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放浪する民主主義
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2011-12-04 07:18:42 生き生き箕面通信
おはようございます。
生き生き箕面通信1091(111204)をお届けします。
・放浪する民主主義
「われわれを統治するのは政府ではなくて市場だ」
「これは金融市場との戦争だ」
「今や民主主義が闘う相手は借金だ」
本日12月4日の朝日新聞一面トップに掲載された言葉です。ヨーロッパの政治家や経済界の代表、あるいは歴史家の言葉です。今日から3回のシリーズで「カオスの深淵」を読み解くのだそうです。
なにやら小難しい理屈をこねまわす連載のようですが、鋭い指摘も感じさせられました。いまや世界の多くの国が苦しむのは、重くのしかかっている国家の債務です。これに対して「債務返済のために各国が国民に強いる痛み。それは結局『金融界が国家を通して人々から取り立てる課徴金にほかならない」という鋭い指摘。
たしかにその通りですよね。財政再建とは、国家の借金を返済すること。具体的には国が借金の証文である国債を買い戻して、借金を返すことです。国債を持っているのは、主として金融機関です。返済しようにもお金はないから、国民に増税を押し付けて、その増税分で返済する。見方を変えれば、金融界が国家を通して借金を取り立てている、という構図です。
江戸時代には有力な富豪が、幕府を始め大名や武士に貸し付けて、懐を肥やしました。現代は、ニューヨーク・ウオール街に君臨する金融資本が人々から、あるいは国家からむしり取っています。
深刻なのは、この金融界では民主主義が通用しないことです。力の強い金融資本が牛耳る「ジャングルのルール」、つまり「グローバルスタンダード」がまかり通っているのです。
私たちはこれから何年も、何年も借金を返済しなければならず、金融資本のくびきから逃れられない生を生きることになりそうです。
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