http://www.asyura2.com/11/senkyo122/msg/293.html
Tweet |
生活保護の衝撃 山口二郎・本音のコラム (東京新聞 11月13日朝刊11版29頁)
生活保護需給者が史上最高を記録したというニュースが伝えられた。特に、働く意欲と能力を持つ若い世代において、保護受給者が増加していることが原因である。
このニュースを聞き、暗澹たる気分になった。
東日本大震災は激甚型の目に見えるリスクであった。
これに加え、今の日本では目に見えないリスクが社会の基底を掘り崩している。地震がプレートの歪みがたまることによって起こるように、社会の基底にたまっている貧困・格差という歪みは、放置しておけば近い将来、社会的な激震をもたらすであろう。
一方で、介護分野を中心に人手不足は続いている。賃金の低さと労働環境の劣悪さのゆえである。
最低賃金を引き上げ、週40時間働けば食べていける給料を稼げるようにすることが、最も有力な貧困政策である。
賃金を価格に転嫁できない中小企業であれば、国が補助金を出せばよい。保護費を丸ごと払うよりもはるかに安上がりであろう。
もはや貧困は一部のかわいそうな人の問題ではない。正規雇用が希少価値になりつつあるいま、誰だってちょっとした偶然で貧困に陥る可能性を抱えている。
子どもたちに貧困の累を及ぼさないことは、われわれ世代の責務である。民主党政権は非正規雇用が普通になってしまった現実を前提に、貧困政策をあらためる時である。
(以上、全文です。改行・スペースのみ調整しました。)
--------------------
◇
何だか気分が悪くなる文章なのですが、どこが、なのかはっきりしませんでした。
>「最低賃金を引き上げ、週40時間働けば食べていける給料を稼げるようにすることが、最も有力な貧困政策」、のところは、それはそれでよいのですが・・・
と考えて、いくつか気づきました。
この「本音」では、「貧困層」に自分が入っていない。
>「社会の基底にたまっている貧困・格差という歪みは、放置しておけば近い将来」、自分たち中間層をおびやかす。
だから、そうならないよう中小企業には、>「国が補助金を出せばよい」。そのほうが・自・分・た・ち・に・とっ・て、>「安上がり」だ。
たしかに、>「誰だってちょっとした偶然で貧困に陥る可能性を抱えている」。
だから、そうならないよう=「子どもたちに貧困の累を及ぼさない」ように、しなければならない。
つまり、
>「民主党政権は非正規雇用が普通になってしまった現実を前提に、貧困政策を」、多少なり改善・改良すべきだ、
と、こういう主張のようです。
小泉「改革」以来の、「非正規雇用が普通になってしまった現実」、を根底的に改めよう(=革めよう)というつもりは、さらさら無いようです。
--------------------
◇
なお、野田は11日夜、TPP参加についての記者会見で、「・・・分厚い中間層によって支えられる、安定した社会の再構築を実現する決意であります」、といったそうだが、
この、「分厚い中間層によって支えられる、安定した社会」という言いかたにも、同じ気持ち悪さ=一部の少数者を排除した、(いや排除しないまでも、ただ自分たちとは別の、救済の対象としか見ない)、気持ちの悪さを感じます。
(野田の発言は、
↓
「TPP交渉参加へ関係国と協議に入る」
http://www.asyura2.com/11/senkyo122/msg/202.html
投稿者 taked4700 日時 2011 年 11 月 11 日 20:49:19
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111111/plc11111120400025-n1.htm)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK122掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。