を来年4月に2割前後も値上げする。そこに年金保険料の負担増や消費税増税が重なれば、経営は立ち行かなくなります」(経済ジャーナリスト・松崎隆司氏)
消費税増税は中小企業殺しの政策だ。2010年度の消費税滞納額は3400億円。価格に転嫁できず、自腹を切る中小企業が多いため、支払いが滞っているのだが、税率が上がれば、払えない企業はさらに増える。しかも、滞納すれば年14・6%の延滞税率が課せられるから、結局バンザイするしかない。
「来年3月には、中小企業金融円滑化法が期限切れになります。金融機関は中小企業が希望する借り入れ条件の変更に応じなくなる。こうなると、資金繰りが悪くなる企業が続出し、倒産もドッと増加するでしょう」(証券アナリスト)
日本経済の成長は、製造業や中小零細企業に支えられてきた。屋台骨がグラグラになれば、この国は持たない。
◆「何とかなるノダ」の思考停止で日本は破滅
こんなときこそ政治の出番だが、野田首相は手を打とうとしない。むしろ、不況下の大増税など、経済をダメにする政策ばかりを好む。アタマがおかしいとしか思えない。
前出の松崎隆司氏がこう言った。
「野田政権がやるべきは中小企業対策です。世界で競争している大企業は、どうしたって海外に出ていくし、日本に引き留めることはできません。彼らのことは放っておけばいいのです。日本経済の成長の糧になるのは、国内で頑張る中小企業です。そこから第2のトヨタや第2のソニーが生まれる。彼らが雇用を増やせば、所得は増え、消費も上向いていきます。ところが野田首相は大企業をつなぎ留めるのに必死。経団連の言いなりで、中小企業に目が向いていません。これでは産業は衰退し、経済は成長しない。伸び盛りの中小企業にカネを回し、伝統的な技術も守る政策を打ち出さないと、日本はガタガタになります」
国の将来のためにも、国民の暮らしを守るためにも、苦しんでいる企業を助ける必要がある。怠れば、日本は最貧国に転落しかねない。
同志社大教授の浜矩子氏(国際経済学)が言う。
「とにかく野田首相は何を考えているのか分からない。いろんな問題がありすぎて混乱しているのかもしれませんが、『何とかなるノダ』と放置している。思考停止の状態です。野田首相はいい人を演じるのではなく、もっと怒った方がいい。怒ればアドレナリンが放出され、頭の回転も良くなり、いろんなことが見えてくるはずです」
頭が錆(さ)び付いているボンクラ首相に任せていたら、国も国民も滅びてしまう。
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