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日本の財政は異質 政治家が関与する予算は4分の一、残りは役人の裁量
2011年09月26日 | 日記
日本の財政は異質 政治家が関与する予算は4分の一、残りは役人の裁量
以下の時事の報道には驚いた。あの保守的イスラム王制国家が、女性への参政権に門戸を開くのは画期的だ。勿論、今まで親米寄りでありながら、民主主義の根幹でもある、男女平等を頑なに阻み続けるサウジアラビアを、石油利権の為なら、民主主義の根幹を揺るがしている国家体制でも認めると云う、いい加減な国がある、と云う事実の方が筆者には印象深い。
≪女性に参政権=「アラブの春」で改革前進−サウジ
【カイロ時事】サウジアラビアのアブドラ国王は25日、立法権がない議会に当たる諮問評議会への女性の参加や、自治評議会(地方議会)の女性参政権を認めることを明らかにした。女性の権利が大きく制限されている保守的なイスラム国家サウジで、参政権が認められるのは初めて。
AFP通信によると、アブドラ国王は諮問評議会での演説で、地方議会選で女性の投票や出馬を認めると言明。今度の地方議会選の投票は29日に行われるため、その次の約4年後の選挙で女性の投票が実現する見込み。
一方、同国王は、国王任命制の諮問評議会についても「高位聖職者などとの協議で、次期諮問評議会への女 性参加を容認することを決めた」と語った。
サウジでは、独裁政権が連鎖的に打倒されている民衆運動「アラブの春」に触発された女性の権利拡大要 求が活発化。インターネットの交流サイト「フェイスブック」でもこうした声が広がっており、国王が改革に乗り出した形だ。≫(時事通信)
サウジが女性参政権を解放する快挙と、IMFや世界の中央銀行の連中が考える「財政至上主義」のトラウマも、そろそろお開きにして貰いたいものである。勿論、EUと米国の財政赤字は相当酷いようだが、これは彼らが、日本など巻き込まずに、自力で再建して貰いたいものだ。日本だって同じじゃないかと云う人々も多い、人々どころかマスメディアから、経済学者に至るまで、金太郎飴のように「後世にツケを回してはイカン!財政再建だ」とうわ言のように語っている。
この財政再建論者に菅君・野田君も入るわけだが、おそらく彼等は我が国の一般会計予算(国会で政権が死に物狂いで通過させようとしている予算分)の説明だけを受け、政治家が関与するのは一般会計であり、特別会計(役人の裁量権が多いとされる予算分)で国会が紛糾することはない。つまり、俺たちのテリトリーではないと云う潜在的意識下にある。此処が財務省の強みだ。政権を運営する上で、予算を通す事が唯一の目的化している政治家にとって、特別会計への興味は、財務省を敵に回し、野党から褒められることもない。また、特別会計にメスを入れないからと、マスメディアに強く叩かれる事もない。
記憶のある人もいるだろうが、当時野党民主党の石井紘基議員が意味不明の理由で自称右翼の男に暗殺された遠因は、この特別会計の闇を調べ、核心に迫った時点での出来事だ。その時、いち早く報告した相手が、アノ菅直人であった。その後菅直人から、故石井紘基議員の調査結果を公開するような行動は見られない。それどころか、政権交代後、菅は財務大臣に就任、タナボタで総理の座に就き、参議院選直前に消費税10%をぶち上げ、見事に「ネジレ国会」を演出した。余談だが、この故石井紘基議員の票田を根こそぎ受け継いだのが、誰あろう、あのニヤニヤ小宮山洋子である。
嘗て塩川正十郎財務相が特別会計を例え「母屋ではおかゆ食って辛抱しようとけちけち節約しておるのに、離れ座敷で子供がすき焼き食っておる」と表現した「特別会計」と云うもの、日本の財政の主たる癌だと言っても過言ではない。随分昔の事になるが、この「特別会計」は時に大きな穴を開ける。たしか国鉄の清算事業団の精算時に、日本の財政赤字は一気に膨らんだ。つまり、すき焼きを食べた上に、赤字になったから母屋の一般会計に財政赤字として押しつけたるのである。また、あの竹中平蔵でさえ、充分に把握できなかったのが「特別会計」である。
マスメディアが意図的に「特別会計」に触れないと云う説もあるが、筆者は財務省記者クラブメディアの連中に理解できる代物ではない、と云う事なのだろうと推察する。財務省に所属する官僚の一部だけが理解しているか、或いは全員が理解していない程、この「特別会計」の闇は深い。明治時代から営々と闇から闇で会計処理されている。筆者とて、何処がどうのと指摘できるわけではない。
一般会計の予算が90兆程度なのに、18種類の特別会計の合計が367兆円なのだから、我が国の予算規模は実は500兆になっている。あまりにも不自然だ。一般会計と特別会計の間では、行ったり来たりの勘定や国債償還予算もあるので、100兆円程度は財務省等々の役人どもの裁量の特別会計だと大雑把に捉える事が可能だ。この特別会計が存在する限り、財政の透明化自体、嘘の上に嘘を重ねるようなもので、日本が異質な国だと言われる所以でもある。
この特別会計の実態が充分に解明されるのは不可能に近いのだろうが、一定範囲で解明しないことには、世界経済の中で異質にも関わらず、一般会における収支を持って、増税だ、緊縮財政だ、と言われても納得は出来ない。
もしかすると、この特別会計に本格的なメスを入れると、鬼が出るか蛇が出るか、と云う怖さもある。国民にとって有利な「埋蔵金」ばかり出てくるのなら良いのだが、米国に奪われた(米国債券又は外為)資金が1千兆円レベルで焦げ付いている事実を見るのかもしれない。実は日本は既に債務超過国家だったりするのかもしれない。それはそれで、受け入れようではないか。IMFのご指導を受け、韓国のように円安にして貰い、輸出産業で出直すのも良いだろう。しかし、事実を知らずに、ただ財政再建だ、増税だと言われて、ハイハイと云う訳にはいかない。この部分が一定の範囲で財務省から説明を受けない限り、筆者は納得しない。思考経路が健全に維持されている人々も、同様に納得しないだろう。
小沢一郎や亀井静香が主張する「財源は幾らでも出てくる」が正しいのか、実は「特別会計」において財務省はトンデモナイ穴を開けており、1千兆円分既に投機に失敗しているのかもしれない。まぁ、可能性は埋蔵金ありきだが、特別会計の複雑さを巧みに利用している間に、策士が策に溺れた可能性も否定できない。或いは、米国の裏上納金が1千兆円あるのかもしれない。この問題は、小沢か亀井が総理にならないと、正体の一部に触れることも出来ない予感がある。IMFなどに、現時点でトヤカクは言われたくないし、特会の原則さえ知らないであろう野田や安住に安易に触れられたくもない。彼らは何もせず、何も決めず、ハイハイと返事だけして、何もしないのが天下国家の為である。
PS:筆者が目覚めた頃には、石川議員らの一審判決が出ているのだろうが、彼らにとって納得出来る判決が出ることを祈りたい。そして、日本の司法組織の真の改革が、速やかに緒につくことを望むものである。
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