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国会の会期延長問題で辞表を叩きつけるまで、自民党のシャドウキャビネットの行政刷新担当と公務員制度改革担当は、河野太郎だった。
そのころから民主党が、天下り問題について、野党時代から方針を180度ひっくり返して天下り天国をつくろうとし始めたことに警鐘を鳴らしてきた。
前原国交大臣を先頭に、民主党内閣は公務員の現役出向も、やり放題にしてきた(この一点だけは長妻厚労大臣を高く評価する。彼は厚労省の現役出向を全て止めた。)
天下りに目を光らせるはずの再就職等監視委員会の委員長、委員の人事は、自公政権下では民主党が国会同意人事に反対してとうとう任命が行われず、民主党政権になってからは今日まで、委員長、委員が提案されてこない。
その結果、資源エネルギー庁長官が東電の副社長含みでダイレクトに天下るといった結果になった。
民主党政権になって、天下りは、やり放題になったが、ここまでは行政府の話だ。
まさか、それ以上のことはやらないだろうと思うが、やはりみんなで気をつけていなければならないことがある。
立法府における天下りだ。
かつて、衆議院と参議院の事務総長が交代で国会図書館長に天下るという慣例があった。
1961年に第二代館長に衆議院事務総長が天下ると、その後第十三代館長まで、衆議院が事務総長を国会図書館長に天下らせると、次は参議院が参議院の事務総長を2人続けて国会図書館長に天下らせるということがしばらく続いた。
国会図書館長の給与は、かつては国務大臣と同等であり、両院の事務総長よりも給与が高かった。現在は、事務総長と同等になっている。
さすがにこれはおかしいだろうということで、2007年に衆議院側が事務総長を館長に任命せず、情報工学の専門家である長尾真元京都大学総長が就任した。
国立国会図書館法によれば「館長は、職務の執行上過失がない限り在職する」ことになっている。しかし、2007年まではなぜか、歴代館長は4年ぐらいでそろってやめている。
もちろん天下りの後継者に職を譲ったからだが、現館長はそれには関係がない。しかし、そろそろ4年...。
さて、西岡武夫参議院議長が亡くなられて、新参議院議長が誕生した。
まさかとは思うが、この新参議院議長が、図書館長に辞職を迫り、後任に参議院事務総長を充てるなどという暴挙をしないように、我々はきちんと見守っていかなければならない。
行政府の天下り規制を尻抜けにした民主党が、立法府の天下りを復活させるなどということをしないとは限らないから。
http://www.taro.org/2011/12/post-1129.php
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