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Hollywood Tease
クラウゼビッツは「戦争論」において、近代戦は純然たる営利であると述べています。つまり戦争は経済活動の一環であり、自己増殖を求める資本の循環運動に過ぎないという論理です。この前提において、偶発戦は存在しません。全ての紛争は経済合理を目的としたシナリオから発生する人為的現象であり、地球的規模の壮大なヤラセと言えるわけです。
米国が建国以来かかわってきた戦闘を検証すれば、その度毎に、金融、工業、エネルギーなどおおよそ全産業領域において莫大な利潤をもたらしてきたことは語るまでもありません。むしろ経済本質は絶対的に軍需そのものにあります。
9.11を契機に勃発したイラク・アフガン戦争において、軍産複合体あるいは石油メジャーの出自であった主要閣僚らが、復興政策により莫大なストックオプションを得たことは周知のところです。戦争によって有効需要を奮起し、乗数効果を創出するという米国定番の経済スキームであり、10ヵ年刻みの公共事業計画と言っていいでしょう。
2棟の高層ビルが爆破倒壊された派手な映像は、ヴァーチャル資本主義の虚構性を反映する極めて象徴的なシーンでした。このイデオロギーにおいては、大量殺戮すら付加価値の生産手段でしかありません。エスタブリッシュメントは衆愚の妄動を周到にシミュレーションし、開戦へむけて世論誘導をおこない、まんまと自国と他国の社会資本の収奪に成功したわけです。
マクロ的に考察するならば、現在は紛れも無く多国籍企業が世界を単一市場へフォーマット化する端境期にあります。TPPが提唱する自由貿易という言葉は美しく響きますが、その本質が社会弱者を抹殺し、伝統社会を崩壊させるトラップであることは史例が証明しています。
敷衍すればTPPは事実上の国家主権の移譲要求であり、日本国が連綿と築いた全権益の放棄を迫った「ハルノート」に等しいわけです。圧倒的な軍事力を背景に交渉へ臨む恫喝外交と見なすべきでしょう。我々が眼前にしているものは、覇権国家が自国経済の行き詰まりを他国市場の侵略により解消するという、歴史原則のエピファニー(顕現)に過ぎません。
民衆はいつの時代でも愚かです。アドルフ・ヒトラーは回顧録において、「忘れやすく感情的かつ女性的に物事を考え、複雑な思考よりも単純なスローガンを好む」という文言でこれを洞察しています。換言するならば、統治の普遍原則とは、情報による民衆の衆愚化であり、逆説的に既得権益者の絶対性は、知識の寡占によって維持されてきたわけです。
自分自身も編集長として○日新聞社の補完媒体の製作に関っていたのですが、既に詳述したとおり「購読者の知的レベルに合わせ、低劣なコンテンツに徹底しろ」という至上命題が課されていました。これは全てのマスメディアに通低する内在的論理であり、あらゆる媒体の本質が統治ツールである一証左と言えるでしょう。あらためて元製作者として警句を発しますが、流布される情報は常に知力の退行と思考の剥奪を目的としています。
認知支配とは陰謀論者の妄想や錯誤ではなく、紛うこと無き世界のリアルです。3.11以降さらに統制は加速され、原発事故も社会資本配分も対外交渉も全てはブラックボックスと化しています。直言すれば、国内外の支配勢力が年金、預金、保険、医療の収奪へむけて最終調整に入るフェーズにありながら、個々はメディアのシミュラクラ(擬似像)に幻惑され、生存基盤の喪失に直面していることすら気づいていないわけです。
我々は搾取者に翻弄されるだけの無力な存在ですが、むしろこの世界は、資本と暴力が対構造化した社会的DNAによって紡がれる、狂騒な現象の連続にすぎないのかもしれません。
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