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原発政策、いつまでアメリカの嘘に付合うのか
英米は今まで幾つもの大嘘をつき、世界中に無理難題をふきかけてきました。その典型がアポロ11号の月面着陸であり、911の同時テロであり、イラク戦争であり、リビアの市民革命でした。
日本で原発は無理ですし、世界でも原発は無理ですよ。日本は地震により原発自体の安全性が全く担保できません。世界では地震がほとんど起こらない地域もあるので、原発自体の安全性はある程度担保ができますが、使用済み核燃料の処分は全く出来ません。一部で地層処分をやろうとしていますが全くの見せかけであり、20万年とか30万年でさえ安全に保管などしようがないわけです。そもそも容器の耐性がせいぜい数千年であり、数万年という耐性があるような容器はありません。重金属という毒性は永遠にあるわけで、放射能が低減しても重金属毒性は無くなることがないのです。そんなものを地下水が何万年後にどうなるかわからない地下深くに埋めるなどとても将来世代に対して無責任ですよ。単に当面の安全性をうたっているにすぎず、数百年は安全かもしれませんが、数千年後はどうなるかわかりませんし、数十万年後には必ず問題化しています。もし、数十万年後は人類がいないと言うのなら分かりますがそういう仮定を前提としているわけでもないようです。
原発の維持は原子爆弾を正当化しよう、少なくとも原爆保有に伴う問題を原子力発電に伴う問題にすり替えようということが目的です。つまり、原子力発電所が無くなったら原子爆弾の維持に関する問題が露見してしまう。ウラン採掘に伴う放射性残土や廃棄された核弾頭の処理など、手のつけようのない問題があり、これは福島第一原発事故で汚染された土地の除染が現実には無理なのと同じことなのです。
アメリカは核爆弾保有国としてその地位を保ちたいために、そして、現在は原子力発電所の事故という形でテロを仕掛けて発展途上国の人口を減らすことを意図して原子力発電所を安全だと宣伝しているのです。しかもそのインチキ外交がよくわかるのはアメリカ国内では1979年のスリーマイル島原発事故以来一基も新しい原発は作られていないことです。外国には原発を作れと言い、自国では一切作らない、これほどわかりやすいインチキ外交も珍しいと思います。
さらにアメリカのズル賢い点は、発展途上国への原発輸出に日本を巻き込んでいることです。ウェスチングハウスは東芝の子会社になったし、GEは日立と資本提携しています。
日本においては原発を続けることは二つの意味で問題です。ひとつはすでに述べたように事故に対する安全性が担保されていず、国土の大部分が居住不能になるほどの事故が予見できること。もう一点は原子力発電は明らかにそのコストが高いことです。今後、確実に高齢化が進み、国内の生産活動が低下する日本社会を原発や火力発電で支えていくことは不可能です。原発は定期点検や事故時のバックアップに火力発電が不可欠であり、火力発電は石炭やLNG、石油のほぼ全量を輸入に頼っているわけで、しかも総括原価方式のもと、かなり高い値段でこれらの化石燃料を買っているはずです。原発震災が起こらなくても、原発を維持していけばそれだけでコストがかさみ、日本の将来は明るいものにはなりません。
太陽光発電や風力発電も日本の将来を明るいものにはしません。発電量が天候に従って変動することから大規模なバッテリーやバックアップ電源が必要になり、バックアップ電源はほとんどの場合LNG火力になるからです。ただでさえ太陽光や風力は発電コストが高いのに、バックアップ電源のコストを入れればその発電コストは大変に高いものになるのです。バックアップ電源は普段は稼働をしていません。稼働しない電源を確保しておくだけでコストがかかるのです。
日本の将来を明るいものにするのは地熱発電しかありえません。地熱発電は天候に関係なく安定的な発電ができるため基本的にバックアップ電源が必要ありません。ものを燃やしませんから燃料の輸入の必要も無く、温暖化ガスの排出もありません。きちんと開発をやれば日本の全エネルギーを地熱発電でまかなうことが可能だとされています。地熱資源量は世界第3位であり、世界の地熱発電設備の7割は日本メーカーが作っています。現在主流の地熱発電技術はフラッシュ発電ですが、現在ほぼ実用化されているバイナリー発電は地下から熱水を地上へ汲み出すこともしません。更に、高温岩体発電は従来の地熱地帯以外でも発電が可能になる技術であり、ほぼ実用化が出来つつあります。更に、夢の発電技術としてマグマ発電や熱電素子を使った発電があります。非常に技術開発の余地があり、その意味でも日本に有利な発電方法なのです。
更に、地熱発電は温泉と競合することもありません。地熱の泉源は地下2000メートルほどであり、温泉のそれは数百メートルから1000メートルほどであるからです。
地熱発電は地域へ温熱の供給ができ、特に積雪地帯での利点が大きいのです。冬場の農業が可能になり、その経済効果は高いものがあります。
明日12月13日、政府のエネルギー・環境会議で電源ごとの発電コストを計算している検証委員会が各電源ごとのコストを公表します。自然エネルギーの買取り価格も今後決定されていきます。原発からの脱却を図るためにも、地熱発電について妥当な水準の買取価格が設定される必要があります。そもそも、アメリカでは現在でも200件ほどの地熱開発プロジェクトが進行中であり、世界で最も急速に地熱開発を進めているのがアメリカです。
アメリカの嘘に付き合うのではなく、アメリカの実際の行動を見て、原発をやめ、日本も地熱開発を進めるべきです。
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<902>>142170
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