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小沢一郎、世界経済のリスクから増税拒否は明確 年末大政局もあり得る
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2011年11月22日 世相を斬る あいば達也
筆者は昨日のコラムで以下のように述べた。
≪……明らかに、「国民の生活が第一」とは似ても似つかぬ、既得権益御三家とのランデブー政権運営を認める事は出来ないので、現時点ではノラリクラリの意志表示に徹する手法を選ばざるを得ない。腹の中では、来年秋の民主党代表選に出馬、09年政権交代時の民主党を蘇らせる離れ業は不可能に近い事を知っているだろう。民主党Bに破壊された民主党と云う政党の現実を直視するしかなくなっている。もう、民主党の再生は困難だろう。此処まで菅・野田によって「国民の生活が第一」を土足で足蹴にされた以上、出直しは致し方ない選択だと思う。
TPPの実態が判明するに従い、反TPP圧力団体の団結は強くなるだろうし、党内の反TPP勢力の舌鋒も鋭くなる。まして、年内に消費税増税を党内で纏めようと云うのだから、本来であれば党解党を目指している政権のようにさえ見える。野田君の行動は、民主主義の基本である与党勢力の議席数を分割してでも、既得権益の御三家への恭順の意の方が優先すると言っているのと同義だ。「国民の生活が第一」もへったくれもない民主党に未練のない議員。或いは一定の起爆剤がないと到底選挙に勝ち残る目のない議員達は捨て身になるだろう。だからといって、一気に民主党を与党から引きずり降ろす議員数の離党は賢明ではない。少なくとも来年3月末の一審判決が出るまでは、野田に総理をさせておかなければならない事情がある。
筆者のシナリオに過ぎないが、政党助成金の対象になる新党を、小沢支持議員の離党とは判然としない枠組みで20〜40人程度の離党はあっても良いのだと思う。参議院でのネジレだけではなく、衆議院のネジレまで気にしなければならない国会運営において、TPPとか、消費税増税とか、生意気な事が言えない状況を作り、大震災の復旧と原発対策専用内閣に格下げするのが妥当な選択ではないかと思考する。≫
筆者の個人的希望と云うより、今までの流れから政局のシナリオを観測したのだが、もう一つの仮説を述べる事を忘れていた。それは小沢一郎が自らの公判に先立ち冒頭陳述した“司法への挑戦的声明”の部分にある。
『……今、指定弁護士が話されたような事実はありません。裁判長のお許しをいただき、ただいまの指定弁護士の主張に対し、私の主張を申し上げます。指定弁護士の主張は、検察の不当・違法な捜査で得られた供述調書を唯一の根拠にした検察審査会の誤った判断に基づくに過ぎず、この裁判は直ちに打ち切るべきです。百歩譲って裁判を続けるにしても私が罪に問われる理由はまったくありません。なぜなら、本件では間違った記載をした事実はなく、政治資金規正法の言う虚偽記載には当たりませんし、ましてや私が虚偽記載について共謀したことは断じてないからです。また本件の捜査段階における検察の対応は、主権者である国民から何の負託も受けていない一捜査機関が、特定の意図により国家権力を乱用し、議会制民主主義を踏みにじったという意味において、日本憲政史上の一大汚点として後世に残るものであります。以下にその理由を申し上げます。……』
『……なぜ私のケースだけが単純な虚偽記載の疑いで何の説明もなく、突然現行法の精神と原則を無視して強制捜査を受けなければならないのか。これではとうてい公正で厳正な法の執行とは言えません。したがってこの事例においては、少なくとも実質的犯罪はないと判明した時点で捜査を終結すべきだったと思います。それなのに、おととし春の西松事件による強制捜査、昨年初めの陸山会事件による強制捜査など、延々と捜査を続けたのは、明らかに常軌を逸しています。この捜査はまさに検察という国家権力機関が政治家・小沢一郎個人を標的に行ったものとしか考えようがありません。私を政治的・社会的に抹殺するのが目的だったと推認できますが、明確な犯罪事 実のその根拠が何もないにもかかわらず、特定の政治家を対象に強制捜査を行ったことは、明白な国家権力の乱用であり民主主義国家、法治国家では到底許され ない暴力行為であります。……』
