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怒り納まらぬ沖縄 「知らぬ」「続投」論外
http://digital.asahi.com/articles/TKY201112090761.html?ref=comtop_middle_open
2011年12月10日03時00分 朝日新聞デジタル
閣僚への問責決議を9日に突きつけられた野田政権の選択は「続投」だった。沖縄の人たちはあきれ、怒りは基地の痛みに向き合おうとしない政府へと向く。
■「亡き娘救われぬ」
一川保夫防衛相の問責決議が参院で可決されたこの日午後。沖縄県内に住む60代の男性は怒りをあらわにした。「(米兵による1995年の)少女暴行事件を知らないと簡単に答え、その発言が辞任に値しないと自ら言う。その感覚が理解できない」。ならば、事件被害者の痛みとは何なのか、と男性は考える。
少女暴行事件から3年後の98年秋。バイクを運転していた高校3年の娘(当時18)が米兵の車にひき逃げされ、脳挫傷で死亡した。米兵は飲酒後の運転で、娘を救護せずに基地へ戻った。起訴前の身柄引き渡しは米側が拒否。裁判で懲役1年8カ月の判決に。「余りに軽い。法廷で怒鳴りたいのを必死でこらえた」
ただ、最も悔しかったのは日本政府の対応だった。
事件直後は、当時の野中広務官房長官ら大物政治家が次々と頭を下げに来た。その後は音沙汰がなく、一周忌を前に防衛庁へ電子メールを送った。〈家内は必死に立ち直ろうとしている。娘のことを覚えているなら、連絡を頂きたい。電報1本でいい〉
命日を過ぎても返信はなく、再送しても同じ。「被害者が願うのは、事件を風化させないという政府の姿勢だ」「時がたって『知らない』では一生救われない」と声を詰まらせた。
米兵の事件事故がテレビで報道されると、妻は「まだ、こんなことが起こるの」と、すぐ席を立つ。沖縄県民が求め続ける基地の整理縮小は進まず、政府はあれほど謝ってみせても、不公平な地位協定の改定に手をつけようとしない。米兵の事件事故も絶えない。
「娘の事件の後も、沖縄が受ける被害は変わらない。政府がこの現状に見て見ぬふりをする限り、沖縄の戦後は終わらない」と訴えた。(奥村智司)
◇
沖縄の「ジェンダー問題を考える会」の安次嶺(あしみね)美代子代表(64)は、一川防衛相が辞めないとのニュースを聞き「大臣が辞めて済む話ではないが、居座るとは更に論外だ」と絶句した。
他の26団体と7日夜、那覇市内で集会を開き、「レッドカード」を掲げて防衛相の退場を訴えた。「沖縄は戦後66年間、基地の押しつけに耐えてきた。そんな歴史も知らない人が防衛相を続けるなんて」
「あい女性会議」の狩俣信子・沖縄県議長(70)も「このまま米軍普天間飛行場の県内移設を進めるなら、沖縄の怒りは間違いなく爆発する」と話した。
移設先とされる名護市の市議らも9日、沖縄防衛局を訪れ、「発言は沖縄軽視と差別を露呈したもの」とする抗議文を渡した。同市議会は移設反対派と容認派が伯仲しているが、今回は全会一致で可決した。長山隆市議は「少女暴行事件への怒り、ひいては大臣発言への怒りは、県民すべてが共有している」と話した。
■「政治の機能不全」「有権者の判断材料に」
繰り返される閣僚への問責決議を識者や関係者はどうみるか。
経済評論家の山崎元さんは「閣僚の発言や失言をことさらに取り上げ、問責に値するしないで何日も費やすのは不毛な事態」と冷ややかだ。「震災復興や消費税増税、年金制度の見直しなど、国会で議論して決着をつけるべき課題はいくらでもある。政治の機能不全が露呈しているのが一番の問題だ」
学習院大学の福元健太郎教授(現代日本政治)は「重要決定が水面下で行われていた自民党政権全盛期と比べれば、駆け引きや政治の決定過程が表に出るようになっており、有権者に判断材料が示されている」とみる。問責決議をめぐる攻防についても「与野党いずれに非があるかの判断は選挙で問うべきだ」と話す。
鳴り物入りで発足しながら、次々と大臣が代わる消費者庁。わずか2年4カ月で7人目の山岡賢次氏も、問責決議で窮地に立った。「大臣が代わることで政策判断が異なるリスクがある」と幹部はいう。年明けの通常国会に悪質商法の規制強化など初めての法案を提出する予定だが、「また一から説明する事態になるかもしれない」。
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