http://www.asyura2.com/11/senkyo123/msg/899.html
Tweet |
小沢一郎が何もしなかった2011年(1)TPP編
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20111223/1324636503
2011-12-23 kojitakenの日記
上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場 : 野田政権が財界政治を強行できるワケ(菅内閣不信任劇を振り返って):その3(TPP交渉参加)http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51631526.html に、今年10月19日に「ニコニコニュース」が主催した小沢一郎と田原総一朗の対談が紹介されている。以下引用する。
(略)
田原: この間13日に野田総理がハワイで、いわゆるTPPで参加すると言ったのか、あるいは各国の協議に参加か・・・極めて曖昧なんですね。だけど新聞は一面トップでドーンと「交渉参加」とうたった。日本が参加することがきっかけになったように、カナダもメキシコもフィリピンも、もちろんベトナムやマレーシアも参加するという方向へ行き、中国まで慌てに慌てたと。私は野田さんはもっと自信を持ってりゃいいと思うんだけど、帰ってきて国会で何を言ってんだかさっぱりわかんない。参加するんだかしないんだか曖昧だし、アメリカ側、つまりオバマさん側が言ったことを「違う」と言いながらアメリカに訂正も要求してない、訂正もしてない。何でこんなに曖昧で自信がないんだろうと。ここをちょっと小沢さんにお聞きしたい。
小沢: 今度のことで、野田さんがどうこうって個人的なことを言うわけじゃないんですが、今までと同じようないわゆる「使い分け」をしてるんですね。
田原: 使い分け?
小沢: 使い分け。官僚、特に外務官僚のね。要するにアメリカへしゃべることと国内で言うことを、ちょっと違ってしゃべってるわけですね。
田原: そうなんだ。あの人(=野田総理)元財務大臣だし・・・そうすると財務官僚に言われたままに言ってるんだ。
小沢: 外務(省)のほうでしょうね、担当するのはね。だけどもこういうやり方はずっと以前からなんですよ。
■TPP交渉参加議論「アメリカにはアメリカの思惑がある」
田原: 日本は、あるいは野田さんは・・・。
小沢: 僕がアメリカとの交渉に行った時も、この使い分けにアメリカはものすごく怒ってるわけです。目の前では皆いいようなことを言って、国内向けではいろいろ問題があるからといって、また違う言い方をするという。このやり方はアメリカからも信用をなくすし、国内的にもいま田原さん仰ったように「一体どっちなんだ」ということで国民から信用を失うし、私は本当に今までと同じようでよろしくないなと思ってます。野田さんがやるというなら、もう「やる」とはっきり言っちゃえばいいんですよね。信念として。
田原: 今までアメリカと日本を使い分けてきたのは、自民党ですよね。ずっと自民党政権。野田さんは民主党(政権)になっても自民党と同じことをやってるんですか。
小沢: だから役所なんですね。
田原: 役所がね。
小沢: 役所なんです。基本的に事なかれ(主義)ですから。そしてアメリカの言うことは聞く以外しょうがないという観念でおりますから、アメリカとの話の時にはアメリカにいいようにしゃべる、しかし日本でそのまま言うとどうも具合悪いなと思う時は変えてしゃべると。僕はこれが一番良くないと思いますね。
田原: 実は、僕はそこを野田さんのわりと近い人に聞いたの。何で曖昧なんだと。さっき小沢さんが言ったように、使い分けてるんじゃないかと。何で使い分けるんだと聞いたら、やっぱり日本では使い分けないと具合悪い、怖い人がいるって。誰と言ったら小沢さんだって。
小沢: いえいえ、そんなことないです(笑)。
田原: 要するに、もっと小沢さんの前に、日本では例えば前の農水大臣の山田(正彦)さんとか、それから今の鹿野(道彦農林水産大臣)さんたちが、特に山田さんが中心になってTPP反対運動、民主党でも100何人も運動してますね。だから山田さんや鹿野さんたち、反対の人たちを刺激するのが怖い。だから向こうではアメリカにはちゃんと言っても・・・ちゃんとかどうかわかんないけど。日本では使い分けてんだと言うんですよ。そうですか?
小沢: そうだと思います。常に。
田原: 山田さんたちが怖いんですか?
