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「TPP問題に関する、小沢と田原の対談内容」
田原: この間13日に野田総理がハワイで、いわゆるTPPで参加すると言ったのか、あるいは各国の協議に参加か・・・極めて曖昧なんですね。だけど新聞は一面トップでドーンと「交渉参加」とうたった。日本が参加することがきっかけになったように、カナダもメキシコもフィリピンも、もちろんベトナムやマレーシアも参加するという方向へ行き、中国まで慌てに慌てたと。私は野田さんはもっと自信を持ってりゃいいと思うんだけど、帰ってきて国会で何を言ってんだかさっぱりわかんない。参加するんだかしないんだか曖昧だし、アメリカ側、つまりオバマさん側が言ったことを「違う」と言いながらアメリカに訂正も要求してない、訂正もしてない。何でこんなに曖昧で自信がないんだろうと。ここをちょっと小沢さんにお聞きしたい。
小沢: 今度のことで、野田さんがどうこうって個人的なことを言うわけじゃないんですが、今までと同じようないわゆる「使い分け」をしてるんですね。
田原: 使い分け?
小沢: 使い分け。官僚、特に外務官僚のね。要するにアメリカへしゃべることと国内で言うことを、ちょっと違ってしゃべってるわけですね。
田原: そうなんだ。あの人(=野田総理)元財務大臣だし・・・そうすると財務官僚に言われたままに言ってるんだ。
小沢: 外務(省)のほうでしょうね、担当するのはね。だけどもこういうやり方はずっと以前からなんですよ。
■TPP交渉参加議論「アメリカにはアメリカの思惑がある」
田原: 日本は、あるいは野田さんは・・・。
小沢: 僕がアメリカとの交渉に行った時も、この使い分けにアメリカはものすごく怒ってるわけです。目の前では皆いいようなことを言って、国内向けではいろいろ問題があるからといって、また違う言い方をするという。このやり方はアメリカからも信用をなくすし、国内的にもいま田原さん仰ったように「一体どっちなんだ」ということで国民から信用を失うし、私は本当に今までと同じようでよろしくないなと思ってます。野田さんがやるというなら、もう「やる」とはっきり言っちゃえばいいんですよね。信念として。
田原: 今までアメリカと日本を使い分けてきたのは、自民党ですよね。ずっと自民党政権。野田さんは民主党(政権)になっても自民党と同じことをやってるんですか。
小沢: だから役所なんですね。
田原: 役所がね。
小沢: 役所なんです。基本的に事なかれ(主義)ですから。そしてアメリカの言うことは聞く以外しょうがないという観念でおりますから、アメリカとの話の時にはアメリカにいいようにしゃべる、しかし日本でそのまま言うとどうも具合悪いなと思う時は変えてしゃべると。僕はこれが一番良くないと思いますね。
田原: 実は、僕はそこを野田さんのわりと近い人に聞いたの。何で曖昧なんだと。さっき小沢さんが言ったように、使い分けてるんじゃないかと。何で使い分けるんだと聞いたら、やっぱり日本では使い分けないと具合悪い、怖い人がいるって。誰と言ったら小沢さんだって。
小沢: いえいえ、そんなことないです(笑)。
田原: 要するに、もっと小沢さんの前に、日本では例えば前の農水大臣の山田(正彦)さんとか、それから今の鹿野(道彦農林水産大臣)さんたちが、特に山田さんが中心になってTPP反対運動、民主党でも100何人も運動してますね。だから山田さんや鹿野さんたち、反対の人たちを刺激するのが怖い。だから向こうではアメリカにはちゃんと言っても・・・ちゃんとかどうかわかんないけど。日本では使い分けてんだと言うんですよ。そうですか?
小沢: そうだと思います。常に。
田原: 山田さんたちが怖いんですか?
小沢: いや、怖いというか。山田さんとか何とかという個人個人の政治家というよりも、その背景のいろんな利害関係の団体やらいろんなものがありますから。
田原: 農協とかね。
小沢: 農協であれ何であれですね。
田原: 医師会とかね。
小沢: そういうものに対して、反発されるのはちょっと怖いから、どっちつかずの話ということになっちゃうんですね。これは非常に良くないと思います。
田原: ところが、その良くないのはね、やっぱり本当に怖いのは山田さんや鹿野さんじゃなくて、小沢さんだっていうんですよ。
小沢: いや、はは。
田原: 小沢さんはTPPに賛成ですか、反対ですか。
小沢: TPPは表の顔と裏の顔と二面持ってるんですよ。
田原: そこ来た。うん。
小沢: 自由取引、自由貿易、これは誰も反対する人はいないし、日本はそれで利益を得てるんですからいいことなんです。ただ、このTPPというのを強く主張してきたのはアメリカでしょう? アメリカにはアメリカの思惑があるんですよ。
田原: ほう。
小沢: ですから、アメリカときちんと話さえすれば、これは解決する問題なんですよ。
田原: うん。
小沢: そこをきちんと言えないと、おたおたあたふたという話になっちゃうんで。そういう意味ではアメリカでも、農業問題でも、アメリカはアメリカで国内でもいろんなことを持ってるんですよ。
田原: 持ってますよ。
小沢: それからアメリカの自動車業界が反対したとかって伝えられてるでしょう? だからアメリカでもいろいろ議論があるんですよ。
田原: だって、もしTPPが決まって関税障壁がなくなったら、日本の自動車は関税なしでドーンと行きますからね。向こうの業者は怖いですよね。
小沢: あらゆるものがね。ですから、本当に完全にフリーにしちゃってどっちが得かということはわかんないわけです。アメリカも自分に都合の悪いところはフリーにしたくないし。そういうところはそれぞれの国が国益と国民を抱えてるんですから、事情はいろいろなんです。だから話し合いができるんですよ。
田原: ということは、使い分けていいんだということですか?
