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日本破壊のTPPと国民生活破壊のTPR (植草一秀の『知られざる真実』)
http://www.asyura2.com/11/senkyo123/msg/417.html
投稿者 祈り 日時 2011 年 12 月 10 日 12:13:26: HSKePa2Cm.aPs
 

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post-c5e0.html
2011年12月10日 (土)
日本破壊のTPPと国民生活破壊のTPR


 野田政権が主権者国民の意思を踏みにじり、消費税大増税の方針を定め、暴走をしているが、メディアがこれを諌めない。小沢一郎氏系議員閣僚の揚げ足取りだけにうつつを抜かし、肝心要の政府政策の非正統性を指摘もしない。指摘しないどころか、政府万歳、財務省万歳の報道方針が貫かれている。
 
 これでは、北朝鮮の報道と大差がない。
 
 これらの偏向報道の裏側にTPRという巨大プロジェクトが動いていることはあまり知られていない。
 
 私は大蔵省に2年間在籍して、TPRが始動した局面でTPR事務局の一員を務めたことから、このTPR発足時の全貌を掌握している。
 
 
 その一部を、拙著『日本の再生』に記述した。以前に執筆した本にも書いた。つい最近は、メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第66号にも書いた。
 
 そのメルマガの読者から、このような重要な情報はブログにも掲載して、広く拡散を図ってほしいとの意見をいただいた。
 
 そこで、TPRについての概略を説明したい。
 

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 TPRが開始されたのは1985年である。中曽根政権が売上税導入を画策した。大蔵省は売上税検討方針が閣議決定される前から自民党の売上税解説書を執筆していた。
 
 大蔵省は中曽根政権の売上税提案を推進するために、財政金融研究所研究部を事務局とするTPRプロジェクトを立ち上げた。TPRとは、TAXのPRという意味である。
 
 TPRの活動は大きく分けて三つあった。
 
 第一は、政界・財界・学界3000人リストを作成し、この全員を説得するというもの。リストアップされた3000人の全員に対して大蔵省幹部が説得に出向いた。了解を取り付けた人物にはリスト上に丸印が付される。説得工作が失敗した場合にはX印が記され、ひとつ階級の高い官僚が次の説得に向かう。売上税導入に反対する人物には、最終的には事務次官までが対応するとの態勢が敷かれた。
 
 財金研研究部では毎日3000人リストの更新作業が行われた。3000人に対する徹底した説得工作が実行された。
 
 第二は、メディアに登場する論評に対する検閲である。TPRウィークリーなる資料が作成された。あらゆる新聞、テレビ、週刊誌、月刊誌、単行本における税制問題関連の記述が検閲の対象になり、賛成派と反対派を色分けし、反対派をブラックリストに入れて説得工作の重点対象とするとともに、賛成派を売上税推進の提灯持ちとして活用することが検討された。
 
 第三は、メディア関連企業に対する説得・接待活動である。新聞、テレビ、広告代理店、さらに大手出版社までが説得・接待活動の対象にされた。接待としては、吉兆などの高級料亭が用いられたこともある。
 
 マスメディアのなかで、とりわけ重要度が高いのがNHKである。政府・与党が大きな政策を推進しようとする際、政府・与党はNHKを活用する。NHKは政府・与党の政策推進に積極的に協力してNHKスペシャルを制作する。


 1985年の売上税構想は挫折した。中曽根首相が国会答弁で、「投網をかけるような増税は実施しない」と明言していたことが野党から厳しく追及された。
 
 論議の流れを一変させたのは政策構想フォーラムが発表した税制改革の経済効果試算結果だった。政策構想フォーラムは、税制改革が実施された場合の所得階層別の影響試算を行った。政府提案は売上税増税の一方で所得税と法人税については減税を行うというものであった。増税と減税の規模は同一というレベニューニュートラルの前提が置かれた。
 
 この税制改革を実施したときに家計にどのような影響が生じるのかを所得階層別に試算した結果が政策構想フォーラムから発表されたのだ。
 
 試算結果では中間層から低所得者層にかけての多数の階層で増税になることが示された。この試算結果が新聞で大きく報道されたことをきっかけに売上税反対論が急激に強まり、中曽根政権は遂に売上税導入断念に追い込まれた。