『……それ以上に、本件で特に許せないのは、国民から何も負託されていない検察・法務官僚 が土足で議会制民主主義を踏みにじり、それを破壊し、公然と国民の主権を冒とく、侵害したことであります。おととしの総選挙の直前に、証拠もないのに検察当局は捜査・逮捕権という国家権力を乱用して、私を狙って強制捜査を開始したのであります。衆議院総選挙は、国民がみずから主権を行使して、直接、政権を選択することのできる唯一の機会にほかなりません。とりわけ、2年前の総選挙は、各種世論調査でも戦後半世紀ぶりの本格的な政権交代が十分に予想された特別なものでありました。そのようなときに、総選挙の行方を左右しかねない権力の行使が許されるとするならば、日本はもはや民主主義国家とは言えません。議会制民主主義とは、主権者である国民に選ばれた代表者たる政治家が自由な意思により、その良心と良識に基づいて、国民の負託に応え、国民に奉仕する政治であります。国家権力介入を恐れて、常に官憲の鼻息をうかがわなければならない政治は、もはや民主主義ではありません。日本は戦前、行政官僚、軍部官僚検察・警察官僚 が結託し、財界、マスコミを巻き込んで、国家権力を乱用し、政党政治を破壊しました。その結果は、無謀な戦争への突入と悲惨な敗戦という悲劇でした。……』
『……東日本大震災からの復興はいまだに本格化できず、東京電力福島第一原子力発電所の事故は安全な収束への目途すら立たず、加えて欧米の金融・財政危機による 世界恐慌の恐れが目前に迫ってきている時に、これ以上政治の混迷が深まれば、国民の不安と不満が遠からず爆発して偏狭なナショナリズムやテロリズムが台頭し、社会の混乱は一層深まり、日本の将来は暗たんたるものになってしまいます。そうした悲劇を回避するためには、まず国家権力の乱用を止め、政党政治への国民の信頼を取り戻し、真の民主主義、議会制民主主義を確立する以外に方法はありません。まだ間に合う、私はそう思います。裁判長はじめ裁判官の皆様の見識あるご判断をお願い申し上げ私の陳述を終えます。ありがとうございました。』
この小沢の自らの公判に先立ち行われた冒頭陳述をあらためて読み直してみると、“裁判官よ!裁判をやめろ。百歩譲っても、さっさと無罪判決を出し、俺に政治をさせろ”と主張している。悪意に取れば、裁判所を恫喝している。(笑)善意に取れば、まさに国難の時に民主主義を踏みにじる国家権力によって日本が捻じ曲げられるのを座死はしないぞ!と表明している。
以上の司法に挑戦する小沢一郎の捨て身の声明を考慮に入れて、現在の民主党政権を考えると、最後まで小沢が捨て身で日本の行く末を考えている可能性も捨てきれない。つまり、日本が自らの裁判の成り行きを待っていられない状況になりかけている、と判断した場合である。その場合には、年内に捨て身の“新党立ち上げ”と云うシナリオも考慮しなければならない。TPPは批准まで相当な時間を要し、待ったなしの話ではない。しかし、原発の国家主導の終息措置、国内法だけで国民生活を崩壊させる消費税増税は断固拒否の姿勢だ。しかし、野田総理は景気に左右されず断固実行すると主張している。12月中旬までに、財務省と野田が増税の旗を降ろせば別だろうが、その気配がない場合、捨て身の“国民生活党”立ち上げも充分にあり得る。此処まで来ると、民主党の蘇生は不可能だと小沢は思っているだろうから、自らの裁判の行方を待たずに行動する可能性もシナリオに入れておく。
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