04. 2011年12月22日 23:19:29
: 63ydtxm22w
これは、ひどいな。 今の生活保護制度の欠陥だ。生活保護制度は、負の所得税型にしたほうが公平。 いきなり全部打ち切るというのではなく、所得応じて、段階的に減らすの妥当。 基本所得保障制度が導入されれば、 ワープア層など多くの貧困層が安心して暮らせるようになる。 人が生活の中で最も深刻な不安を感じるのは、食べることの不安、住むことの不安、病気になった場合の不安、 そして老いて介護が必要になった場合の不安である。 この20年間の間に、安心を保障する「終身雇用制度」「企業内福祉」「既存の年金制度」等の破綻が明らかになった。 既存の制度に代わる新しい制度も未整備。 それゆえに、不安が増しているのではないか(自殺率がこの十数年間高水準)。 今さら「終身雇用制度」「企業内福祉」といった昭和時代のシステムを復活するのは無理。 自殺や貧困を減らすには、新しい制度の導入、 すなわち、国民がこの国で安心して人生を送っていくための基本所得を保障する制度を導入するべきだろう。 (お金がなければ、厳寒をしのぐ温かい部屋で寝ることもできない、飯を食べることもできない、病院にも行けない。 これでは、就労も困難) もし失業しても、基本所得が、 国民全員に保障されていたならば、どれほど安心して人生を送ることができるだろうか。 すくなくとも、失業したら、路上に放り出されるリスクがある現在よりは、安心して暮らせる。 ■「ドイツの派遣労働者は解雇されても、路上に放り出されることはない」〜ドイツ労働総同盟(DGB)法務担当幹部に聞く http://diamond.jp/series/worldvoice/10043/ ドイツでは、失業給付が切れても再就職できなかった人や 最初から失業給付のない人などを対象に「失業給付2」が設けられています。 食費や家賃など最低生活を維持するための扶助で、仕事が見つかるまで支給されます。 単身者で月350ユーロ(約4万6000円)ですが、 これがあれば非正規社員が仕事を失っても路上生活を強いられることはなさそうです。 【参考文献】矢部武著「世界で一番冷たい格差の国日本」 基本所得保障制度の代表例がベーシックインカムと負の所得税だ。 ベーシックインカムのほうが制度がシンプルだが、 実現可能性を真剣に検討するなら、 ベーシックインカムより負の所得税のような基本所得保障制度のほうが現実的だろう。 なぜなら、財源が2兆円〜5兆円程度で済むからだ。 負の所得税とは、いかなる制度か。 例えば基準額が300万円で助成率が20%だとすると、 年収が0円なら(300万円−0)×20%で年間60万円もらえる。 つまり年収60万円のベーシックインカムと同じ事を意味する。 年収が50万円なら、(300万円−50万円)×20%で年間50万円もらえることになる。 こうすることによって、役人の裁量権を極力減らし、 一定のルールに沿って所得税を徴収(または、負の所得税を給付)することを提案しているのだ。 「負の所得税」とは、所得ゼロの人よりも、100万円の所得のある人のほうが、 結果的に受け取り総額が増えるようにして、働くことのインセンティブをつけようとしたものである。 生活保護制度を負の所得税に置き換えれば、不公正もこれで解消される。 (障害者や難病・重病人には、別途、手当てを加算すればよい) 基準額が150万円で助成率が40%だとすると、 年収が0円なら(150万円−0)×40%で年間60万円もらえる。 つまり年収60万円のベーシックインカムと同じ事を意味する。 年収が50万円なら、(150万円−50万円)×40%で年間40万円もらえることになる。 【負の所得税】 所得が一定額に達しない者に対し、政府が給付金を支払う制度。 課税最低限との差額の一定割合の金を給付する。 http://kotobank.jp/word/%E8%B2%A0%E3%81%AE%E6%89%80%E5%BE%97%E7%A8%8E ■負の所得税の予算と財源 −財源はある(かも)! 現実性皆無のベーシック・インカムについてあれこれ考えるのは知的遊戯としては楽しいが、 そればかりというのもなんなので、今回は現実性がありそうな負の所得税について検討してみよう。 負の所得税のモデルはいくつかあるが、ここではミルトン・フリードマンが提唱したモデルを考えてみよう。 すなわち控除額と助成率を設定するモデルである。… ただし、フリードマンが提唱した既存福祉を置き換えるモデルではなく、 既存福祉に追加する形でのモデルを考えてみよう。 