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マスコミ各社は、さかんにTPP=自由貿易推進という刷り込みをしていますが、TPPは、一般的な商品流通の自由貿易推進というより、むしろユダ金の強欲な投資活動の障害となる各国の行政権を制限するためのものであるというのが本質です。
ブログ”怒り心頭”さんの記事
◆TPPの危険性を説く、「ジェーン・ケルシー教授 仙台講演会 議事録」その1 10月29日で紹介されていたニュージーランドのケルシー教授の講演は、そうしたTPPの本質を端的にとらえていると思いました。かなりの長文になりますので、その核となる部分のみ抜粋してみました。
以下抜粋引用
”参加する交渉国というのは、既に貿易体制が打ち出されていまして、国境での関税も概ね撤廃されており、・・・TPPを通して撤廃しなければならない貿易障壁というのはほとんど無かったのです。したがって、TPPにおいて従来型の自由貿易協定のような取り組みであれば、商業的な見返りというのは大きく期待できないという状況にあります。
ですから商業的な意味合いよりも、投資協定としての意味合いの方が非常に大きいということが特徴として挙げられます。TPPの加盟国に投資をしている外国の企業・投資家というのは、権利を国際的な裁判所に対して訴え、主張することが出来るからです。また政府に対して企業が強く求めているのは、ビジネスがよりやりやすい環境を確立するために、既存の政策や規制については撤廃あるいは引き下げる、緩和するということです。
しかし、今ある既存の政策あるいは規制というのは、それぞれ社会的な必要性、環境上の必要性あるいは食料の安全保障という観点で導入されているわけであります。したがって、このTPPの交渉の中では、政府に対して企業が求めている目的と、それが国益のために必要と考えられていることを立法府が行う、そしてまた市民団体の願いや要望との間で対立が起きているということであります。”
・・・・中略・・・
”二つめに問題として浮上しているのは、外資の投資家のルールに関してであります。具体的に申し上げますと、外国の投資家が土地あるいは資源など、戦略的な資産に対して投資をする際の制約を緩和するという内容が主張がされているということです。これは例えば、今日先生方に伺いたいのですけども、この地域で構想として検討されている漁業に関する特区が影響を受けることになります。
例えば漁業権などが確立され、特区において外国の投資家が漁業権を獲得した場合には、一旦その様な権利の移行が行われると、後でその民間企業の漁業が、地元・地域社会に対し悪影響を及ぼしていると考えられる場合でも取消をすることができません。元に戻ることが出来ないのです。
また、この協定の中身によって、協定の中で謳われている権利に関して、外国の投資家は政府に対して権利を行使することが出来るようになります。これは裁判としては、世界銀行に付随する非公開の裁判で行われますので、中身について情報にアクセスすることができません。”
・・・・中略・・・
”もう一つ関係のある分野としては、政府調達市場があげられます。これは学校や道路あるいは建物の建設など、納税者の税金を使って政府が支出する公共投資の分野です。TPPの下では、TPPに参加する外国の企業が、日本企業と同様にこれらの政府調達案件に対し入札する権利を要求します。この分野でアメリカが日本に対して問題視しているのは、様々な建設工事あるいは道路の整備、港湾整備、そして官民パートナーシップの事業です。とりわけ被災地の復興事業において重要な意味をもつと思います。
そしてもう一つ当然のことながら重要になってくるのは農業です。皆さんの中にも農業関連の関係者の方がいらっしゃると思いますので、TPPが農業に対してどのような影響を及ぼすのかということを説明したいと思います。先ほども若干触れましたけれども、農地の所有権あるいは農業に対する参入について、外資に課せられている要件や制約を緩和するということに対しての圧力がかかっています。
そして輸入農産物を扱う貿易会社などに対しての解体が要求されます。検疫などに関しての要件、食品表示などに関する要件を緩和するように強く求められることになります。それはTPPに参加する国の中でも、とりわけアメリカが、しかもその中でも遺伝子組換作物について強い要求をして参ります。”・・・・引用以上
ケルシー教授が端的に指摘されているように、TPPの目的は、マスコミがいってるような従来の商品流通というレベルでの自由貿易を進めることではありません。ユダ金に代表される、国際資本の利潤追求原理を優先して、その障害となる環境・食品安全などの行政規制および外資規制を緩和させるための枠組みをつくろうとするものです。
簡単に言えば、マネー以外の価値を守るためにつくられた規制をなくして、あらゆるものをマネー原理に収斂させていこうというもので、”まじめなものづくり”という持ち味でなりたっている日本企業の対極にある、”金ころがしでピンハネポジションをゲットする”ユダ金商法をやりやすくするためのものにすぎないといえるでしょう。
TPPによる規制緩和で、外資が、漁業権とか農地とか獲得して、震災被害による二重ローンで多くが破産に追い込まれるだろう東北の優秀な農林水産業者を、ピンハネ構造に組み込む未来の姿は、簡単に想像がつきます。
現在日本の漁師は、乱獲による水産資源の枯渇をさけるため、利益を捨てて、漁獲制限を行ったりしてますが、マネー利益第一のユダ金外資が、そんなマネーを二の次にするようなことは考えられません。自然との共生で存続してきた豊かな日本の海は、どんどん荒らされていくでしょう。
マネーゲームに翻弄され、世界が地球規模で傷んでいる時代に、それを加速するようなユダ金資本の強欲を後押しするようなTPPを推進する意味がどこにあるんでしょうか?TPP推進のエコノミストは、自身を進歩派のように思っているかもしれませんが、利潤至上主義という時代おくれの価値観にとらわれた存在ではないでしょうか?
むしろ新しい世界貿易の流れをつくるなら、生産者利益還元のフェアトレードなどピンハネ構造を是正するポストグローバリズムの世界価値基準を模索し、逆に不毛なマネー原理主義を葬り去るべきではないかと考えます。自由貿易の名の下に、TPPで強欲なマネーの欲豚に都合がいいルールに組みこまれ、民族の歴史的文化価値である食文化・産業文化を喪失していく日本であってほしくないです。
http://yokotakanko.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-60ff.html
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