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1月24日(木) TPP参加と消費税増税は許されざる政治的詐欺だ
TPPへの参加問題に続いて、消費税増税に向けての動きが強まってきています。政府の行政刷新会議による4日間の「提言型政策仕分け」が終わりましたが、これ自体、消費税増税がやむをえないことを国民に納得してもらうための政治的なパフォーマンスではないかと見られています。
TPP参加も消費税増税についても、野田首相は総理に就任してからにわかに意欲を高めたように見えます。しかも、国民をあざむくような詐欺的な手法を用いながら……。
すでに、このブログでも指摘したように、TPPへの参加問題で、野田首相は首相官邸での記者会見では「協議に入る」と言いながら、ハワイのホノルルで行われた日米首脳会談ではオバマ米大統領に「参加する」かのような説明を行い、「全ての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに乗せる」と述べたとされています。つまり、国内と国外とで「2枚舌」を使い分け、国民を欺いたわけです。
また、消費税の増税でも、国内では増税を明確にしていないのに、フランス・カンヌで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、「消費税率を10%まで引き上げる」と明言して「国際公約」と受け取られました。ここでも、野田首相は国内と国外とで「2枚舌」を使い分けていたことになります。
国内とは違った約束を国外で行い、それを「外圧」として利用しながら国内の反対論を押し切り政治的な目的を達成しようというやり方は、自民党などによってもしばしば用いられてきました。この点でも野田首相の自民党化は明らかですが、それは国民を無視した「売国的」な手法であり、許されるものではありません。
しかも、野田政権は「税と社会保障の一体改革」という看板によっても、国民を欺いています。税制をどうするかということと社会保障をどう改革するかということとは本来別々の課題であるはずですが、それを「一体化」して論ずることによって「社会保障の改革のためには消費税の増税もやむを得ない」と国民に思わせようとしているからです。
しかし、「提言型政策仕分け」でも出されたように、「年金の特例水準の解消」という形での年金額の削減や介護職員の待遇改善交付金の廃止など、「社会保障の改革」は必ずしもその充実を意味していません。さらに、消費税増税分の5%のうち、社会保障の機能強化に回るのは1%にすぎないとされています。
これまでの消費税の導入や税率の引き上げに際しても、それは社会保障の充実のためであると説明されていました。もし、それが本当なら、今日のような社会保障の危機は生じなかったはずです。
すでに、私たちは政治改革や構造改革という改革(リフォーム)詐欺に騙されてきました。原発の「安全神話」にも騙されたため、大きな代償を払わされるはめに陥っています。
これらの政治的詐欺こそが、今日の政治と社会の惨状を生み出してきた要因ではありませんか。もはや再び、このような政治的詐欺に騙されてはなりません。
そもそも、マニフェストで民主党は、消費税については増税しないと約束し、TPPについては参加どころか触れてもいませんでした。その結果としての政権交代であり、民主党政権の誕生だったはずです。
反自民を装って政権を奪い、その時の約束を覆して自民党以上の悪政に突き進んでいるのが、今日の民主党の姿です。このままでは、政権交代自体が最大の政治的詐欺だったということになりかねません。
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