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慰安婦問題が迫る我が国の戦後体制の総決算
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2011年12月19日 天木直人のブログ :天木直人のメールマガジン2011年12月19日第901号
これから書くことをはたしてどれだけの読者が正しく理解すること
だろうか。
それでも私は書きとどめておきたい。
日韓首脳会談は想定されていた通りだった。
「慰安婦問題の賠償問題を解決しない政府は憲法違反だ」と憲法裁判所
から判決を受けた李明博大統領が慰安婦問題の解決を日本に強く迫った
のは当然だ。
これは来年の選挙を控えた国内向けの政治的ポーズだけではない。
韓国のいかなる指導者もこの問題で譲歩することはできない。
韓国にリベラル政権が出来れば、この問題はより大きな問題として取り
あげられるだろう。
これに対して野田首相が「解決済みだ」という従来の日本政府の答弁を
繰り返したのも想定通りだ。
官僚に主導され、政治家としての信念が微塵も感じられない野田首相
にはこれ以外の対応はない。
官僚からは局面を打開する政策は生まれてこない。その官僚に従うだけ
の野田首相から出てくるあらゆる政策は不毛だ。
不毛なのは野田首相の対応ぶりだけではない。
慰安婦問題が以如何に重要な問題であるか。それは誰もがわかっている
にもかかわらず、日韓首脳会談を報じるメディアも解説者も、その解決策
について何も語らない。語れない。ただ、難しい問題だと繰り返すばかり
である。
どうすればいいのか。
これがこのメルマガの趣旨である。
実はこの慰安婦問題は、戦後体制をすべて原点にもどって作り直さな
ければならない時期が来た事を我々に教えてくれているのだ。
戦後体制の再構築をわれわれ国民の手によって成し遂げなければなら
ない時が待ったなしで来たということだ。
1965年の日韓基本条約を見直すのだ。その過程の中でこそ慰安婦
問題は真の解決ができる。それ以外の解決はない。
そして慰安婦問題は、同時にまた沖縄問題でもあるのだ。
沖縄問題の真の解決は1951年の日米安保条約を見直す事によって
はじめて可能なのである。それ以外の解決はない。
そして、福島原発事故問題に象徴される野田民主党政権の行き詰まり
こそ日本の政治が戦後総決算を迫られていることを見事に象徴している。
慰安婦問題で野田首相が李明博大統領と向かい合っているちょうど
その時、枝野、細野、平野という野田民主党政権の重要閣僚がガン首を
そろえて福島県の首長らと向かい合っていた。
そして無能をさらけ出していた。
もはやこの国の諸問題は戦後体制でつくられた統治機構では何一つ解決
できないのだ。
歴史認識の確立。日米同盟からの自立。官から民、中央から地方への
権限移譲。
すなわち戦後体制の見直しを始める時が、まったなしに来ているという
ことだ。
野田首相の言葉だけの姿は、何も決断できない、行動を起こさない日本
国民のあわせ鏡だ。
橋下にしろ、小沢にしろ、渡辺にしろ、この戦後の総決算に向けて正しい
行動をとることができない限り、野田と同じ失望に終わる。
慰安婦問題が突きつけたものは戦後体制の再構築である。
求められる政治家は、まさしくその事を正しく認識し、正しく行動できる
政治家なのである。
慰安婦問題は決して日韓関係だけの問題ではない。
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