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【冤罪を許すな】「日本を守ろうとした人が捕まり、売ろうとしている人間がのうのうとしている」
http://tanakaryusaku.jp/2011/12/0003352
2011年12月18日 20:43 田中龍作ジャーナル
師走の冷たい北風が吹き付ける銀座・水谷橋公園。「検察と記者クラブによる冤罪作り」に反対するデモが18日、行われた。公園はデモの集合場所だ。
80歳に手が届こうとする女性(板橋区在住)は心臓の持病を押して参加した。「マスコミへの怒りを表明するために来た」と話す。女性は配達される「朝日」と「東京」の2紙を隅々まで読むのが日課だ。
「新聞を読むと小沢(一郎)さんと鈴木(宗男)さんが(検察とマスコミに)狙われているのが、よく分かる。東京新聞はさほどではないが、朝日がひどいので電話で抗議したこともある」。女性はこう話して特に嫌いな論説委員の名前を挙げた。
「朝日新聞の購読を止めたいのだが、配達の少年が気の毒なのでしょうがなく取り続けている」という。
女性の持論は「世の中悪くするも良くするもマスコミ」だ。「小泉政権の郵政民営化が示すように、マスコミが一斉にひとつの政策を支持する時はロクなことがない」と憤慨した。
消費増税に突き進む野田政権は、12月4日付けの新聞各紙で「増税キャンペーン」を打った。政府広報費として総額3億円が広告代理店を通じて新聞社に払われたとする報道もある。政府広報費は国民の血税で賄われる。消費税が上がって苦しむ庶民の負担での「増税キャンペーン」。皮肉を通り越してブラックユーモアという他ない。
「増税よりも先ず行政の無駄を省くこと」と口を酸っぱくして繰り返し訴えてきたのが鈴木宗男前議員と小沢一郎・元民主党代表だ。行財政改革をまともにやると既得権益の崩壊につながる。このため、2人とも霞ヶ関と記者クラブから目の敵にされてきた。
両氏は記者クラブメディアによって徹底的な悪役に仕立て上げられた。2002年、鈴木氏をめぐって新聞・テレビが洪水のごとく報道した「北方領土開発に絡む汚職」について、検察は起訴できなかった。立件できもしないのにマスコミと二人三脚で「鈴木まっ黒」と世論操作し続けたのである。
小沢氏が検察審査会によって強制起訴された陸山会事件では、検察・司法のデタラメぶりが明るみに出ている。検察審査会委員の選定ソフトは、いくらでも都合がいいような人物を選べるようなプログラムが組み込まれていた、という。
陸山会事件の公判(16日)では、建設業者の取り調べにあたっていたフロッピー前田こと前田恒彦元検事(証拠改ざん事件で有罪判決、服役中)が出廷し、しゃにむに有罪を取ろうとする検察のやり口について証言した。「検察にとって都合の悪い取り調べメモは廃棄する。水谷建設以外の建設業者は小沢氏側に現金を渡していない」というのである。
小沢氏は検察による法務省支配にメスを入れようとしていた。そのため検察はなりふり構わず、小沢氏を屠りにかかったのである。
記者クラブも検察同様、小沢氏を目の敵にした。小沢氏はいち早く記者会見のオープン化を打ち出していたが、それ以上に記者クラブメディアの逆鱗に触れるものがあった。
小沢氏が「クロスオーナーシップは『集中の排除』の観点からしておかしい」との見解を示していることだ。新聞社がテレビ局の株を支配するという奇妙キテレツな経営形態を認めているのは、先進国のなかで日本だけだ。ここにメスが入ると新聞社はテレビ電波利権を独占できなくなるのである。新聞社によるテレビ局の支配は、日本の世論を単一化してしまった元凶とも言える。
原発事故直後、小沢氏は「先ず避難区域を広く設定して、安全が確認できれば帰したらいい」と述べていた。補償を一円でも少なくするために避難区域を狭くした菅、野田政権と逆である。北海道出身のデモ参加者は「宗男さんが政界に戻って来ないと北方領土交渉は一向に進まない」と嘆く。
「日本を守ろうとした人が捕まり、日本を売ろうとしている人間がのうのうとしている」。茨城県から駆け付けた男性が、真相を言い当てていた。
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