 しかし、TPRそのものはこれを契機により強化されて現在に至っている。
 
 政策構想フォーラムでの売上税の影響試算を担当したのは大阪大学の本間正明教授だった。大蔵省のTPR担当責任者は、本間氏を大蔵省の主任研究官に招聘することを決定した。反対派の学者を大蔵省が取り込んでゆく戦術が採用されたわけだ。
 
 大蔵省内部ではこれを「毒まんじゅう作戦」と呼んだ。
 
「御用学者」に堕してしまう学者は、政府審議会の委員に就任することに大きな価値を置いている亜流の人物たちである。大蔵省は財政制度等審議会、資金運用審議会、政府税制調査会など、いくつもの政府委員会を保有していた。
 
 反対派の学者を懐柔する際に、こうした政府委員会委員ポストなどを毒まんじゅうとして活用するのである。
 
 大蔵省の主任研究官ポストなども重要な毒まんじゅうのひとつだ。
 
 なかには、骨のある懐柔に屈服しない学者も存在するが、大蔵省は学者を懐柔できず、学者が硬派であると判断すれば、そのような学者を遠ざけて近づけないようにする。同時に、最重要危険人物リストに掲載する。
 
 逆に懐柔に成功した人物には、次々に毒まんじゅうを与えて、政府の手先として徹底して活用することになる。毒まんじゅう作戦はてきめんに効果を発揮していった。
 
 売上税反対派の学者が、すべての側面で財務省の振り付け通りに動いてゆくようになるのである。


 政府の各種委員会があるが、このすべてにおいて、結論は所管の省庁によってあらかじめ決定されている。その決定に権威付け、あるいは箔付けをするために委員会が利用される。
 
 したがって、委員会の座長には、必ず、政府のコントロールに従う人物が起用される。学識・見識が・知識が重視されることはない。議論を丸くまとめ、かつ、政府の意向を結論に誘導する誘導力を持つ人物が選ばれる。
 
 委員会には反対意見を述べる委員も加えられる。しかし、この反対派の委員に、骨のある、しかも専門知識も深い、本物の反対派は決して起用されない。起用されるのは、簡単に論破されてしまう弱小の反対派だけである。
 
 こうして御用学者の系列が生み出される。財務省の御用学者になると大きな恩典がある。予算措置において財務省が便宜を供与するのだ。各大学にとって、予算編成上の便宜は何よりも重要な事項だ。だから、財務省の委員会委員になるとその学者の学内での発言力が高まり、学者としての実績はなくても学内での地位をあげることも可能になる。
 
 したがって、このような学者を信頼してはならない。

・・・・・
 

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コメント
 
01. 2011年12月10日 15:39:28: qoVHGfd6sY
TPPはTPPとして
ECのユーロ危機にしても
ヤミクモなグローバル化は
何故に危機に陥ったのかわからなくさせる
日本において放漫財政で破綻した夕張市は
自治体の倒産を国が救済することができた
独立国家の集合体であるECは
ギリシャのような粉飾決算をやられても
倒産させられないかから病は深い
アメリカについてもECと同様州の独立性が高い
カリフォルニア州が破綻したら
連邦政府はどうするのだろう
日本は日本の守りベきものについて
厄人に期待してはいけない
今の厄人は政治家は信用してないので
アメリカ様に自らの保証を頼む
売国奴だから、国民のためには働かない

02. 2011年12月10日 17:59:44: rWmc8odQao
これは「税」における御用学者、御用文化人、御用ジャーナリストのつくりかたですね。

しかし、これと似たようなことが「原発」分野であったり「検察」分野であったりするのでしょう。先日、検察御用ジャーナリストが、原発御用文化人を「クズ」と呼び、識者の大爆笑を買った事件は、みなさんの記憶にも新しいかと思います。

このような「国民啓蒙・宣伝省」のような行為を、統治権力がすることを許していてはいけません。みんなで「NO!」の声をあげましょう。

植草氏、がんばってください。応援しております。


03. 佐助 2011年12月10日 18:50:15: YZ1JBFFO77mpI : gHqpcm4bVU
政府官僚は“税金横領システム”を作動させて孤独死を増やす作戦
米国型の「自己責任」「市場主義」社会となってしまっているのにTPP7や消費税はないだろう。

