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鉄道事故の場合で考えてみたいと思います。
衝突・脱線した車両が、すべてそのまま事故現場に放置されていて、内部の実況見分も未実施、これで「事故収束」と言ったら、笑い話ではすまされないでしょう。「とりあえず、怪我人は病院に運んだのだ、もう危険はない」、そんな理屈は通用しないはずです。
さて、野田政権、16日、「原発事故は収束」と宣言しました。「事故収束に向けた工程表ステップ2(冷温停止状態の達成)の終了を確認した」と。政治家のウソには慣れてきたつもりですが、これほど欺瞞に満ちたウソ話を聞いては二の句が思い浮かびません、ただただ呆れるばかりです。
そもそも「冷温停止」とは、お釜(原子炉)が正常に保たれているという前提において想定される概念だと専門家は指摘しています。しかし、お釜の底が抜けて、核燃料取り出しの目処もつかないのが、今の福島原発の現実です。政府は「放射性物質の外部への飛散は事故時の1300万分のーに減少」と言いますが、今も毎時6000万ベクレルもの放射性物質が大気中に放出されている事実を認めているのです。つまり、破滅的に危険な状態から大変危険な状態になっただけの話なのです。海洋汚染の進行は相変わらずヒドいままでしょう。浄化装置の停止や水漏れも繰り返し起きています。陸地の除染作業もはかどっていません。「事故収束」宣言が政治的方便にすぎないことは、被災地の人々はもちろん、殆どの国民も見抜いているに違いないのです。そして、そういうことを承知のうえで、敢えて「宣言」するのは、この方便を既成事実として、次なる予定(停止中原発の再稼動や原発輸出、「安全地域」への半強制的帰還、賠償金の値切りなど)を強行するためでしょう。
伝統的に?日本人は政治家のウソに寛大でありすぎたように思います。しかし、生命と安全にかかわる情報について、ウソを容認し続けることは、静かに破滅への道を歩むことに繋がるという危惧を抱かざるをえません。今日の新聞一面を読んで、つくづくそう感じました。
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