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2011年11月22日 (火)
政府版「日本の再生」検討国家戦略会議は無駄の塊
国家戦略会議が第2回会合を開いた。
国家戦略会議を、2011年10月23日の閣議決定をもとに理解すると、
・税財政の骨格や経済運営の基本方針等の
国家の内外にわたる重要な政策を統括する司令塔
・政策推進の原動力
の役割を担う。
具体的には、
・総理のリーダーシップの下、産官学の英知を結集し、重要基本方針の取りまとめ等を行う
・国の未来への新たな展望を提示するため、新時代の中長期的な国家ビジョンの構想を行う
ことがミッションとされる。
議員メンバーは、
首相 官房長官 国家戦略相 総務相 外務相 財務相 経産相
日銀総裁
日経センター理事長 国際協力機構理事長 連合会長
経済同友会代表幹事 日本経団連会長
の13名である。
11月21日に開かれた第2回会合では、
「日本再生の基本戦略の基本的な考え方」が政府から示された。
私は個人の見解として『日本の再生』(青志社)を上梓し、
「真の日本再生プラン」を提示したが、政府も遅ればせながら、
「日本再生」について検討を始めるということらしい。
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会議の特徴として、まず、会議のメンバーを見てみよう。
外務相、国際協力機構理事長が含まれているのは、外交を論じるからなのだろう。
戦略会議が、
「税財政の骨格や経済運営の基本方針等の重要な政策を統括する司令塔」
の役割を担うからには、経済政策の専門家と経済の具体的な利害関係者が集結される必要がある。
ところが、実際に、この視点からメンバーとされたと考えられるのは、
日経センター理事長、連合会長、経済同友会、日本経団連の4名だけである。
閣議決定文章には「産官学の英知を集め」とあるが、政府議員が「官」の代表ということなのだろう。「産」には財界2団体代表、「学」は日経センター理事長一人という状況だ。
この3名なら完全に制圧できると、財務省が考えたのだと推察される。
経済運営の基本方針を統括する指令塔ならば、当然、広く日本経済全体の利害関係者をメンバーとして加える必要がある。
財界では中小企業の代表者がメンバーから外されている。財界から2名参加させるなら、1名を大企業、もう1名を中小企業を代表する人物とするべきことは当然だ。
労働界の代表者も大企業労働者の代表だけである。中小企業・非正規労働者の代表、さらに消費者の代表を加えるべきだ。さらに、産業の代表者としては農業代表の人物が起用しなければ、極めて重要な農業の意思が反映されない。
経済学者が1名しか入っていないが、少なくとも高い見識と学識を持つ、御用学者でない2名の学者が加わるべきだ。
中小企業経営者・労働者、農業関係者、消費者代表がメンバーに組み入れられていない点がポイントである。
政府が提出した、
「日本再生の基本戦略の基本的な考え方(論点整理)のイメージ」
「日本再生に向けた検討課題について」
という資料を見ると、この会議は、会議が始まる前に結論がすでに用意されていることが分かる。
「日本再生に向けた検討課題について」の表題がついた資料は枝野幸男経産相が提出した資料で、経産省の意図が示されているが、同時に、この資料には財務省の影がまとわりついている。
結論がすでに用意されているというのは、
(1)欧州の財政危機を活用して、この機会に復興増税、消費税大増税を強力推進すること
(2)原子力発電を活用しないと原油輸入金額が拡大して日本の対外収支が赤字になると強調して原子力発電を推進すること
(3)日本経済の問題点として、円高と空洞化をあげて、大企業への優遇策を正当化すること
(4)自由貿易推進が大事だとしてTPPを積極評価すること
(5)経済成長と財政健全化を両立させる政策は財政健全化であるとすること
が結論として準備されていることが手に取るように分かる。
初めから結論を用意しているのだろうし、事務局が取りまとめを書くのだから、巨大な時間と費用を注ぎ込む会議そのものは無駄以外の何者でもない。
財務省と経産省で取りまとめ文書を発表すればそれで済むことだ。
・・・・・
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