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TPPに賛成する小泉進次郎を軸とした政界再編の臭い  天木直人 
http://www.asyura2.com/11/senkyo122/msg/507.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 11 月 19 日 13:35:02: igsppGRN/E9PQ
 

TPPに賛成する小泉進次郎を軸とした政界再編の臭い
http://www.amakiblog.com/archives/2011/11/19/
2011年11月19日  天木直人のブログ


 11月11日の朝日新聞に次のような記事があった。

 すなわち、TPP賛成派の小泉進次郎議員が衆院議院運営委員会の委員
を差し替えられた。野田首相のTPP交渉参加表明に反対する谷垣自民党
の方針に従わない構えを見せたためだ、と。

 小泉進次郎議員は記者団に次のように語ったという。

 「(交渉参加は)拙速ではなく遅すぎる。自民党だったらもっと早く
決断して交渉の場で戦えた」

 「自民党が早期解散を言うなら、なぜ(野田)首相の判断を遅すぎると
言わないのか」

 そしてその小泉進次郎議員のTPP賛成論はさらに続く。

11月18日の読売新聞は次のように報じていた。

 小泉進次郎自民党青年局長は17日、自民党本部で講演し、谷垣総裁が
「米国と組み過ぎて中国やアジアをオミットするのは日本にとってよくない」
などと発言したことについて、「耳を疑う。鳩山前首相が掲げた『東アジア
共同体構想』とまったく同じ論法だ」と強く批判した、と。

 いくら小泉元首相の七光りといえども、なぜここまで一年生議員の小泉
進次郎がここまで強くTPP推進論を繰り返すのか。

 それははっきりしている。

 彼は小泉首相の時に米戦略国際問題研究所に引き取ってもらい、ジャパン・
ハンドラーのマイケル・グリーンを家庭教師よろしく対米従属を叩き込まれ
たからだ。

 そして小泉進次郎のかくも強いTPP推進論は、あたかも米倉弘昌経団連
会長が「自民党が復権した場合でも、今やっていることが足かせになったら
困るのではないか」と脅迫まがいの発言をしているのと符合する。

 そして財界は今でも小泉純一郎の食い扶持の面倒を見ているほど小泉父子
とは対米従属で一致している。

 そこに政界再編の臭いを感じ取る。

 小泉純一郎が親ばかを覚悟で息子を世襲議員にしたまではよかったが、
野党暮らしでは意味がない。

 そして今の自民党にとどまる限り小泉進次郎の将来はない。

 政権政党の議員にならない限り世襲した甲斐はない。

 今のままでは自民党の政権獲得は困難であり、たとえ政権をとっても長続
きする保証はない。

 安定政権の唯一の可能性は、自民と民主をTPP賛成(対米従属)と慎重
対米自立、アジア重視)の二つに割って、TPP賛成の対米従属「みんなの
党」を取り込んでTPP賛成政党で過半数をとることだ。

 それを財界、官僚、メディアが応援するということだ。

 そうなればTPP反対の自民、民主の議員たちは吹っ飛んでしまう。
もちろん小沢もだ。

 共産党、社民党、国民新党などは消えていく。

 公明党はいつもの通り政権政党と連立を組む。

 数合わせの雑魚議員は皆、ひれ伏してついてくる。

 私が小泉純一郎であればそう考える。

 もっともわかりやすい政界再編のシナリオである。

 

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コメント
 
01. 蒲田の富士山 2011年11月19日 13:46:01: OoIP2Z8mrhxx6 : GhmsvolsGM
政界がわかりやすくなって、とてもいいね。
俺は支持しないけどね。

02. 2011年11月19日 13:55:53: tSrfK2IuJE
いやいや、アメリカの共和・民主両党みたいな形だけ2大政党を狙ってるはず。

でも、どっちも対米従属なのだ。

明確に従米とそれ以外で分けて、公正な選挙をしたら従米派が負ける可能性大だからだ。

だから政界再編はなかなかうまくいかないよ。


03. 2011年11月19日 13:59:27: 44n0HPLndP
国会にせよ地方議会にせよ
世襲やら同族やらで
民主主義の劣化が行き着くところまで
行き着いてしまったようだ。

まともな、本来の国民、市民の代表を
有権者自身が選べる力がなくなってしまった。

また、本当の、真の代表を議員として選んでも
冤罪やら何やらなすりつけられて
起訴されるという、司法制度すら腐ってしまった。

どうして、この国は、
かつてのフランス革命のような
せめてニューヨークでの反格差社会、
反巨大金融資本デモのような
デモが起きないのかね。

横須賀も、米軍基地に迷惑をこうむりながら
どうしてあんな馬鹿議員、売国奴議員しか
出せんのかね。


04. 2011年11月19日 14:09:37: 8Tr3vKNvkM
横須賀は戦前から日本海軍の門前町でしょ。だから、何にもない田舎の半島
なのに戦前から東京駅への直通電車が走っていた。