資本主義的な自由市場経済は、需要と供給の変化を決定する人間の嗜好を「必要悪」と考え、新しい商品を次々に発売して、人為的に流行を発生させようと行動する。そのために、売れない商品を過剰に発生させる。そして、企業レベルでは見切り・縮小・倒産を発生させて市場は均衡を回復する。これが「神の見えざる手」の正体なのだ。ようするに不要に過剰生産を続け,弱者切り捨て,弱肉強食なのである。

つまり消費税増税しないとギリシャのように財政がパンクするとか,また景気底入れを強調するマスメディア報道が創作され始め,底を脱したとか、抜けたとか世界経済回復がピークアウトしたという茶番劇や大資本と官僚(検察)には大盤振る舞いの政策に偽りがある嘘の報道によって政官業による巧みな“税金横領システム”が作動して,資本主義が崩壊する。信用収縮恐慌の真犯人国家の指導者官僚とマスコミやエコノミスト達である。


@真犯人1・株価の暴落や金融危機のリスクを分散させるために、金融システムにインチキ鼠講金融工学のビールス菌を,金利ゼロで世界に撒き散らした銀行、企業やローン信託,債権である。(日本のマスメディア達の煽りと小泉・ケケ中・前原グループ達の新自由主義思想である)

A真犯人2・過去にばら撒いた公的資金である、過去何度も,不動産は値上反騰し、不良債権をゼロにした、国民にはなんの見返りもない金持ち優遇政策である、この神風的楽天的信念が根拠となった。日本の銀行は国家国民に不良債権を何度も棚上補填してもらったのにズルズル先延ばす「不動産危機の遅延法則」のセイであ。今回も東電に何兆円も公的資金を投入する金持ち優遇政策して国民は切り捨てるのである。

B真犯人3・不動産や株の暴落による損失を補填しなかった国家である。奇妙だが政府日銀は、信用恐慌を発生させる傷口を損失補填
(国民の財産、公的資金・郵貯・年金など使い放題)して治癒してきた、しかし一流の経済学者達の考案したインチキ方程式を国家は真似て傷口を拡大、大きな損失を発生させてしまった。「国に盗人・家に鼠」が活躍している国家でもある。損失補填を消費税で賄おうとしているのである。

C真犯人4・TPPや米韓FTAに入って、米企業が儲かる国家システム
日本などがTPPに入り、関税障壁を低くし、外資を増加して消費税増税すると諸刃の剣となる。そして経済の規則を米国流に改定することを余儀なくされる。近年の米国では、大企業がロビー活動によって政府の規則を業界に都合の良いように変えてしまう腐敗的な動きが横行している。日本なども、TPPに入ると、国内経済の制度を米国の企業に都合の良いかたちに塗り替える方向の圧力を受け続ける。米政府が言うところの「規則に基づく秩序」の「規則」とは、米国で流布する、米国の大企業にとって都合の良い規則のことだ。 これで日本は古今未曾有のパニックを迎える。

D真犯人5・経済成長戦略のない社会保障・税一体改革案はペテントラップ(罠)法案にある
ペテン政府の「社会保障・税一体改革案の骨子」は、
@2015年度段階で年金、医療、介護、子育ての給付を3.8兆円程度拡充
A2010年代半ばまでに段階的に消費税率(国・地方)を10%まで引き上げ法人実効税率の引下げを行う。
B引き上げは、経済状況の好転を条件とし、11年度内に法的整備実施
この方針は経済成長戦略も景気政策もない社会保障・税一体改革案となっている。

問題は一流の経済学者達に出資して大儲けしていた顧客リストには、政府,政権党政治家、高級官僚(天下り)、日銀、金融,産業の指導者(経団連など),がいるのに知らない,忘れたと隠し献金問題などに矛先を変え国民にはリストも公開されていない。挙句に金持ちだけ救済、貧乏人は自己責任のツケにする国家の指導者たちである。そして信用恐慌や日本崩壊させる犯人は国家の指導者たちである。


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