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民主党政権が狂わせた普天間返還への歯車
http://diamond.jp/articles/-/15253
2011年12月8日 田中秀征 政権ウォッチ :ダイヤモンド・オンライン
沖縄に関する国会での不適切な発言によって、沖縄はじめ各方面から猛反発を浴びている一川保夫防衛相は、今のところ(6日現在)辞任するに至っていない。
それどころか、辞任の意思がないことを明言し、その上「私自身は防衛相としての本来の責任を問われるような致命的なものはない」と開き直っている。
野党は、会期末の9日に防衛相の問責決議案を提出する方針で、この決議案は参議院で可決される見通しだ。
■“辞任ドミノ”を恐れた野田首相の政略か 一川防衛相が守られた4つの理由
1995年の少女暴行事件に関する一川発言はきわめて重大で、ほとんどの沖縄県民が強い憤りと不信感を抱いた。
本来なら野田佳彦首相は直ちに防衛相を罷免すべきところ。少なくとも官邸に呼んで辞任を勧告すべきであった。
ところが、野田首相は、国会での質問に答えて、防衛相をあらためて「適材」と評価して擁護したのだから驚く。
このあらためて防衛相を高く評価した意味は大きい。なぜなら今後防衛相が辞任を申し出ても、「適材」なのだから慰留しなければならなくなるからだ。
さらに問題なのは、これで首相は一川防衛相と沖縄問題について、同じ気持ち、同じ考え、同じ理解度であると受け取られること。事態は実に深刻である。
一体、野田首相はなぜこのような対応をしたのか。
考えられるのは、@“辞任ドミノ”の阻止、A小沢、輿石氏への配慮、B求心力の維持など。あるいはC「情の人」という評価でも得たいのだろうか。いずれにしても沖縄とは関係ない理由である。
■沖縄は孤立、日米両政府は一体に民主党が変えてしまった普天間問題の構図
さて、普天間移設問題は、民主党政権、特に菅直人政権以来、大きくその構図が変わってきたが、今回の首相の対応によって、それが決定的になったと感じられる。
96年に、橋本龍太郎首相が火付け役となって始まった普天間問題の構図は、私がみるところこうであった。
向こう岸に米国政府がいる。こちらの岸には橋本政権、その背後で沖縄県民が厳しい注文をつけ、そのうしろには沖縄を支援する一般国民がいる。そんな構図に思われた。
しかし、菅政権以来、こちらの岸には一体となった日米両政府がいて、対岸に沖縄県民がいる。そしてその間で一般国民が戸惑いながら傍観している構図に見える。
要するに、沖縄県民は孤立状態に置かれている印象を受けるのだ。
そもそも、普天間移設問題は、「沖縄のため」に負担を軽減し、危険性を除去することが目的であった。
96年当時、少女暴行事件に触れるとき、橋本首相は私の前で涙を浮かべることもあった。そんな真情が、クリントン大統領の普天間返還の決断を促したと言ってもよい。
しかし、米国政府と一体となって沖縄に向き合っている印象の現政権が、本気で「沖縄のため」に努力しているとは思えない。沖縄の立場や意向が二の次、三の次になっているのではないか。
今回の防衛相と沖縄防衛局長の発言や失言は、大きく様変わりしたこの問題の構図をおもいがけず浮き彫りにしたのだ。
首相は、沖縄県民の信頼を得られない限り、普天間移設問題は決して解決しないことをまず知るべきだ。防衛相を続投させることは首相が逆の方向を向いていることを示している。
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