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2011年11月18日 (金)
TPP賛成派落選運動と反対派当選運動のすすめ
TPP論議に小泉ジュニアが参戦した。言うまでもなくTPP推進論だ。
TPP論議は、次の総選挙、参院選で誰に投票し、誰には絶対に投票しないのかを決める上で恰好のリトマス試験紙になる。
民主党も賛成派と反対派に割れた。
自民党も賛成派と反対派に割れている。
他の政党は、「みんなの党」以外の政党がすべて反対である。
対米従属、対米隷属、売国など、表現にはいろいろな種類がある。
しかし、同じ内容を指している。
結論を端的に示せば、売国派がTPP推進の旗を振っている。TPP賛成派と売国派は基本的に同一である。
TPP参加への是非を考察する際、TPP反対派はこれまで、TPPがいかに日本の国益に反するかという点に力点を置いて説明してきた。
もっとも分かり易い説明の図式を示してこられたのは中野剛志氏であろう。
極めて説得力に富むTPP反対論だ。
しかし、これとは逆に、TPP賛成論を分析し、その分析を通じて、TPP賛成論を否定するというアプローチも有用だ。
TPP賛成論は、あまりにも内容が薄い。浅薄なのである。その浅薄さを明らかにできれば、TPP反対論の説得力が一段と増すことになる。
TPP賛成論は、概ね、以下の三つに要約できる。
第一は、自由貿易は日本にメリットをもたらす。自由貿易によって、日本はアジアの成長を取りこむことができ、国民により豊かな暮らしをもたらすものである、というものだ。
自由貿易のメリットそのものを高く評価する見解だ。TPP賛成論の主流を占める主張である。
第二は、日本が望んでも望まなくても、日本はいずれ必ずTPPの枠組みに組み入れられることになる。日本にとってマイナスだとの主張があるにせよ、必ず入らなければならないものだとするなら、できるだけ早くに参加して、枠組み作りに、日本の主張をできるだけ反映させるべきだとする考え方。
第三は、国内の生産性の低い産業分野の競争力を高め、これらの産業分野の生産性を高めるためには、TPPのようなショック療法が有用であるとの考え方。これらの産業がTPPに反対するのは、既得権益に守られている現状を変えたくない、改革したくないという業界のエゴが主因である、とするものだ。
TPPによって、これらの産業の競争力を高めることが、日本の消費者にとって利益をもたらすことも主張する。
三つの主張は、一見、どれももっともらしい。
しかし、一見ではなく、これらの主張をよく吟味する必要がある。
第一の主張は、一般的なTPP反対論によって、すでに打破されている。
日本を含めたTPP10ヵ国のなかのGDP構成比が日米で91%に達し、豪を入れると96%に達すること。したがって、TPPは、実質的に日米EPA(経済連携協定)となること。
しかし、関税率の現状は、工業製品がすでに極めて低い一方、一部の農産物関税は極めて高いから、関税率の例外のない撤廃を実施した場合、工業製品を輸出する国よりも農産物を輸出する国の方が大きなメリットを得る。
日本が得るところは小さく、農産品を輸出する国の得るところが大きくなる。
一般的に自由貿易は、全体としての生産量=所得水準を高め、経済全体の効率を高める点でメリットがあるとされる。しかし、品目のよっては、仮に生産性は低くても、自国の生産で自国の消費を賄うことに、より大きな価値が置かれる場合がある。
コメなどの主食の自給率を高水準に維持することは、効率の視点からではなく、経済的安全保障の視点から重要であるとの反論が有力なのだ。
さらに、細かな点を言えば、TPPは単なる貿易自由化ではなく、各国の法制、規制、慣習などについてまで影響力を行使しようとするものである。
そのなかには、自動車の排ガス規制、牛肉の月齢規制、残留農薬規制、遺伝子組み換え食品の表示義務、環境行政など、国民の生命、健康、安全、環境など、国家主権に属することがらが、国の外部に存在する機関によって決定されてしまうとの、事実上の治外法権的な要素まで存在する。
アジアの成長を取りこむということであれば、当然、中国、インド、韓国などが加わる必要があるが、TPPには、これらの国が名を連ねていない。米国がアジアの成長を取りこむために、日本をTPPに引き入れて、アジア市場に食い込んでゆく手がかりを得たいためにTPPが推進されているとの図式は誰の目にも明白である。
第二の主張こそ、TPP賛成派は頭を冷やして考えてみるべき事項である。
自国の利益、自国民の利益を最優先に考え、毅然とした行動をとれない国を独立国と呼ぶことはできない。TPPが自国にとってデメリットの大きいものだと判断するなら、TPPには参加しないことを毅然と示すべきだ。それが独立国の矜持というべきものだ。
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