日本軍が米軍に変わっただけで、何もない平和な街に米軍が押しかけてきた
沖縄とは違います。主要産業が「海軍」の街なんでしょう。

船乗りは商船でも血の気が多い。軍艦なら尚更(なので海軍では陸軍よりも
マナーを厳しくたたき込まれる訳だが)。そういう街を親子三代シマとしてきた
一族だものねえ。


05. 2011年11月19日 14:11:44: VakF4nKSH2

共産党一党独裁の中国が進めるASEAN+3よりは、自由主義国が中心になって進めるTPPの方がはるかに安全だ。

TPPを推進して自由主義国家が経済協力でルールを決め、ゆくゆくはそこに中国も参加させるという方策がもっとも安全だ。

共産党による一党独裁国家の中国は、これまでも外国企業に不当な要求を強要してきた。

経済提携の場で巨大なマーケットを引き換えに、中国のみが有利となるルールをゴリ押しされてはかなわない。

つまり中国主導のASEAN+3よりも、自由主義国が中心となるTPPを推進させ、それを広げる方が、自由主義国にとってははるかに有利なのだ。

小泉の主張は正しいのである。


06. 2011年11月19日 14:56:06: oXjyYrHR4I
05さんよ
 今時、ペテン師小泉に頼りたい・・?
 現在のアメリカは“自由主義国家”ではない。ニューヨークや全米に拡大している“反格差社会デモ”を見れば直ぐ分かる。“自由の女神像“の下の広場で踊れば、それだけで、即、逮捕される警察国家だ。
 TPPに参加すると“貿易が拡大”する?
アメリカのオバマは、「輸入を減らし輸出を増やす」と明言している。TPPで輸入が増えても、貿易が拡大するはずが無い。「ISD条項」でアメリカ企業に訴訟を起こされ、国家賠償が増大する。
しかも、年間500兆円の日本のGDPに比べ、わずか2700億円伸びるだけ。
中国のマーケットも「息切れ」しだした。
売国奴と一緒になって日本崩壊をさせたいのか!

07. 2011年11月19日 14:58:37: u3E6Ef3e1Q
>>05

「外国企業に不当な要求を強要してきた」のは中国だけだろうか?


08. 2011年11月19日 15:12:35: VakF4nKSH2
>>06
>」ヤ」ミ」ミに参加すると“貿易が拡大”する?

考え方が逆だよ。

参加しなければ、輸出は縮小する。
あたりまえだ。
TPPに参加しなければ、日本の商品だけが不当に高く販売されるわけだからね。


> 「ISD条項」でアメリカ企業に訴訟を起こされ、国家賠償が増大する。

なぜアメリカ企業に限定するのかね。
ISD条項は日本が結んでいる20以上のEPAにはすでに盛り込まれている。
それで外国企業が本当に儲かるなら、訴訟の嵐になっているはずだ。

ところが日本がISD訴訟で窮地に落ちたなどと言う話は聞いたことがない。

聞きかじり、知ったかぶりでISD条項におびえているだけではないの?
例えば、TPP反対派が真っ先に挙げるカナダ政府への訴訟の件は、TPP反対派によるミスリードだと指摘されている。

『TPP反対派が、ISD条項が治外法権に他ならないものであることを示すためによく例に挙げているのが、カナダ連邦政府を米国化学企業の現地子会社が訴えた事案です。

この子会社はメチルマンガン化合物(MMT)を製造していました。
1997年加連邦政府がMMTの流通を禁ずる新法を作ったところ、米企業がそれにより甚大な被害をこうむったとして2億5100万ドルの支払いを求めて加連邦政府を訴えました。

 この件は、同時並行でカナダ・アルバータ州が、新法が国内通商協定(AIT)に違反するとして専門委員会に提訴し、委員会での検討の結果、新法は国内通商協定に違反すると認定されました。

また、MMT自体については流通を完全に禁止する必要のあるような危険な化学物質ではないことも明らかになりました。この専門委員会の判断をカナダ連邦政府は受け入れ、翌年法律を廃止することになりました。それに伴い連邦政府は米社に仲裁費用と遺失利益として和解金1300万ドルを支払いました。

 これで明らかなように、カナダが連邦制という特殊な政体を採っていることから生じた政府の失策により、禁止すべきでない化学物質の流通を十分な検討もなしに誤って禁止したことが原因であり、ここから化学物質に対して十分な検討をせず規制を課すべきではないという教訓を引き出すなら分かりますが、TPP反対派の主張しているような「カナダ国内で禁止されている有害な化学物質を強制的に輸入させられ、かつ法外な和解金をむしり取られた」という表現はミスリーディングであることはいうまでもありません。』

http://blog.guts-kaneko.com/2011/11/post_582.php



09. 2011年11月19日 15:26:47: YyUUtKKvPo
>「(交渉参加は)拙速ではなく遅すぎる。自民党だったらもっと早く
>決断して交渉の場で戦えた」
>。ヨ自民党が早期解散を言うなら、なぜ(野田)首相の判断を遅すぎると
>言わないのか」

これは単なる自己保身のためでしかない。新自由主義政策の放棄=進次郎の政治生命の終わり、ということではないか。進次郎を中心にした政界再編なんて政治の劣化を招くだけで日本の為にはならない。ポピュリズム政治はこれ以上は不要だ。


10. 2011年11月19日 15:33:31: VakF4nKSH2
>>09
>進次郎を中心にした政界再編なんて政治の劣化を招くだけで日本の為にはならない。

なぜ、どういう根拠でそう断言できるのか

根拠もなく喚くだけでは説得力ゼロだ。


11. 2011年11月19日 15:57:01: 05UhnFBHRM
天木もやっと本性をむき出しにしてきた。こいつだけは言ってる事がでたらめ!!自分の意見なんて無い苛められると直ぐに強い奴になびく。
所詮元官僚・・・私利私欲の塊。

12. 2011年11月19日 16:45:29: YyUUtKKvPo
>なぜ、どういう根拠でそう断言できるのか

そんなことくらい自分で考えればいい。ガキじゃなんだから、できるだろう?


