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この国はついに「壊国」へ向かった 金持ちはもっと儲かり99%は貧に喘ぐ
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2011/11/12 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
2011年11月11日は、無謀な戦争に突入した1941年12月8日に匹敵する「歴史的な一日」になるかもしれない。野田首相のTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加方針表明は、日本の国のあり方を大きく変貌させることになる。
野田は昨夜(11日)の会見でこう言ってみせた。
「貿易立国として活力ある社会を発展させるためには、アジア太平洋地域の成長力を取り入れなければならない」「あくまでも国益の視点に立って結論を得ていく」
ドジョウ首相はTPPをどこまで理解しているのか。こんなバラ色論は完全に的外れだ。
「市場原理主義のさらなる徹底化で、日本を破壊するもの」(筑波大名誉教授・小林弥六氏=経済政策)というのがTPPの本質である。
だいたい、国の命運を左右するような重大交渉なのに、この内閣は国民に対する説明がまったく足りなかった。毎日新聞の世論調査では「わからない」が39%で、「参加すべき」「参加すべきでない」を上回りトップだった。与野党の多くの議員が反対し、国民も理解していない状況で、総理大臣が独断で交渉参加を決めてしまった。いつからこの国は独裁国家になってしまったのか。
◆政府内部文書が示す対米ゴマスリ
許せないのは、交渉参加に向けての「協議入り」が「国益」のためなどではなく、ドジョウ男の政権維持が目的であることだ。APEC首脳会議に合わせて行われる13日(日本時間)の日米首脳会談でオバマ米大統領に、交渉参加を報告し、米国の後ろ盾を得る。それが最大の狙いだったのである。
「野田首相は、対米関係がギクシャクした鳩山、菅両政権が1年ほどで倒れたのを閣内で見ています。米国に逆らったら、政権はもたないことを肌身で感じたのでしょう。だから、首相就任直後の9月の日米首脳会談で、オバマ大統領に普天間問題やTPP参加で態度決定を迫られると、“早期に結論を出す”と応じざるを得なかったのです。政権維持のためには、この要求に応じなければならない。そこで反対論も世論も関係なく、性急に交渉参加を決めたに過ぎません」(政治評論家・山口朝雄氏)
それは10月下旬に明るみになった政府の内部文書からも明らか。11月のAPECで交渉参加表明すべき理由として「日本が参加表明できれば、米国が最も評価するタイミング」と指摘しているのだ。野田はオバマの忠犬か。
小林弥六氏(前出)がバッサリ切り捨てる。
「野田という独裁者は自分の政権維持のためだけに日本を破壊するような売国的な決定をした。絶対に許せないことです」
この決定で、日本はついに「壊国」に突き進むことになる。
◆自由貿易への固執は不平等と格差を拡大
このまま、抜けるに抜けられなくなって、交渉参加が本決まりになったら、どんな事態が待ち受けているのか。
この間の議論では「安い農産物が入り込み、壊滅的打撃を受ける」と農業ばかりがクローズアップされ、反対論の主軸となってきたが、TPPの怖さはそんなレベルではとても済まない。自動車産業など輸出企業は「貿易自由化の進展につながる」と歓迎しているが、これも甘過ぎる。
京大大学院准教授の中野剛志氏は本紙でこう語っている。
「交渉参加9カ国に日本を加えると、全体のGDPの7割が米国、2割が日本。つまり日本の輸出先は米国しかない。しかし、米国の関税は既に低く、日本企業も現地生産を始めている。米国は輸出倍増戦略を進め、しかも円高だから日本の輸出は増えない。結局、米国に日本の市場を奪われるだけなのです」
歴史人類学者のエマニュエル・トッドは、著書「自由貿易は、民主主義を滅ぼす」(藤原書店)の中で、自由貿易に固執し続ければ、社会の不平等と格差は拡大する、と警鐘を鳴らしている。
この国の産業界は、交渉参加に二の足を踏めば「産業空洞化が雪崩を打つ」(林田英治・日本鉄鋼連盟会長)と言っているが、反対だ。国内の労働コストカットに拍車がかかり、中小・零細企業の破綻や、工場の海外移転が加速するというのが、まっとうな見方なのである。
◆小泉構造改革の百倍の害
TPPで「関税の撤廃」「市場開放」が進めば、保険、医療、食品、投資など、さまざまな分野で規制が緩和され、市場原理主義が徹底され、米国の好き勝手がまかり通るようになる。10年前に始まった「小泉構造改革」の二の舞いである。
「郵政民営化」「不良債権処理」「派遣法改正」「三角合併解禁」……。ブッシュ米国の年次改革要望書に応じる形で、小泉・竹中政権が行った改革は、まさに市場原理主義を推し進めるものだった。
その結果、この国はどうなったか。
「大銀行の貸し渋り、貸しはがしで中小・零細企業がバタバタ倒れ、正規労働者が激減し、かつての1億総中流から目に余る格差社会に突き進んだ。09年の相対貧困率は16%と米国並みになってしまったのです。リストラを進めた大企業で年収10億円近い経営者がいる一方で、年収200万円以下の給与所得者が1000万人を超す異常な事態になっているのです」(経済ジャーナリスト)
5年後、10年後の日本は見るも無残なことになっている。
「小泉構造改革の100倍規模の破壊が行われます。1%の超富裕層の利益のためのTPPのために、99%の国民は犠牲になってしまうのです」(小林弥六氏=前出)
米国の「99%」は「ウォール街を占拠せよ」と立ち上がった。日本の国民はどうするのか。
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