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(回答先: <基礎年金>国庫負担36.5%へ引き下げ提案 財務省(毎日新聞) 投稿者 最大多数の最大幸福 日時 2011 年 12 月 13 日 18:56:08)
来年度の基礎年金国庫負担分「消費増税で確保」 「年金債」検討、埋蔵金活用に限界
政府が年内に策定する一体改革のうち、社会保障分の骨子案が12日、明らかになった。来年度の基礎年金の国庫負担分約2.5兆円について「消費税引き上げにより確保される財源を活用」と明記し、将来の消費増税を返済資金とする方針を明確にした。民主党も12日、税制調査会と一体改革調査会の合同会議を開き、年内をめどに素案を取りまとめる方針を確認した。
次期衆院選への影響を懸念する民主党内には、社会保障の給付減や負担増、消費増税には反対論が強まっている。条件付きの賛成派にも「国会議員の定数削減などを同時に実現する必要がある」などの意見が出ており、党内調整は予断を許さない。
民主党の合同会議は経団連や連合から意見を聴いた。党税調の古本伸一郎事務局長は「31日の除夜の鐘まで議論し、まとめたい」と、素案の年内決定に意欲を示した。合同会議では事務局が論点を整理したメモも提示した。消費税に関しては増税の時期と幅、経済情勢との関係が課題になるとの見通しを示した。引き上げた場合に低所得者ほど負担が増すとされる逆進性への対策として、給付付き税額控除や複数税率も論点に挙げた。
素案骨子案には、2012年度予算で焦点となる基礎年金国庫負担の扱いを盛り込んだ。来年1月召集の通常国会に関連法案を提出する。
政府内で検討しているのは、将来の消費税収を返済資金にあてる「年金債」(仮称)を発行する案だ。だが民主党内には「決まってもいない将来の消費税収をあてにするのはおかしい」との反発や「特会の取り崩しには余裕があるはずだ」との指摘もある。2.5兆円分の扱いは消費増税の大綱での表現ぶりと絡み、来年度予算編成で最大の焦点となる。
一方、政府と全国知事会など地方6団体の代表による「国と地方の協議の場」も12日、首相官邸で一体改革を取り上げ、消費税を10%へ引き上げた場合の国と地方の配分に関して議論した。
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消費税頼み、先は見えず
政府は基礎年金国庫負担の財源について、将来の消費増税で確保する資金を前提にした「年金債」で賄う考えを打ち出した。ただ、確実に消費税率引き上げが実現できる保証はまだない。財源が定まらない中で返済原資を当て込む“皮算用”で、このまま国債発行を増やせば、財政の先行き不安が一段と色濃くなる。
基礎年金は自民党政権下の2004年、国庫負担を09年度までに3分の1から2分の1へ引き上げることが決まった。長期的な時間軸で年金制度を立て直す「100年安心」を掲げ、財源に関しては「抜本的な税制改革」との表現で消費増税で賄うことを想定した。
その後、「消費税を含めた抜本的な税制改革」を掲げながらも増税にはたどり着けず、2分の1負担に移行した09年度から11年度までは特別会計や独立行政法人の剰余金など「埋蔵金」でやりくりした。特に11年度は引き上げ分の約2.5兆円がいったん復興財源に使われるなど、安定財源とはほど遠い姿だった。
12年度について政府がにらむ年金債の発行は、さらに「消費税引き上げ」が財源と踏み込んだ内容だ。償還財源を明確にしているので、中期の財政再建目標として掲げる新規国債発行の44兆円枠とは「別枠」という扱い。基礎年金の財源確保と財政規律の両方に目配りをした形だ。これによって将来の消費増税の道筋を固める瀬戸際作戦という側面もある。
だが年金債で財源を賄った場合、12年度予算案では通常の国債や復興債と合わせて国債発行額が結局50兆円近くに膨らむ。15年までに消費税率を段階的に10%にするという道筋が揺らげば、前提そのものが怪しくなる。
財務省内では「消費増税が確実に約束できなければ、特例的な国債は出せない」との声が早くも出ている。
SMBC日興証券の末沢豪謙金融市場調査部長は、消費増税を担保とした財源確保について「年金への不信感解消にはなるが、何年も本当の財源が確保できなければ財政への不信感で市場金利が跳ね上がる」と警鐘を鳴らす。
[日経新聞12月13日朝刊P.3]
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