小沢: いや、怖いというか。山田さんとか何とかという個人個人の政治家というよりも、その背景のいろんな利害関係の団体やらいろんなものがありますから。
田原: 農協とかね。
小沢: 農協であれ何であれですね。
田原: 医師会とかね。
小沢: そういうものに対して、反発されるのはちょっと怖いから、どっちつかずの話ということになっちゃうんですね。これは非常に良くないと思います。
田原: ところが、その良くないのはね、やっぱり本当に怖いのは山田さんや鹿野さんじゃなくて、小沢さんだっていうんですよ。
小沢: いや、はは。
田原: 小沢さんはTPPに賛成ですか、反対ですか。
小沢: TPPは表の顔と裏の顔と二面持ってるんですよ。
田原: そこ来た。うん。
小沢: 自由取引、自由貿易、これは誰も反対する人はいないし、日本はそれで利益を得てるんですからいいことなんです。ただ、このTPPというのを強く主張してきたのはアメリカでしょう? アメリカにはアメリカの思惑があるんですよ。
田原: ほう。
小沢: ですから、アメリカときちんと話さえすれば、これは解決する問題なんですよ。
田原: うん。
小沢: そこをきちんと言えないと、おたおたあたふたという話になっちゃうんで。そういう意味ではアメリカでも、農業問題でも、アメリカはアメリカで国内でもいろんなことを持ってるんですよ。
田原: 持ってますよ。
小沢: それからアメリカの自動車業界が反対したとかって伝えられてるでしょう? だからアメリカでもいろいろ議論があるんですよ。
田原: だって、もしTPPが決まって関税障壁がなくなったら、日本の自動車は関税なしでドーンと行きますからね。向こうの業者は怖いですよね。
小沢: あらゆるものがね。ですから、本当に完全にフリーにしちゃってどっちが得かということはわかんないわけです。アメリカも自分に都合の悪いところはフリーにしたくないし。そういうところはそれぞれの国が国益と国民を抱えてるんですから、事情はいろいろなんです。だから話し合いができるんですよ。
(略)
田原: だけど今も、さっきの言葉では野田さんもまた官僚任せと。困っちゃいますね。
小沢: ですからTPPの話にしても、野田さんが多少反対があろうがこれはやるんだと、その決断はそれはいいと思うんですよ。それだったら、そう言ったとか言わないとかごちゃごちゃしないで、その筋道を通してもらうのがいいと思うんですがね。
田原: だから僕は、野田さんがやっぱり小沢さんのところにやってきて「やります、よろしくお願いします」と言えばいいのに言ってないんですか?
小沢: 僕に言わなくたっていいですけど。
田原: 言えばいいじゃないですか。
小沢: アメリカにきちんと言ったら、それと同じことを日本でも言わなきゃダメですね。
田原: アメリカではすべての物品およびサービスを自由貿易のテーブルに載せると野田さんが言ったと言っている。(野田総理は)「そうは言ってない」と言いながら、アメリカは訂正をしていないし、日本も訂正を要求していない。
小沢: そうです。ですからそこが日本流の使い分けなんですね。それは絶対いけない。アメリカも、日本のことを馬鹿にして信用しなくなっちゃうんです。それで国内でも、何やってるんだとなるでしょう。
田原: うん、そうです。
小沢: どっちにとってもいいことがないんですよ。
(略)
田原: ところが、例えば僕はこのあいだ北海道で講演したんですが、北海道はTPP皆反対なんですよね。北海道選出の自民党議員も民主党議員も北海道へ行くとTPP反対と言ってる。世論迎合なんですよ。
小沢: そうそう。
田原: 困ったもんですね。
小沢: だからそれは政治家が有権者と本当の意思疎通ができてないんですよ。
田原: そう、そこなの。
小沢: 口幅ったい言い方ですけど、僕はもう20数年選挙区にも帰ってないですよ。
田原: 帰ってないんですか?