13. 2011年11月19日 17:07:47: VakF4nKSH2
>>12

つまり君は根拠を自分で説明できずに、喚くだけのバカだということだね。

了解。

YyUUtKKvPoはただのバカだということが立証されたわけだw


14. 2011年11月19日 17:56:39: v9I0GzB2Vc
この程度の青二才が政界再編の軸だと。

笑い話か。


15. 2011年11月19日 19:27:15: YyUUtKKvPo
>>つまり君は根拠を自分で説明できずに、喚くだけのバカだということだね。

天木氏の記事に対するレスに何でお前が噛みつかないといけないだ?”立証”とか”捏造”とか、”根拠”とか訳の分からない変な大言壮語を並べるだけでいい気になるなよ。こんなのはバカと紙一重だ。いい加減にしろ。


16. 2011年11月19日 20:01:08: VakF4nKSH2
>>15

君は自分が主張したことについて、その根拠を訊かれて説明することができなかった。

つまり根拠のない喚きをしただけであり、君は自分がバカだと言っているのと同じだ。
根拠もなく喚くだけのバカでは、小泉進次郎以下である。



17. 2011年11月19日 20:10:24: YyUUtKKvPo
>君は自分が主張したことについて、その根拠を訊かれて説明することができなか
>った。
>つまり根拠のない喚きをしただけであり、君は自分がバカだと言っているのと同
>じだ。
>根拠もなく喚くだけのバカでは、小泉進次郎以下である。

ここは、取り調べとか尋問とか論証をするところじゃないはずだぞ。上に投稿されている記事に対して意見をして何が悪い?主張の正当性がどうこうとか、知ったことか。


18. 2011年11月19日 20:19:52: jN15fNVdss
どうでぃえでも良いが山本五十七はおらぬか?
どうせオウムのサリン如き赤ちゃん犯罪では無く地球規模で
放射能巻き散らかした東京電リキの福一核爆発の責任者や、
利権で誘致した国会偽員、福島県恥痔、経産省計算官僚の売国
亡国バカや財務省の詐欺師どもを終結させ真珠湾卑怯奇襲攻撃
せよ!
日本中放射能まみれ糞まみれで日本酷眠はすべて癌死無駄死に
じゃ。
大日本低知能国糞奇せよ!真珠湾攻撃してデザートは鬼畜米酷に
よるB−50による東京に原爆投下かも?
日本の悪性癌細胞、霞ヶ関も永田も地図から消してくでぇ!

松本地図汚はコソ泥だが原発放射能撒き散らしのバカどもは
超悪質犯罪者でR。
オウムのやつらが死刑ならば東京電リキのバカども=死刑
経産省原発バカ=死刑、原始リキ不安員のバカ=死刑、原発推進
国会偽員=死刑、原始リキ村のバカども=死刑。

いずれも日本酷民の財産や生命を奪い、恐怖を与え続け、未だに
生活を脅かし続けて自らは過剰な税金を浪費し生存している。


19. 2011年11月19日 21:43:32: qOgiP96iTI
小泉の主張は正しい・・・あほ!へそが茶を沸かす!

小泉のしたことは次のとおり・・復習。絶対に消えない史実
・アメリカへの極端なまでもの隷属、売国奴の本領発揮
 日本人の魂を外国に売った男
・郵政民営化による郵政サービスの低下と郵政資産の私物化
・三位一体改革による地方の崩壊を進めた。
・医療制度改革による医療の崩壊を進めた。
・格差の拡大と貧困層の増加をさせた。
・日本を三等国に貶めた・・張本人(助手は売国奴竹中平蔵)


20. 2011年11月19日 22:15:45: 6Jrm2BkUkI
北と南、東と西、共和党と民主党、、、あたかも対立しているかのように見せかけて、実は一つの目的に向かって巧妙に国と国民を操る手法は昔から変わらないようです。

21. 2011年11月19日 23:12:29: GXXKNE7VKY
横須賀の民度は日本最低。朝鮮やくざを後生大事に守ってきた。横須賀住民に道徳はあるのか。口がうまくて面白くかっこいい奴なら中身なんか何だろうとお構いなしに投票するのか。それで日本国民に大迷惑をかけて平気なのか。反省して欲しい。
横須賀の皆さん今度進ちゃんに会ったらお宅の家系図見せてと言ってみたらどうか。先祖伝来の由緒あるもの見せていただけると確信する。図らずも公になったが菅の仕打ちをみたら嘘ペテン何でもありの伝統だ。最後っ屁も臭かった。奴婢頭となって奴婢を鞭うつのは得意だが両班には頭が上がらない。しかし近い将来奴婢は解放されていなくなるし奴婢頭はいらなくなると思います。文鮮明さんもお年だしいつまでも面倒は見てくれないだろう。後は両班さんが無理難題を持ってくるだけです。
清和会という会があるらしいがどうも日本にとって悪夢を運ぶ悪魔の会らしいですね。政界再編とは凌雲会といっしょになられるのですか。これは大変です。国民みんな心配で寝られなくなります。激しい鞭の音が今もしているのにもっと打たねば奴婢が働かないと考えられたのですか。

22. 2011年11月19日 23:21:07: nWQvA2ENyQ
 TPP交渉参加に関する論議が、世論のレベルでは「開国か、鎖国か」といった単純極まりない図式の中で進められていたのには、恐怖感すら感じました。

 まず、そもそも現在の日本は、鎖国などしていないのです。

 例えば全品目の平均関税率について見ると、日本は韓国はもちろんアメリカよりも低いのです。それどころか、農産物に限定しても、日本は韓国やEUより関税率が低い。もっとも、農産物の関税率の試算方法には複数あるので、一概には言えないようですが、それでも日本だけが世界の中で突出して高いと言うことはできません。

 それどころか、日本の食糧自給率(カロリー・ベース)は4割程度しかなく、小麦、大豆、トウモロコシはほとんど輸入に頼っているのですから、日本の農業市場は閉鎖的どころか、あけっぴろげに開かれてしまっています。むしろ、農業の関税が低すぎるという議論すらあってもおかしくないのです。

 そして、日本は言うまでもなくWTOに加盟しています。他国よりも多少遅れているとはいえ、EPA/FTAについてもペルーとの締結も果たし、その数は13の国と地域に達しました。これのどこが鎖国なのでしょうか。

