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府知事と市長の同時選挙が行われた大阪では、大阪維新の会の松井一郎氏と橋下徹氏がそれぞれ知事と市長に選ばれた。橋下新大阪市長が言う「大阪都構想」が選挙戦の最大の争点であったことから、これが大阪府市民の民意だということになる。この構想はいったいどこから出てきたのだろう。何を不勉強なことを書くのか、とのお叱りがあることを覚悟で、敢えて書くと次の二点なのだろう。
大阪は太閤秀吉が大阪城を築き、街並みを整えて以来400年以上の歴史を持つ商業都市であるが、1960年代以降、その経済的地盤は沈む一方であった。その大阪を再生させようと言うのが第一。そう云うノスタルジーだけではなく、現実問題として100年戦争と言われる府と市の間の確執を取り除き、二重行政を打開するには、府市の一体化が必要だと考えた。その二点だと思う。
ノスタルジーと書いたが、町人の町である大阪は、江戸時代から町民による自治の町であった。隣の堺が、織田信長が天下統一する以前から町人による自治の町だったことは、NHKの大河ドラマなどでしばしば描かれているので、よく知られていることだが、その流れを大阪商人も継いでいた。生粋の浪速っ子には伝統的に自治の精神と江戸への対抗心がある。そういうことから「大阪都構想」に傾斜して行くのだろう。
今回の選挙結果を、そういう大阪人独特の価値観によるものだけだと理解すると、それは大きな間違いである。今一つ大きな要因がある。それは昨年の名古屋市長と愛知県知事の同時選挙でも示されたが、市民の政治意識の変化に伴い醸成された既成政党への不信である。そもそもは自民党政権に対する不信に始まる。そこで先ずは民主党に政権を負託した。処が、その民主党が第二自民党に変わってしまった。
いまさら書くまでもないが、民主党が第二の自民党の道を歩み出したのは、昨年7月の参院選からである。そこで国民は投票で民主党に反省を求めた。だが、民主党は参院選敗北の検証もせず、党幹部は誰一人として敗戦の責任を取らなかった。参院選当時の幹事長が、その後官房長官を務め、今は経産大臣である。選挙対策本部長は財務大臣である。こんなふざけた内閣・政党を誰が支持するのだろう。
他方、長年政権に就いていた自民党だが、民主党が自ら転んでいるのにも拘わらず、国民の支持は一向に得られない。政権交代後2年も経つが、民主党同様にどうして国民が政権交代を望んだのか。その検証は有耶無耶であり、反省も全く無い。昔の社会党同様に「何でも反対」の政党に堕してしまった。国民が望んでいるのは、自民党政権時に築かれた既得権の守護第一ではなく、国民の生活第一の政治なのである。
処で、今回の選挙前に既得権側が行なった【橋下氏に対する人物破壊】は凄かった。その先兵が週刊新潮と週刊文春などの週刊誌。橋下氏の政治手法や政策を批判するだけでは止まらず、その誹謗中傷記事は、彼の生い立ちや親や死など、そこまで書くのかと思うほど酷い内容であった。当に【橋下徹 抹殺キャンペーン】であった。それだけ既得権側は、自らの権益を侵す「橋下構想」を怖れ、焦ったのだろう。
これに対する橋下氏の反撃はタイミン的にも、また、その発言内容も的確であった。特に「実父の出自も今回の週刊誌報道で初めて知った。僕は成人だから良い。しかし僕には子供がいる」との発信は、人の心を打っただろう。ここまで人を傷つけていいのかと多くの人が思ったに違いない。週刊誌報道により反橋下に変わった人もいるだろうが、それ以上の大阪人がこの報道に反発したのではないだろうか。
週刊新潮は橋下氏の反撃に遭って「独裁者になるという為政者をメディアが監視するのは当然だ」と反論したが、何が監視だ。監視すべきは政策であり政治手法だろう。「ハシイズム」なるものの内容も、大阪都構想の内容も詳しく知らないので、その是非については論じることができない。だが、この週刊新潮に代表されるメディアによる【人物破壊】は、断じて許されるものではない。
こういう明らかな事例を前にしないと、メディアによる人物破壊工作なるものに誰も気付かない。メディアによる人物破壊工作は、今回の橋下氏が初めてではない。小沢一郎氏に対しては10数年も続いている。「小沢信者」と嘲笑されることを承知で書くが、小沢氏は東北人で口が重く決して言い訳をしない。底が知れない怖さがある。だから霞ヶ関・メディアを中心とした既得権側は何としてでも人物破壊したいと考えるのだろう。そういう彼らの頭の中には、国民生活が第一は決してないのだ。
今回の選挙で明らかになったことが二つある。市民の政治意識の変化と既成政党への不信が止まらないと言うことが第一である。それに対し、既得権側はなりふり構わずに人物破壊工作を行って抵抗すると言うことだ。それが第二である。
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?m=0&i=12
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