これは既存福祉のレベルを置換した場合、福祉水準を切り下げることなく負の所得税を導入することが難しいためである。 もし置換するとしたらその対象は失業保険と生活保護、ということになるだろうが、 実務上失業保険との置換は不可能(月収単位ではなく、年収単位の話だから)だし、 現在の生活保護水準と同レベルの給付(月13万〜34万円程度、2割削減したとしても月11〜27万円程度)を行うのは難しい。 もちろんフリードマンは福祉削減の急先鋒なのでそのようなモデルを推奨するのだろうが、 当ブログ主はフリードマンのそのような側面が嫌いなため、あえて福祉や援助の「ごった煮」を目指そう。 さて、そのようなモデルとベーシックインカムとを比較した場合、負の所得税のいいところは財政に優しいところにある。 救貧制度と位置づけられるので全員に配る必要がなく、給付対象となる人であっても、 給付額が所得に反比例しているので一人当りの給付額も軽くてすむ。 また、そもそもの給付額自体もBIのような「最低限の生活費」という縛りがなく自由に設定できる。… 以下負の所得税に必要な予算について本当に大雑把な計算をしてみよう。 まず支給は世帯単位で、年金との二重給付を避けるため、現役世代限定としよう。 その代わり年金制度は残すものとする。 ▼控除額の設定 救貧制度であるから、対象は年収300万円以下とする。 すなわち控除額は300万円。 実際は世帯人数に応じて控除額が増減することになるだろう(独身者は低く、4人家族は高くなるはずである)が、 ここではデータの不備と計算の簡略化のため世帯人数による補正は行わない。 一律300万円としよう。 可処分所得の目安はこれの80%程度と言われているので、約240万円である。… ▼助成率の設定 300万円以下の所得に対して、2万円の所得減に対し、1万円の給付をするとしよう。 すなわち助成率は50%に設定する。 具体的には、この給付額においては、年収300万円だと0円、年収200万円で50万円、 年収ゼロだと150万円の給付が為される。… だが年金制度を残すことを条件に、支給は現役世代に限定しよう。 したがって、ここから高齢者世帯を除かなくてはならない。 高齢者で年金制度に加入していない人はここでは考えず、別の制度でカバーするものとする。… これを先に試算した総世帯数から差し引きすると、年収300万円以下の世帯は、 世帯年収 世帯数 200〜300万円 434万世帯 100〜200万円 357万世帯 0〜100万円 139万世帯 存在することになる。 この世帯数を給付額と掛算すると総額は、 434万×25万円+357万×75万円+139万×125万円= 5兆5000億円 となる。 ▼子ども手当が実現可能ならば負の所得税も実現可能 すなわち負の所得税に必要な予算額は5.5兆円である。 奇しくもこれは、子ども手当(全額で5.3兆円)と同程度の予算ということになる。 すなわち子ども手当が実現可能であれば、負の所得税もまた実現可能である! http://d.hatena.ne.jp/ColdFire/20100206/1265421463 課税最低限300万円、助成率50%の負の所得税に必要な予算額は5.5兆円だから、 課税最低限や助成率を引き下げれば、さらに予算が少なくて済む。 控除額150万円、助成率40〜50%ならば、予算額は2兆円台くらいか。 これなら、ベーシックインカムよりかなり現実味がある。 天下り官僚の受け皿である独立行政法人など公益法人に毎年12兆円以上の税金が流れているので、 これを根絶すれば、この12兆円以上のカネを財源とすることができる。 もちろん、景気対策の一環として、国債の日銀直受けや政府通貨の発行といった財政拡大を伴う強力なリフレ政策を断行して、 財源を一時的にまかなってもよい。 所得税最高税率の引き上げや相続税・資産課税強化など富裕層に対する増税で財源をまかなってもよい。 飯田泰之(経済学者):「負の所得税の財源。 現在日本では年間80兆円の相続財産があり、これに対する相続税収は1.5兆円。 2億円まではうまくやれば無税。日本は実質相続税が無い。 配偶者を除く次の世代への相続に20%課税すれば8兆円の財源ができる。」 http://twitter.com/#!/montagekijyo/status/13613237545 負の所得税+累進率を強くすることには賛成。すぐにでもやって欲しい。 http://twitter.com/#!/kuroseventeen/status/11698284587 現行の生活保護制度より負の所得税のほうがはるかに公平。 |