日本・シンガポール新時代経済連携協定:2002年11月30日発効
日本・メキシコ経済連携協定:2005年4月1日発効
日本・マレーシア経済連携協定:2006年7月13日発効
日本・チリ経済連携協定:2007年9月3日発効
日本・タイ経済連携協定:2007年11月1日発効
日本・インドネシア経済連携協定:2008年7月1日発効
日本・ブルネイ経済連携協定:2008年7月31日発効
日本・ASEAN包括的経済連携協定:2008年12月1日より順次発効
日本・フィリピン経済連携協定:2008年12月11日発効
日本・スイス経済連携協定:2009年9月1日発効
日本・ベトナム経済連携協定:2009年10月1日発効
日本・インド経済連携協定:2011年8月1日発効
日本・ペルー経済連携協定:2011年5月締結、発効待ち

 しかも、TPPの交渉参加国と言えば、アメリカ以外は小国ばかりです。2011年7月現在、TPPにはシンガポール、ニュージーランド、ブルネイ、チリ、米国、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアの9カ国が交渉に参加しています。TPPにはヨーロッパはもちろん、中国も韓国も交渉に参加していません。

 世界第3位のGDP(国内総生産)をもつ経済大国であり、WTOに加盟し、13の国や地域とEPA/FTAを結んでいる日本が、どうしてTPPに参加しないと「世界の孤児」になるというのでしょうか。

 アジアは今後の成長センターであり、アジアの成長ををいかに取り込むかが、日本の成長戦略のカギである。政府、財界、そして多くの経済学者やコメンテーターたちが、このように論じてきました。

 この場合、成長するアジアとして重要なのは、何と言っても中国であり、ついでインド、あるいは韓国といった国々でしょう。しかし、TPPには、この3つの国のいずれも入っていません。

 試しに、現在、TPP交渉に参加している9カ国に日本を加え、これら10カ国のGDPのシェアを計算してみましょう。するとアメリカが約67%を占め、次いで日本が約24%、そしてオーストラリアが約4%、残り7カ国合わせても約4%にしかなりません。

 つまり、日米で約90%を占めるのです。アジアなど、ほとんど誤差に過ぎないような小さなシェアです。これでは、TPPによってアジアの成長を取り込むなどというのは、まったくの誇大妄想としか言いようがありません。

 要するに、日本が参加した場合のTPPとは、実質的な日米FTAなのです。「アジア太平洋」というのは名前だけだと言っても過言ではありません。

 しかも、TPP交渉参加国には、GDPに占める輸出額の割合が高く、国内市場の小さい国が非常に多いのです。外需依存度が日本より小さい国は、アメリカしかありません。シンガポールやマレーシアに至っては、GDPより輸出の規模の方が大きいほどです。

 つまり、TPP交渉参加国に日本を加えた10カ国の中で、日本が輸出できる市場は、実質的にアメリカだけなのです。そして、この10カ国の中のほとんどのアジア太平洋諸国の成長は、輸出に大きく依存しています。しかも、TPP交渉に参加しているアジア太平洋諸国にとって、この10カ国の中における有力な輸出先は、アメリカと日本なのです。

 TPPによって「日本がアジア太平洋の成長を取り込む」などというのは、悪い冗談です。実態は、その反対に、アジア太平洋諸国の方が、日本の市場を取り込みたいという話なのです。


23. 2011年11月19日 23:23:33: nWQvA2ENyQ

 もし将来、中国と韓国がTPPに参加したら、日本はTPPに参加することでアジア太平洋の成長を取り込むことができるようになるのでしょうか。私は、この2国の参加の可能性はかなり低いと思います。

 まず中国から見てみましょう。中国はリーマン・ショックに端を発した世界不況以降、人民元を安く維持し、輸出を拡大することで成長しようとしてきました。このため、アメリカは、中国の為替操作を激しく非難し、人民元の切り上げを求めています。

 しかし、そうすると外需依存度の高い中国の景気に悪影響が及ぶので、中国はアメリカの要求を拒否しています。このいわゆる人民元問題は、米中両国間で大きな懸案となっています。

 つまり、中国は自国の輸出に有利になるように為替を操作している国なのです。ですから、FTA(自由貿易協定)以前の段階で、米中関係はつかえてしまっているのです。自国の利益を利己的に追及するために為替を操作している国が、高度に進んだ自由貿易のルールであるTPPに参加するとは、とても思えません。実際、内閣官房の資料を見ても、中国がFTAを締結している国は少なく、しかもASEANのうちの1カ国のタイと、ニュージーランド、チリ、ペルーといった小国ばかりなのです。

 では、韓国については、どうでしょう。韓国はアメリカとのFTAに合意しています。韓国は、複数国間による急進的な自由貿易協定であるTPPよりも、2国間で交渉するFTAの方が有利であると考えており、それゆえ、TPPではなく、米韓FTAを選択しているのです。ですから、韓国もTPPには参加しそうにないと考えてよいでしょう。もっとも、仮に韓国がTPPへの参加を決めたとしても、それは韓国が大きな戦略ミスをしたというにすぎず、日本が追従しなくてはならない理由にはなりませんが。

 中国と韓国がTPPに参加しそうにないということは、実は、政府もうすうす分かっているようです。それは、内閣官房の資料にある「経済産業省試算」を見ると分かります。この試算では、「日本がTPP、EUと中国とのEPAいずれも締結せず、韓国が米国・中国・EUとFTAを締結した場合」の経済損失を計算しています。

 しかし、これはいかにも不自然ではないでしょうか。経済産業省は、なぜ日本についてはTPP、韓国についてはFTAで計算しているのでしょうか。

 普通は、「日本がTPPを締結せず、韓国がTPPを締結した場合」、あるいは「日本がFTAを締結せず、韓国がFTAを締結した場合」というように、日韓で条件を揃えて、試算を行いそうなものです。けれども、そうはしていません。その理由は明らかです。政府も、韓国がFTAを選択し、TPPを選択しないであろうと見込んでいるということなのです。

 中国と韓国が参加しそうになく、日米でほとんどのシェアを占めるTPPにおいて、日本はどうやってアジア太平洋の成長を取り込むというのでしょうか。

 内閣官房の資料によれば、TPP参加の意義の一番目がGDPの増加となっていますが、次に挙げているのが、「国を開く」という強いメッセージ効果であり、それによって、「日本に対する国際的な信用及び関心の高まり」があるとしています。