小沢: いえ、使い分けてじゃなくて・・・。
田原: 野田さんがアメリカに言うことと日本の国内に言う時は使い分けるわけですね。
小沢: いや、それはいけないと言ってるんです。
田原: どうすりゃいい?
小沢: それはきちんと正直に言えばいいですよ。アメリカと正直に議論すりゃいいんです。
田原: そう。何でできない?
小沢: だからそこがやっぱり・・・1つは官僚依存の体質がずっと続いてきてますしね。官僚は事なかれ(主義)ですし。アメリカの言う通りにしてたほうがいいという意識が強いですから。
田原: アメリカに対してはアメリカの言う通りにすればいいと。
小沢: ええ。
田原: それで日本で都合が悪ければ、言い換えればいいと。
小沢: え?
田原: いや、別のことを言えばいいと。
小沢: そうそうそうそう。
田原: 使い分ければいいと。
小沢: 日本の国内のいろいろな議論に対しては、ほどほどにうまく使い分けてしゃべればいい。
田原: ということは、官僚というのは日本の国民を馬鹿にしてるわけですね。
小沢: いや。馬鹿にしてると・・・。
田原: 国民なんて馬鹿だから、いい加減に使い分けても・・・。
小沢: だけど、それは官僚を責められないんですよ。
田原: ほう。
小沢: なぜかって言うと官僚は所詮スタッフですからね。決定する責任を持つ人じゃないんですよ。
田原: それは政治家が決定。
小沢: 政治家なんですよ。だから政治家が責任を持つということがはっきりすれば、官僚だってちゃんとしますよ。
田原: 野田さんは代表選挙に出たってことは、責任を持つ覚悟があるんじゃないですか。
小沢: ですけども往々にしてやっぱり、野田さんだけじゃないですけれども、役所に頼るという面が多くなっちゃうでしょう。それが、いろいろ今言われてるところなんですけどね。
(引用終わり)
結局「小沢が言っているのは、野田と違い、自分ならアメリカと交渉する力がある」と言っていて、TPP参加には反対している訳ではないのである。
如何に小沢と言えども、農産物で日本の農業が守れるほどの譲歩をアメリカ相手に出来ると思っているのであろうか。
医療保険制度においても、アメリカ様式を排除できると思っているのであろうか。
これ以外にも、金融、サービス、公共事業の外国籍企業の参入を止められると思っているのであろうか。
公共事業は、今後の我が国の雇用を確保すべき大きな分野であるのに、そこえ外国人労働者を入れるというのか。
我が国の疲弊を救うための施策を何処まで放棄するつもりであろうか。
自由貿易の我が国も利益を得ていると言っているが、そのことについては現状維持でも良いのではないか。
何故、今更、我が国の産業、福祉のシステムを歪なものに変えるだけの利益が認められるとでも言うのであろうか。
試算に拠れば、10年間で数兆円と言われているではないか。
TPPに片足踏み込んでおきながら、小沢なら、我が国の利益をアメリカから守ることが出来ると思っているのであろうか。
結果は見えている、野田ブタと50歩、100歩の違いを大げさに言うべきではないのである。
さらに、官僚共は悪くない、政治が彼等を指導出来ないことが問題であるなどと、官僚を擁護しているが、官僚の横暴は、そんな生易しいののであったろうか。
官僚組織の陰謀は、そんなものではなかったはずである。
自らを陥れている司法の横暴も、政治の指導不足と言うのであろうか。
もちろん理論的にはそれも、成り立つであろう。
現実は、どうかと言えば、トンでもないことである。
なのに、官僚を庇うものは何であるのか。
少なくとも、官僚に徹底的な責任を取らせることをするつもりはないのである。
小沢とは、人々が期待するようなずば抜けた改革の意思も、力もないことがはっきりとしている。
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