小沢: 帰ってないです。選挙の時も1日も帰らないです。そして僕は自分の主張を曲げないです。それでもみんな付いて来てくれている。僕は感謝してますが、やっぱりそういう信頼関係が無いと、その時その時で右往左往しちゃうんですよ。だから僕が選挙活動、日常活動が大事だというのはそこなんですよ。政治家が選挙に強ければ何も怖くないですよ。
(略)
上記の引用においては、上脇教授のブログとは強調箇所を一部変えている。
ひどいもんだなあと思うと同時に、小沢一郎の主張は2005年に『論座』にロングインタビューを受けた頃と変わってないなあとも思った。
アメリカと交渉する時に内外向けに主張を使い分けるなと言うものの、小沢一郎は日本の政界の中でももっとも強硬な「自由貿易論者」なのである。「自由貿易推進論」は、所得税と住民税を半分にして消費税を増税せよという主張などとともに、自民党時代以来小沢一郎が終始一貫して変えない主張の一つである。
特に注目されるのは、北海道選出の自民党や民主党の議員が地元の世論に迎合してTPP反対を唱えているという田原総一朗の言葉には「そうそう」と肯定的な返事を返す小沢が、TPPに賛成か反対かという問いには答えていないことである。
このことから読み取れるのは、小沢一郎が「隠れTPP推進派」だということだ。上脇教授が「小沢一郎元民主党代表もTPP賛成!」と書く通りである。
今年11月11日付朝日新聞に、民主党の匿名の国会議員が「小沢氏は自由貿易論者、俺は農業だ」と言ってTPP反対論をぶったと報じられていたが*1、結局TPPをめぐって「TPP反対派」の民主党議員が小沢一郎と衝突したという話は聞かれずじまいだった。小沢一郎の威光に竦んでしまったのだろう。
結局「TPP政局」は不発に終わった。小沢一郎のもくろみ通りだったといえよう。
◇
小沢一郎が何もしなかった2011年(2)震災・原発事故編
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20111224/1324692720
2011-12-24 kojitakenの日記
TPP以上に今年小沢一郎が何もしなかったのは東日本大震災対応だろう。
文字通り何もしなかったのだ。「東日本大震災」を招いた東北地方太平洋沖地震が発生した直後から小沢一郎は数日間音信不通となり、「安否不明」説が流れた。「小沢一郎 安否不明」でググると、たとえば下記のサイトが検索に引っかかる。
http://seiji.yahoo.co.jp/giin/rev/detail/index.html?g=2011000811&s=0&d=1&r=13
大変でした
今回、地元岩手の大震災と津波は大変でしたね。
心からの早期復興を願ってます、民主党に電話して聞いたところ11日に統一地方選の応援で岩手入りした小沢元代表は同日朝岩手県内で演説してたのを目撃して以降は安否不明だそうで、党の方によると岩手県内の行方不明者に元代表が含まれてると聞いたのですが大丈夫でしょうか?
小沢先生は日本の至宝です、失ってはなりません。
投稿者:hirokun19923 投稿日時:2011年3月12日 23時47分
支持する:238件 支持しない:2877件
この投稿を「支持する」はわずか7.6%で、残り92.4%は「支持しない」だった。つまり、大部分の人はこの大事な時に小沢は何を雲隠れしてやがると思ったのだ。
「小沢一郎Webサイト」の掲示板には、今も下記の投稿が残っている。
https://www.ozawa-ichiro.jp/keijiban/s8_b.php3?b_id=19&d_order=0&page=569*1
mariko 神奈川 主婦 30才代 2011/03/15 18:56
小沢先生の安否が心配です。
どうか元気な姿を国民に見せて下さい。
そして震災にあった岩手を元気づけて
あげて下さい!
だが、小沢一郎はいつものように雲隠れしていただけだった。その後も震災の被害がひどかった現地に足を運ぶことさえしなかった。岩手4区選出の国会議員だというのに。「小沢信者」は、「党員資格停止処分に制限された」というが、小沢一郎は国会議員の資格まで停止されていたわけではない。
それどころか、「党員資格停止」を食っているのをいいことに(?)、自公の政治家を唆して菅内閣不信任案提出を焚きつけたあげく、不信任案に賛成すらせず、欠席で逃げた。3か月粘られたとはいえ首尾よく菅直人の追い落としに成功したあとの民主党代表選では「原発推進派」の海江田万里を担ぎ、これには「喜び組」もとい「小沢ガールズ」たちからさえ突き上げを食った。
「小沢ガールズ」には脱落者(脱北者?)がかなり出ているといわれており、脱落とは言わないまでも距離を置き始めている国会議員としてしばしば名前が出てくるのは、石川の田中絵美子衆院議員や、どこかの大先生が大好きな長崎の福田衣里子衆院議員らである。
以上のことは今年さんざん書いたことの蒸し返しだが、一年を回顧する季節だから今年の総括の意味を込めて年の終わりに改めて書く次第。選挙区を含む東北が震災の被害に対しては何もせず、原発問題では「脱原発」の足を引っ張った小沢一郎について、当の岩手4区の住民の方から『きまぐれな日々』にお寄せいただいたコメントを最後に紹介する。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1232.html#comment13343
>今の日本はお上である霞が関の組織の持つ権力がすべてを決めている霞が関独裁国家なのです
報ステの古館伊知郎の決まり文句そのものですね。古舘よろしくドヤ顔しながら書き込んでいたのでしょう。
あ、古舘の名前も「いちろう」だw
被災地の復旧・復興よりも権力闘争が第一の政治家にはさっさと引退して欲しいもの。
尤も、ここはまさに聖地だからなぁ・・・呆。
2011.12.24 01:27 岩手4区住民
*1:2011年12月24日午後10時51分現在。新しい投稿が一定数に達すると、該投稿が掲載されているURLは変わる。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK123掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。