 こんなせこい理由が、二番目に来ているのには驚きました。この程度のメッセージ効果のために、TPPに参加するというのでは、犠牲になるかもしれない農家の方々にとっては、たまったものではありません。

 しかも、もっと本質的な問題なのは、「国を開く」というメッセージは、日本のイメージをよくするどころか、逆に悪くし、日本の交渉上のポジションも悪化させるということです。なぜなら日本の平均関税率は諸外国と比べても低い方であり、その意味で、国はすでに開かれているからです。

 それにもかかわらず、日本が「これから、国を開きます」と自分から宣言するとしたら、世界の国々はどう思うでしょうか。「何をわけの分からないことを言っているのだろう」と首をかしげるでしょう。あるいは、「そうか、日本はこれまで国が開かれていなかったのか。高関税で守られた保護主義的な国だったのか」という印象を抱く、あるいは抱いたフリをするでしょう。つまり、日本のイメージが不当に歪められてしまうのです。

 しかも、日本が保護主義的な国だという印象をいったん外国に抱かれてしまうと、今度は、TPP交渉において、相当譲歩しなければ、この閉鎖的という印象は払拭できません。さらに、TPPがどんなに不利なルールになろうとも、「日本は閉鎖的な国である」というメッセージ効果を恐れる日本は、交渉から離脱できなくなってしまうでしょう。

 さらにまずいのは、関税率が低いのに「国を開きます」と宣言すれば、日本が開放すべき関税以外のもの、すなわち非関税障壁だということになるだろうということです。非関税障壁には、社会的規制、安全規制、取引慣行、果ては言語や文化まで、外国企業が日本市場に参入する際に面倒だと思うものすべてが含まれます。食に関する安全規制、環境規制、あるいは労働規制が厳しすぎるだとか、保険制度や医療制度がアメリカとは違うだとか、外資による参入が少ないのは取引慣行が不透明だからだとか、挙句の果てには、使用言語が英語ではないのが障壁だとか、ありとあらゆる因縁をつけられかねません。しかし、関税が既に十分低いのに、自ら「国を開きます」と言った以上は、必ず、非関税障壁の撤廃という形で落とし前をつけさせられることになるでしょう。我が国の安全上必要な規制や固有の慣習や文化まで放棄することを迫られるかもしれないのです。いや、下手をすると、日本政府は自分から言い出した「開国」の実を示すために、外圧がなくとも、自国の規制や文化を自ら進んで放棄しようとすらしかねません。

 そのような理不尽な市場開放で最もありそうなのが、対内直接投資に関する規制緩和です。日本の対内直接投資残高対GDP比率は4%程度であり、他の先進国と比べても低い数値です。もっとも、日本は世界最大の対外純資産国である以上、今はデフレで資金需要がなく、カネ余り状態にあるので、そもそも対内直接投資を促進する必要などありません。にもかかわらず、この対内直接投資の少なさが市場の閉鎖性を示す証拠として喧伝され、資本市場の規制緩和が進められる可能性があるのです。

 世界金融危機を経験したばかりだというのに、国際的な資本移動を規制するのではなく、それを促進しようなどというのは、まったく性懲りもない愚かな所業です。しかし、TPPに参加した日本がそのような方向に進むのを心配するのは、あながち杞憂とも言い切れないのです。2011年1月、ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツら257人の経済学者が連名で、アメリカのクリントン国務長官やガイトナー財務長官らに宛てて、ある意見書を提出しました。それは、アメリカが投資・貿易協定進めている資本移動の自由化が、金融危機を防ぐための政府の権限を弱めるものであることに対して懸念を表明するものでした。

 TPPが、国際的な資本移動を過度に自由化してしまう可能性は、現実のものとしてあるのです。日本の「開国」宣言は、そのお先棒を担ぐものとなりかねません。

 要するに、「国を開く」というメッセージをアピールすることは、TPP交渉における日本の選択の幅を著しく狭めてしまうことになるのです。ゲームが始める前から、自分の立場を不利にするメッセージを発することは、外交戦略上、極めて愚かな行為と言わざるを得ません。


24. 2011年11月19日 23:26:05: nWQvA2ENyQ

 内閣官房の資料は、「TPPがアジア太平洋の新たな地域経済統合の枠組みとして発展していく可能性」があり、「TPPの下での貿易投資に関する先進的ルールが、今後、同地域の実質的基本ルールになる可能性」があると指摘しています。

 しかし、その可能性はかなり低いと言わざるを得ません。なぜなら、中国と韓国がTPPには参加しそうにないからです。その上、もし日本が参加しなければ、日中韓が参加しない貿易協定となります。それでは、アジア太平洋の新たな地域経済統合としての枠組みには発展せず、同地域での実質的基本ルールにもなり得ないでしょう。

 内閣官房の資料は、「TPP交渉への参画を通じ、できるだけ我が国に有利なルールを作り」と指摘しています。確かに、ゲームに参加しなければ、ルール作りもさせてはもらえないでしょう。しかし、日本がTPPに参加して自国に有利になるようにルール作りを主導できる可能性は、ほとんどありません。それは、TPP交渉参加国の顔ぶれを見ればわかります。2006年にシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国による経済連携協定(通称「P4」協定)が発行され、現在はこれにアメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアが加わり、9か国で交渉が行われています。

 そもそも、国際ルールの策定の場では、利害や国内事情を共有する国と連携しなければ、交渉を有利に進められません。多数派工作は、外交戦略の初歩です。ところが、TPP交渉参加国の中には、日本と同じような利害や国内事情を有する国はなく、連携できそうな相手がまったく見当たらないのです。

