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震災9カ月 雪が降る前の予算執行かなわず 復興妨げる「仕切り役不在」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111211/plc11121112500002-n1.htm
2011.12.11 12:48 産経新聞
東日本大震災の発生から11日で9カ月、被災地では既に初雪も観測された。こうした中、初の本格復興予算となる平成23年度第3次補正予算と復興財源確保法が9日閉幕の臨時国会でようやく成立したが、「雪が降る前に予算を執行したい」という与野党議員の共通した思いはかなわなかった。見えてくるのは、「仕切り役不在」のまま進む民主党政権の稚拙さだ。
「震災からの復興が政府・与党の最重要課題。しっかりと頑張ります」
今月5日、国会内の民主党幹事長室。樽床伸二幹事長代行は、約250項目にわたる復旧・復興事業について国のさらなる財政支援を求める達増拓也岩手県知事に力強く約束した。ただ、達増氏の顔は晴れない。復興情報の24時間専門チャンネル構想を熱く説いても、樽床氏は「そうなんだよねえ」と申し訳なさそうにするばかりだった。
県の要望項目は震災から9カ月を経ても数多くが放置されたまま。達増氏は「バッジを着けた国会議員が本当に被災地を思い、国政運営にあたっているのか」と首をかしげた。
民主党は秋以降、各種団体からの陳情受け付けを幹事長室の「陳情要請対応本部」に一本化した。だが、一日の陳情が数十件に上ることもあり、さばき切れていない。10月下旬には野田佳彦首相が鳩山由紀夫、菅直人の両首相経験者らに陳情対応を要請したが実現していない。被災地と国を結ぶパイプは詰まっている。
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民主党の混乱をよそに、各省庁は復旧・復興予算に熱い視線を送る。
首相は24年度予算で復旧・復興関連に別枠を設け、各省庁の要求に上限を設けない「青天井」とした。すると要求額は9月末の概算要求締め切り時点で3・5兆円に上り、便乗と言うしかない要求も含まれた。
例えば、政権交代後に大幅に公共事業費を削られた国土交通省。復旧・復興枠で1・1兆円を要求しているが、3千億円は被災地と直接関係ない防災対策費だ。東南海地震など大災害の予想地域を中心とした堤防のかさ上げや道路・鉄道の橋脚強化などだが、従来は国交省予算の枠内で捻出していたものだ。
残りの8千億円の要求の中にも、被災地を対象としているとはいえ、電気自動車の導入支援など「復旧・復興枠」らしからぬ事業も含まれる。省内からは「24年度予算に本当に欲しいものを滑り込ませた」(幹部)との声も漏れる。
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官僚主導の様相を呈してきた24年度予算編成。被災地の政治家はこうした状況に焦燥感を募らせる。
「岩手にはアワビやウニを採るための小さな漁港が必要だが、国は漁港の集約化を進めようとしている。遠洋漁業が中心の宮城の気仙沼、福島の小名浜とは違うのに…」
岩手県沿岸部を地盤とする自民党の鈴木俊一元衆院議員は憤る。岩手は小沢一郎元民主党代表の地元でもあるが、「裁判で忙しいのか、小沢氏が沿岸部を回った話を聞いたことがない」(鈴木氏)。被災地では民主党大物議員の存在感も見えない。
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「阪神大震災のときは、政治家も官僚も復旧・復興にスピード感を持って対応する意識が強かった」
7年1月の阪神大震災で、兵庫県職員として国と折衝した自民党の谷公一衆院議員はこう振り返る。当時の政府は発生3日後に担当相を任命し、現地対策本部に関係省庁の審議官級を派遣。発生4カ月後に成立した7年度第1次補正予算で、必要な復旧・復興費のほとんどにめどがついた。
一方、東日本大震災では担当相の任命は3カ月半後。復興事業を統括する復興庁に至っては来年3月11日までに設置するという悠長さだ。
3次補正は成立したが、本格的な執行は雪解け後の来春になるといわれる。司令塔なき政権の迷走が復興の遅れにつながっている。
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