http://www.asyura2.com/11/senkyo123/msg/301.html
Tweet |
自慢げな40代財務相…増税、簡単にはいかず
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20111207/ecn1112070851003-n1.htm
2011.12.07 森岡英樹の金融スクープ 夕刊フジ
「戦後、40代で財務(大蔵)大臣になったのは、池田勇人、田中角栄、そして私の3人しかいない」
「世界を見渡しても、在任期間中に直接税(所得税など)と間接税(消費税)を両方引き上げることができた財務大臣は一人もいない。私はそれに挑戦する」
野田政権で財務大臣に抜擢(ばってき)された安住淳氏が、就任直後に周囲に自慢げに語っていたフレーズである。重要閣僚就任で舞い上がったきらいは否めないが、その意気込みは期待を持たせる。また、会見でも官僚が用意したペーパーに極力頼らず、自身の考えを平易に説明する姿勢には好感が持たれる。
だが、安住氏が意欲を示す直接税と間接税の同時引き上げはそう簡単なことではない。
10月31日に開催された財務省の全国財務局長会議で、安住氏は次のように幹部に訴えたという。
「財務省の皆さんには、今年は“10年分の仕事”をしていただきたい。政治の力と専門的知見を有する皆さんの総力を挙げて日本のかじ取りをしていきたい」
東日本大震災という未曽有の災害に見舞われた今年、安住氏も「戦後最も深刻な危機的状況下にある。国家は理不尽な災害を受けた方々に対する最後のとりでである」と語っている。このため、第三次補正予算および復興財源の確保のための法案が国会で成立した。「今回の補正予算は、東日本大震災、原子力災害からの本格的な復興予算とし、復興基本方針に基づき、真に復興に資する施策を重点的に措置した」と言う。
一方、焦点になる消費税率の引き上げを含む「社会保障と税の一体改革」については、政府・与党で決定した「社会保障・税一体改革成案」に基づき、今年度中の法案提出に向けた準備に入っているが、道は険しい。年末の来年度予算編成と一体で消費税率の引き上げ準備法案がまとめられる予定だが、野党のみならず与党内でも消費税引き上げに対するアレルギーは根強く、予断を許さない状態だ。特に、民主党の若手議員にとって、マニフェストで公約した行財政の無駄排除が十分に達成できていない中で消費税を引き上げることは、国民への背信にも等しいとの意識が強い。「地元に帰って、支援者から突き上げを食らっている。このまま選挙に突入すれば、死屍累々になるのは目に見えている」(民主党若手議員)というのが実態だ。
こうした若手議員の危機意識に配慮し、民主党内では税・社会保障に精通した幹部議員の勉強会が先週から開始された。「1年生議員を中心に20人程度が参加した」(民主党関係者)という。
社会保障・税の一体改革、消費税率の引き上げは、野田政権にとって1丁目1番地の最重要課題に他ならない。安住財務相は、「皆様からお預かりした消費税は福祉・医療・介護・年金の形で国民にお返しするのがルール。徹底した議論を」と財務局長会議で強調し、「私を含め幹部も全国行脚をする」と言うが、果たして国民の理解を得られるかどうか。ハードルは極めて高い。
■森岡英樹(もりおか・ひでき) 1957年、福岡県出身。早大卒。経済紙記者、埼玉県芸術文化振興財団常務理事などを経て2004年4月、金融ジャーナリストとして独立。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK123掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。