 まず、アメリカ以外の参加国は、日本と違い、外需依存度が極めて高い「小国」ばかりです。しかも、アメリカも輸出の拡大を望んでおり、これ以上、輸入を増やすつもりはありませんし、そうするための政策手段も持っています。つまり、TPP交渉参加国すべてが、今や、輸出依存国なのです。

 また、特異な通商国家であるシンガポールを除くすべての国が、一次産品(鉱物資源や農産品)輸出国です。マレーシア、ベトナム、チリなど、低賃金の労働力を武器にできる発展途上国も少なくありません。

 こうした中で、日本だけが一時産品輸出国ではなく、工業製品輸出国です。また、国内市場の大きい先進国として、他の参加国から労働力や農産品の輸入を期待されています。しかし、日本は深刻なデフレ不況にあるため、低賃金の外国人労働者を受け入れるメリットはありません。そんなことをしたら、賃金がさらに下落し、デフレが悪化し、失業者は増えてしまいます。そして農業については国際競争力が脆弱であるのは言うまでもありません。日本の置かれている経済状況だけが、TPP交渉に参加している国々とは際立って異なるのです。それどころか、むしろ、利害は相反すると言ってもいいでしょう。

 さて、日本は、いったいどの国と連携して多数派を形成し、自国に有利なTPPのルール作りを誘導することができるというのでしょうか。できるわけがありません。

 しかも、TPPのルールは、シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイによるP4がベースとなるものと考えられます。つまり、P4が今後のルール作りを制約するのであり、白地から策定されるわけではありません。そのようなハンディキャップを背負って、外需依存度の高い小国と一時産品輸出国を相手に、日本に有利なルールを作ろうというのは、あまりにも無謀というものです。

 TPPは、GDPのシェアで見ると実質的に日米FTAです。日本とアメリカ以外のGDPは、ごくわずかです。しかし、国際的なルール作りにおける一国の発言権は、経済力の大きさを必ずしも反映しません。ブルネイもチリもベトナムも、一国としての発言権を有しています。そして、TPPのルールが、自国の利益になるように働きかけます。これらの国々は、アメリカと声をそろえて農産品の市場の開放を求める一方で、自国の国内市場も開きはしますが、その市場規模は極めて小さいのです。

 TPP交渉参加国の実質的な輸出先は、アメリカと日本しかありません。そしてアメリカの輸出先は、ほぼ日本だけであり、日本の輸出先も、ほぼアメリカだけです。しかし、そのアメリカには、輸入を増やす気は毛頭ないのです。

 このような関係から次のような状況が生まれ易くなると想像できます。まず、アメリカ以外の交渉参加国は、アメリカとの交渉が難航した場合、代わりに日本への輸出の拡大を目指すことになるでしょう。そしてアメリカの狙いも日本市場です。アメリカがごねれば、その時点で、全ての交渉参加国が日本市場をターゲットにするのです。

 ですから、私がアメリカなら、他の交渉参加国に対してさんざんごねた後で、こうもちかけるでしょう。「我々との交渉では譲歩してくれ。その代わりに、我々が日本市場をこじ開けるから、一緒にやらないか」。こうして、アメリカ主導の下、全交渉参加国が、日本に不利なルール作りを支持することになるのです。要するに、TPPのルール作りは、参加各国の経済構造から生まれた政治力学によって、アメリカ主導で進むように仕組まれているということなのです。

 TPPの交渉に参加したとたん、日本は、アメリカが主導する外需依存国・一時産品輸出国の連合軍に、完全に包囲されるでしょう。日本と同様に工業品輸出国である韓国は、それが分かっているからこそ、TPPではなく、アメリカとの二国間の交渉で勝負できる米韓FTAを選択しているのです。

 内閣官房の資料は、「逆にTPPに参加しなければ、日本抜きでアジア太平洋の実質的な貿易・投資のルール作りが進む可能性」などと書いて、危機感を煽っています。しかし、繰り返しますが日本だけではなく、中国も韓国も「抜き」なのです。

 逆に、中国と韓国がTPPに参加してから、その後で日本が参加した方が、日本に有利なルール作りが進む可能性がより高くなるというものです。中国は例によって、強力な外交力を発揮して、TPPに数々の例外措置を設けさせ、TPPのルールをよく言えば柔軟に、悪く言えば骨抜きにしてしまうでしょう。そうなれば、日本に有利なルール作りの余地も出てくるかもしれません。さらに韓国は、同じ工業品輸出国として、日本と連携してくれる可能性がないとも限りません。

 いずれにせよ、日本だけで、アメリカを先頭にした多くの農産品輸出国を相手にするよりは、中国と韓国がいてくれた方が、形勢が少しはましになるでしょう。TPPに早期に参加しない方が、かえってルールが有利になる可能性が出てくるということです。


25. 2011年11月19日 23:28:03: nWQvA2ENyQ

 内閣官房の資料は、「アジア太平洋の地域経済統合枠組み作りを日米が主導する政治的意義大」などと掲げております。しかし、TPPにおいて、日本がアメリカとともに、経済統合枠組み作りを主導することなど、できはしません。TPP交渉を主導するのは、間違いなく最大の大国アメリカです。

 アメリカは農産品輸出国であり、日本の農業市場の開放を望んでいますが、日本からの輸入の増加は望んでいません。日本が自国の農業市場を保護しようとする限り、日米の利害は相反しているのです。ですから、日本がTPP交渉において、自国に有利なルールを作ろうとしたら、アメリカと対立することは避けられません。しかし、今の日本は、アメリカに妥協せずに主張を押し通せるようなポジションにはないのです。

 日本の対米隷属はいつものことですが、最近、その傾向はより顕著にならざるを得なくなっています。なぜなら、尖閣沖における中国漁船の事件や、ロシア大統領の北方領土問題など、領土問題が深刻化しているからです。

