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ドジョウの迷いが「命取り」 TPP交渉に暗雲
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111110/plc11111022470012-n1.htm
2011.11.10 22:45 産経新聞
「明日もう一度、政府・民主三役会議を開きたい。どういう態度で臨むか、まだ方向を決めたわけではありません…」
10日午後、首相官邸で開かれた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に関する政府・民主三役会議。野田佳彦首相が苦渋の表情でこう告げると、出席者はどよめき、民主党の輿石東幹事長は口をへの字に結んだ。
10日の記者会見でTPP交渉参加を表明し、11日の衆参予算委員会でその意義を強調。12、13両日のアジア太平洋経済協力会議(ホノルルAPEC)首脳会議に際し、オバマ米大統領に交渉参加を明言し、日米同盟の絆を国際社会にアピールする−。これが首相が描いたシナリオだった。
計算が狂ったのは、民主党が9日、交渉参加の是非について「慎重な判断」を求める提言をまとめたことが大きい。これにより、党の後押しを受けて交渉参加を表明するもくろみは崩れ、すべての政治決断が首相に委ねられてしまった。
「言うだけ番長」と揶揄される前原誠司政調会長らの調整能力不足もあるが、やはり最大の責任は首相にある。意見集約を党執行部に「丸投げ」し、自らの意思を明確にしてこなかったからだ。
確かにチラチラと色気は見せていた。「高いレベルでの経済連携はどんどんやっていく」(10月20日のNHK番組)、「アジア太平洋地域の成長を取り込める可能性がある」(10日の衆院予算委)−。いずれも交渉参加を前提とした発言だろうが、自らの意向を問われると「党でしっかりと議論し、早期に結論を出す」と繰り返すだけ。これでは慎重派に「強く反対すればあきらめる」と思われても仕方がない。
案の定、山田正彦元農水相らは集団離党をちらつかせて圧力をかけた。これに党執行部は動揺し、10日の党政策調査会幹部会では「記者会見は遅らせた方がいい」との声が相次いだ。
「たった1日の先送り」ではあるが、これが致命傷になりかねない。
11日の衆参両院の予算委員会で野党は徹底的に首相を追及するに違いない。そこで首相は「どういう態度で臨むか、まだ決めたわけではない」と繰り返すつもりなのか。閣僚の足並みが乱れ、収拾がつかなくなる可能性もある。
しかも首相の「迷い」は国民の不安を助長した。TPP交渉に参加しなければ「不戦敗」だが、交渉入りすれば国益と国益がぶつかり合う戦場で闘わなければならない。こんな優柔不断な首相の下で国益を勝ち取ることができるのか。
「政府にちゃんと米国と交渉できるやつはいるのか? しっかりと交渉できるやつがいなければダメだ…」
元来、自由貿易論者である民主党の小沢一郎元代表も10月下旬、側近にこんな懸念を漏らしている。
「覚悟を決めて物事を進める。厳しいことでも逃げることなく国民に訴えて理解をいただく」
首相は就任に際し、月刊誌「Voice」10月号にこう記したが、何一つ守れていない。 (加納宏幸)
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