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◆民主党の前原誠司政調会長が11月22日、誠に手前勝手な都合のいいことを言っている。消費税増税をめぐり、「小沢一郎元代表にも、消費税増税に理解していただいて協力をしてもらうように説得する」という趣旨の発言をしているのだ。
前原誠司政調会長は、先立ってにワシントンを訪問して、笹川記念財団主催の講演会で演説した後、米国要人たちに「小沢さんは、コロコロ変わる」などと悪口三昧、まるで小沢一郎元代表とは付き合わない方が得策であるかのように吹聴してきたという。こんな話は、日本に直ぐに伝わってくるのだから、わざわざ言いふらすこともないのに、カリカリしやすい性格からか、ついつい口をついて出てくるのを食い止められない。
もっと言うならば、民主党政権が誕生してわずか半年も経たないころ、カート・キャンベル国務次官補が来日して、当時の幹事長である小沢一郎元代表に国会内幹事長室で会い、「ぜひとも訪米して欲しい」と要請していた。ところが、その後で前原誠司国土交通相を表敬訪問したとき、「小沢さんとは付き合わない方がいい」と言われたといい、これが原因になってか、小沢一郎元代表の訪米は、不発に終わった。このことは、このブログで以前に書いているのだが、前原誠司政調会長は、自分が総理大臣になれなかったのは、小沢一郎元代表が協力してくれなかったためだと思い込み、どうも逆恨みしてきた。
それにもかかわらず、またまた小沢一郎元代表の協力を得なければ、消費税増税は、実現しない。そうすれば、財務省からの信頼は得られない。これは、野田佳彦首相の動静を見れば、一目瞭然である。いかに外交好きの前原誠司政調会長と言えども、国家権力の根幹である財務権力からの絶大なる支援は欲しいのである。
しかし、こう言うところが、前原誠司政調会長のプリミティブというか、政治家としてまだまだ幼いところである。これまでの政治的言動を振り返ってみていると、プッシュする相手を根本的に間違っている。肝心要、本命の小沢一郎元代表をコケにしてばかりしていて、どのようにして総理大臣になろうとしているのか。やはり幼いというしか言いようがない。小沢一郎元代表こそ、野田佳彦首相がそうしたように最も頼るべき政治家であるのに、ズレまくっている。
◆その小沢一郎元代表は、いまや前原誠司政調会長には、歯牙も掛けていない、鼻も引っ掛けようとはしていないのである。
小沢一郎元代表は11月22日、自らを支持している衆院議員の当選2〜4回組の「一新会」メンバーが集まる会合で消費税増税反対論を披瀝している。党員資格停止処分を受けている身とはいえ、 国会議員としての資格を停止されているわけてはない。朝日新聞は11月23日付け朝刊「4面」の囲み記事で小沢一郎元代表発言を、こう報じている。
「民主党の小沢一郎元代表は22日、自身を支持する議員グループの会合に出席し、野田政権が年末にまとめる消費増税法案について「強行すれば政権運営が不安定になり、党運営も厳しくなる。野党に攻撃の種も与える」として、反対する考えを重ねて示した。消費増税法案をめぐり衆院解散・総選挙に追い込まれる可能性にも触れ、「今、出撃しても何機戻ってこられるかわからない。特攻状態だ。みんなが帰ってこられないのでは困る」として、民主党が惨敗するとの見方を明らかにした。」
また、読売新聞は11月23日付け朝刊「政治面」(4面)の「消費税増税 綱引き」という見出しのついた記事のなかで、次のように書いている。
「出席者によると、小沢元代表は「引き上げ幅や時期を決めていくのは、世論の理解を得られない。強行するならば、党内の運営も厳くなる」と強調。「消費増税をきっかけに衆院解散につながったら、何のための政権交代か」と不満をあらわにし、消費税増税を争点とした衆院選が行われた場合、「(民主党候補は)出撃してもみんな(国会に)帰って来られない」との見通しを示した。
元代表の発言に、党執行部は懸念を強めている。「首相が中央突破して消費増税の中身を大綱に明記した場合、小沢グループの一部などが、離党・新党結成に動く可能性も排除できない」との見方も出ている。
政界では年末に新党結成の動きが起きやすいことも、執行部が不安を抱く要因だ。政党交付金は1月1日の議員数などを基準とするため年内に新党を結成すれば翌年の政党交付金を受けることができるためだ。」
◆ここで、1つのことが明らかになった。それは、前原誠司政調会長と小沢一郎元代表の目線の違いである。
前原誠司政調会長は、財務省への「ゴマスリ視線」、つまり、自分が総理大臣になれるか否かという私利私欲、近視眼の視線、これに対して、小沢一郎元代表のそれは、少なくとも「民主党衆参議員の議席」を確保できるか否か、さらに言えば、国民が諸費税増税に耐えられるか否かという視線である。小沢一郎元代表の私利私欲の匂いは、出ていないのである。
もちろん、小沢一郎元代表に対して、総理大臣待望の声は、依然として根強い。だが、私利私欲の欲望を剥き出しにしないところに、小沢一郎元代表の不気味とも思える政治的な迫力が生まれる。だからこそ、「急ぐな、慌てるな」という息の長い思いが、伝わってきている。前原誠司政調会長をはじめ、経験未熟なる政治家たちはすべからく、時には「慌てる乞食は、もらいが少ない」という言葉をじっくり噛み締めて見るべきである。
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/3f09f239572ba57b72d735647e465799
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