 戦後の日本は、しばしば、安全保障問題を人質にとられて、通商問題でアメリカに対する妥協を強いられてきました。古くは、1960年代の日米の繊維交渉があります。日本からの輸出によって繊維産業が打撃を受けたアメリカは、日本に輸出規制をするよう求め、交渉の結果、1972年の沖縄返還の見返りとして、日本は繊維の輸出を自主規制することになりました。この交渉結果は、当時、「糸を売って縄を買った」と揶揄されました。その後の日米の貿易摩擦においても、陰に陽にと、安全保障の問題がからめられました。そして今もまさに、尖閣沖や北方領土において安全保障上の問題が発生するという事態に直面している中で、軌を一にして、TPP交渉参加問題が持ち上がっているのです。

 日本は、普天間基地移設問題でアメリカに借りを作っている上に、領土問題に対処するために、これまで以上に、アメリカに助けてもらわなくてはならない立場にあります。そして、そのような中で、弱腰外交が基本の日本があのアメリカに妥協せずに、自国に有利なルールを作ることができるなどと考える根拠がわかりません。

 内閣官房の資料は、TPP参加の意義として、「アジア太平洋地域の貿易・投資分野のルール作りにおいて主導的役割を果たすことにより、国際的な貿易・投資分野の交渉や、ルール作りにおける影響力を高め、交渉力の強化に貢献」することを挙げています。

 日本がTPPに参加して、「アジア太平洋地域の貿易・投資分野のルール作りにおいて主導的役割を果たす」ことは、ほぼ不可能ですので、TPPで、日本の国際的な影響力や交渉力は、まったく強化されないでしょう。

 それどころか、TPPに拘束されることによって、日本の国際的な影響力や交渉力は著しく低下する恐れがあります。それを的確に指摘するのは、田代洋一・大妻女子大学教授です。

 田代教授は、TPP交渉参加によって、すべての品目を自由化交渉対象とすることは、WTO交渉や、EPA/FTA交渉に影響を与えると主張しています。 

 WTO交渉では、食糧安全保障など、貿易以外の重要事項において配慮することが可能であり、日本はWTO交渉において「多様な農業の共存」を主張してきました。また、EPA/FTA交渉においては、自由化の例外品目を設けることが可能です。しかし、全品目を例外なく関税撤廃交渉の対象にするTPPの協議に参加していると、WTO交渉において非貿易関心事項への配慮を主張したり、EPA/FTA交渉において例外的措置を主張した時に、TPPにおける立場との矛盾が生じてしまいます。そのため、日本は、交渉上、不利な立場に追い込まれてしまうのです。つまり、TPPへの参加は、TPP以外の貿易交渉においても、日本が泳げる範囲を狭め、選べる選択肢を極端に減らしてしまうということです。

 「そのような立場に追い込まれても、まったく問題ない」と言えるのは、「あらゆる国との貿易関係においても、例外なき関税の即時撤廃が望ましい」という場合に限られます。つまり、原理主義的な自由貿易論者が正しい場合です。しかし、完全な自由貿易が望ましいなどということは、現実の世界ではありません。


26. 2011年11月19日 23:29:32: nWQvA2ENyQ

政府は、どうして無理な理屈を積み重ねてまで、TPP交渉への参加を急いだのでしょうか。

 その理由を示すヒントが、内閣官房の資料にあります。そこには、TPP参加の意義のひとつとして、2010年11月の「横浜におけるAPEC首脳会議の主要な成果」という文言があります。これがTPPの議論を急いだ理由なのです。

 おそらく政府は、2010年11月のAPECを前にして、めぼしい成果を見つけることができなかったのでしょう。何の成果もなく、何のメッセージも発しないで、単に各国首脳が集まっただけに終わった国際会議が、世論の批判を浴びるのは確実です。ただでさえ、「日本は海外に明確なメッセージを発信できない」とか、「日本は外交力がなく、国際会議での存在感がない」というのが、国際会議終了後のマス・メディアのお決まりの論評です。

 その上、2010年11月のAPECを前にして、尖閣沖や北方領土で領土問題が顕在化し、菅前政権の外交力が批判にさらされ、内閣支持率は急落していました。2010年11月のAPECをどういうオチにするのか。政府が焦っていたのは想像に難くありません。

 政府は、おそらく、2010年11月のAPEC開催地の横浜にちなんで「開国」をメッセージにしようと考えていたと思います。それは、幕末・維新のイメージを好む菅前首相の趣味にも合っていました。しかし、日本の関税率はすでに相当低いですし、10年以上にわたる構造改革のおかげで、関税以外の参入規制も、めぼしいものはほとんど残っていませんでした。そうなると、何をもって「開国」の実を示せばよいのでしょうか。おそらく、このような感じで悩んでいるところに、TPPという話が持ち込まれ、政府は「願ったりかなったり」とばかりに、これに飛びついた。そういうことではないでしょうか。

 こうして、TPPを「2010年11月の横浜におけるAPEC首脳会議の主要な成果」とすることそれ自体が、TPPの目的になってしまいました。TPPは、国際会議が成功したという形式を整えるために持ち出されたのです。もちろん、そんな目的を掲げるわけにはいかないので、「アジア太平洋の成長を取り込む」だの「国を開くというメッセージ効果」だの「アジア太平洋の地域経済統合の枠組みになる可能性」だのといった、強引な理屈が並べられたのでしょう。結論ありきで理由を後から付けるのでは、論理が苦しくなるのも当然です。

 結局、政府は、2010年11月のAPECでは、TPPについて明確な方針を打ち出せず、「情報収集を進めながら対応していく必要があり、国内の環境整備を早急に進めるとともに、関係国との協議を開始する」とするにとどまりました。さすがに1カ月では決められなかったのです。TPP交渉参加の最終的な方針は、当時、2011年6月をめどに出されることになりました。

