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米国の命令に従った野田佳彦氏のTPP交渉参加表明11月12〜13日に米国ハワイで開かれたAPEC首脳会議。野田佳彦首相はあいまいな表現で日本のTPP交渉参加を表明した。米国の命令に従う隷属者の行動だった。2012年秋に大統領選を控え、サブプライム危機後遺症に苦しむオバマ大統領は、支配下にある日本首相に命令して、数少ない得点の機会を活用した。
09年1月に大統領に就任したオバマ氏は、直ちに7800億ドル規模の巨大景気対策を発動した。経済の急激な悪化に歯止めがかかったが、景気回復は実現せず、副作用として財政危機が表面化した。8月2日には政府債務残高が法定上限に接近したが、議会の要求に妥協して危機を回避した。
10年中間選挙でオバマ民主党は大敗し、米国議会は日本と同じ「ねじれ」のなかにある。オバマ大統領は今後10年間で4兆ドルも財政赤字を削減する方針を表明し、景気対策による経済浮上を誘導できない状況に置かれている。米国経済は依然として9%前後の高失業率にあえぐとともに、企業の人件費削減がもたらした所得格差拡大が社会問題となっている。労働者の不満が鬱積して反格差デモが拡大している。このなかで、オバマ大統領は米国の輸出を5年で倍増させるという計画を提示した。
米国の米国による米国のためのTPP
9月21日の日米首脳会談で、オバマ大統領は日本のTPP参加を強く要請した。米国報道官は辺野古移設問題を強調したが、実際にオバマ大統領が迫ったのはTPP問題だった。
日米の工業製品関税率は極めて低く、工業製品輸出入の関税率撤廃による影響は小さい。しかし、農産物関税が撤廃されれば、日本農業が壊滅的影響を受けることは明白だ。
TPPは、単に関税率を撤廃するだけでなく、各国の制度や規制を変更する点に特徴がある。米国は米国産の牛肉や自動車、農産物の輸入を妨げている日本の諸規制撤廃を狙っている。また、日本に混合診療を導入し、民間医療保険商品を販売しようと準備している。さらに、米国の弁護士、会計士、税理士の日本での活動拡大まで要請している。米国はTPPで21分野にわたる諸制度・諸規制変更の要請を主導しており、米国業者の日本市場での活動拡大を狙っている。日本の諸規制の緩和は、国民の生命、安全、環境の劣化を招くもので、外圧によってこれらが強制的に変更されることは、江戸末期の不平等条約の焼き直しと言える。
日本にTPPが突然登場したのは昨年10月だ。昨年6月、米国は対米自立の気配を示す鳩山─小沢民主党政権を打倒して、米国傀儡の菅直人政権を樹立した。菅直人氏は昨年4月のG7会合の際にアーリントン墓地を訪問し、米国への忠誠を誓ったと見られる。この菅直人氏が米国の指令に従って、11月APEC横浜会議で、何もわからないまま「平成の開国」のキャッチコピーを添えて日本のTPP参加方針を提示した。
日本は自由貿易体制を推進すべき立場にある。しかし、日本の関税率は全品目、農産物のいずれにおいても十分に低く、日本の国益にマイナスであり、中国、インド、韓国、インドネシアが入っていないTPPに日本が参加する意味はない。TPPはアジアに足場のない米国が、アジアの成長に関与するために、日本を引き入れて影響力を持たせようとするものだ。
野田佳彦氏がTPP論議を指示したのは10月10日だ。日本の命運を左右する重大問題に対する結論を1ヵ月で求めるのは拙速以外の何物でもない。民主党PTでは反対論が優越し、提言書にも明記された。日本国憲法は、「国政は国民の厳粛な信託による」ものと規定しており、国民と国会を無視して、首相が独断で決定して対外発表するのは、憲法擁護義務違反である疑いが濃厚だ。
民主主義のプロセス、国民主権の大原則を無視して暴走する野田佳彦内閣の一刻も早い退場が求められる。外来種の売国どじょうを早期に駆除しなければ、日本の生態系全体が破壊されてしまう。
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