 しかし、政府が、2011年6月に向けてTPP参加の是非をめぐる十分な議論を進めようとする様子はまったくありませんでした。政府が精力的に進めようとしている議論は、「どうやって反対派を黙らせて、TPP交渉参加という結論に持ち込むか」という戦術論だけです。政府は、「情報収集を進めながら対応」と言ってはいますが、結論に都合のよい情報しか、集めようとしないのは、目に見えていました。

 政府は、TPP交渉参加という結論ありきで、その結論に向かって、止まらなくなっていたのです。マス・メディアにおいても、TPP反対論は、農業関係者以外ではほとんど見当たりません。TPPには農業だけでなく、金融、サービス、人の移動など、危険な問題が山積しているのに、「自由貿易」「開国」といったムードだけで、話が進もうとしています。政府は、「政治のリーダーシップ」「政治の決断」の美名の下に、TPP交渉への参加を強引に決めてしまったのです。


27. 2011年11月20日 01:15:50: 1afZCcojHM
「党を分裂させたらいい」 みんな・渡辺氏が賛否明確にしない自民・谷垣氏を批判 
みんなの党の渡辺喜美代表は18日午前の記者会見で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉に関して
賛否を明確にしていない自民党の谷垣禎一総裁について
「一体、賛成なのか、反対なのか。国家の基本にかかわる問題で党内の意見が分裂しているんだったら、
もう政党そのものを分裂させたらいい」と批判した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111118-00000540-san-pol

正論だ。
自民党は分裂したほうがよい。

河野太郎も自民党で評論家みたいなことばかり言ってないで、
自民党を飛び出し、みどりの党を結党せよ!


28. 2011年11月20日 01:26:38: ZweQPcxPcY
あの時代に、小泉以外の総理大臣なら、もっとよかったのかしら?

自民党の他の人がなってたら、バラ色になっていたかの幻想は、どうしたらできるのだろう?

小泉がすべて悪い、新自由主義がすべて悪い。

ではなくて、どこが悪かったかを考え、いい部分は評価すべき。だと思うんだけどね。


29. 2011年11月20日 06:06:29: F2aL0uK8nn
>根拠もなく喚くだけのバカでは、小泉進次郎以下である

この文面では程度の差はあったとしても、小泉シンジロウもバカの一部と認めたように思えますよVak君?まあ親父のようにコネを使っても慶応に入れなくって、実力で関東学院大学だったけ?それさえも中退?ちゃんと卒業しているの?


30. 2011年11月20日 14:20:40: GXXKNE7VKY
>28
横須賀の方ですか。いい部分はなんですか。教えてください。
楽天、ライブドア、吉本、ストックオープションぐらいではないですか。
それに比して悪い部分はいくらでもありこの紙面では書ききれません。一番大きな問題は働いても生活できない社会になったことと自殺者が増えたことでしょう。
都会の公園はブルーテントだらけになりました。そして国をアメリカに売りました。40兆円も送金して円安にし銀行を痛めつけて株価を下げ日本のお金で日本を買ってもらい日本収奪システムを作ってもらいました。今でもそれが生きていますよ。円キャリートレードといういい名前が付いていたと思います。国民は何も知らず景気はいいと言いながら給料が上がらないなあと不思議に思ったぐらいで聞き逃していました。そしてある日突然国会でも日本はもはや金持ち国ではないと閣僚が言いだしました。バブル時代過ぎてもまだ余裕ありましたがあっと言う間に小泉竹中によって貧困率第2位の国になりました。国民は塗炭の苦しみを味わっています。あなたは勝ち組で優雅に生活なさっているのでしょう。おめでたい限りです。

31. 2011年11月20日 16:34:37: XNb0fq5Yis

谷垣総裁は、野党として存在を発揮できない、
民主党が「自民党か」して、攻めあぐねているのでは。
それで、
「米国と組み過ぎて中国やアジアをオミットするのは日本にとってよくない」
などと特色を出したいが、小泉進ちゃんに怒られた〜

まるで読売の渡辺恒雄会長とジャイアンツの清武代表の亀裂みたいだね〜
巨人がごたごたしていたら、菅野は日ハムに入るよ〜
自民がごたごたしていたら、小泉も新党に入るよ〜


32. 2011年11月20日 19:21:11: iQ3SnIOB6Q
22さん  その通りですね!

天木先生は、小泉の危険性を炙り出すために、逆説的表現で訴えているのだと思います。それにしても、官財政電の暴虐軍団が小泉進次郎を担ぎだす可能性はたしかに有りですね。   

政界再編を、今度こそ「国民の生活が第一…」を目ざす本物の政治家集団の増大へと、導く国民力を我々がもたなければならない。


33. 2011年11月20日 19:38:28: 0huCCn4zOU
そんな対米奴隷派と対米自立派で分けるようなマヌケな事するかね。
小泉以降の自民党が没落したのは、国民生活を省みず、財界やアメリカの利益だけを考えるようになって国民から見捨てられたという理由であって、小泉の息子を立てて極端な親米路線を進める連中だけを集めたって駄目でしょ。
だいたい一箇所に集めたら、その政党が下野したらそこで親米奴隷は路線終了だしね。

34. 2011年11月20日 19:46:31: iQ3SnIOB6Q
22〜26様のTPPの解説 大変勉強になりました!!
賢明な国民が、全くメリットのないTPP参加表明野田政権を、一刻も早く駆逐するべく立ち上がらないと、大変なことになる!!  


35. 2011年11月21日 01:33:44: YpMnQrNZ4Y

VakF4nKSH2 が熱心だな・・・

小泉政策の失敗は、セーフティネットを充実させずに改革を進め、
地方を切り捨てたこと・・・

簡保含め、小泉改革の光と陰を総括してから、TPP・増税の
賛成、反対で政界再編してほしい・・・

小泉もアメリカというより、共和党寄りのジャパンハンドラーのみで、
オバマ民主党には影響力ないでしょう・・・

もっとも23日のアメリカの予算期限切れで、国防費がまず凍結のようなので、
米国戦争屋には打撃では!?


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